【大人の階段登る〜それぞれの正義】
先日、ある映画をきっかけに私の中の陰(闇)の質が成熟したお話です。
映画「THE HUNTER」(2011)
〜あらすじ〜
舞台はオーストラリアタスマニア。
絶滅したとされるタスマニアタイガーの持つ神経毒に目をつけた軍事バイオテック企業に雇われた主人公のマーティンは、
DNAサンプルの採取とそれらが他者へ渡らぬよう全ての個体の抹殺を目的として生残りのタイガーを求めてタスマニアの地に降り立った。
環境保護リーダーとして活躍していたある日、忽然と姿を消した夫を待ち続け、
寂しさのあまり薬漬けになった母と子供の家をベースキャンプ宿としてあてがわれた孤高のハンター、マーティンは、家族を助けるうちに次第に心を開いていく。
生計を立てる上で必要な林業を生業にする地元の人と、環境を守る為森林伐採を拒むエコ団体の対立。
環境調査員の名目で山に入るマーティンは地元の男達にあからさまな嫌がらせを受ける。
はたして行方不明の夫は、山中の事故で死んだのか。
はたまた誰かに殺されたのか。
実はこの失踪中の夫も途中からマーティンと同じバイオテック企業から依頼を受けていたという事実が発覚する。
母親を悲しみから救う為、過剰に睡眠薬を与え続けてしまう隣人。
心配から愛情、愛から嫉妬と変わっていく感情。
タイガーが生きている限り、争う人物が入れ替わるだけで、同じ争いが繰り返されると悲しい目をして語る母親。
タスマニアタイガーを見つけたマーティンは命令通り、サンプルを取る為に最後の生残りのタイガーを殺すのか。
バイオテック企業の陰謀。
ハンター同士の競い合い。
実に様々な要素が盛り込まれた映画です。
そして終わった後、
「正義とは。。。」について考えさせられます。
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〜きづき〜
真実を話すこと、
黙っていること。
与えること、
取り上げること。
命を救うこと、
奪うこと。
大切なものを守ること、
犠牲にすること。
全てが対になっていて、
行動的な視点で捉えると正反対。
真逆の行動。
けれど、
いずれの選択も深い静寂の中でみつめると、実は極細のラインで背中合わせになっていて、どちらが正解というハッキリしたラインがない。
己が信じる正義は、他者からみれば悪かもしれない。
他者の正義は、自分にとって悪かもしれない。
ただ、その深い意図(意思)を自ら感じ、見いだせた時、そこには無限の美しさが広がるのだ。
浅はかな正義感を持つ自分に気づく。
感情が深まり、大人の階段登った、そんな春のひとコマ。
たまには、真面目な話も書く気になった、まだまだシンデレラのたまひろより。
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