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大してセンスのない私ですが…


服の話になると

「私は色音痴で…」

「センスがなくて」

「ファッションには疎くて」

という方が多いのですが、

「イマイチ」なのが分かるということは、
「良いもの」を感じる心があるということです。


そして、

「イマイチ」を何とかしたいという気持ちも


私はここで服 (敢えてファッションとは言いません) に関することに言及していますが、私自身大してセンスのある方ではありません。でも、

「とても素敵」
「思ったほど良くなかった」

などと感じることは昔からできていました。

センスとは何ぞや ?
センスの定義は ?

と追求してもセンスの資格や仕様など基準などはありません。日常会話で出てくるレベルの「センス」についてお話しします。


若い頃、私はある冊子に載っていたファッションの配色に惹きつけられました。トップ、インナー、ボトムの色合いが絶妙だったのです。

マリー・ローランサンの絵のような
色合いでした

そっくりそのまま真似をすればそのコーディネートが手に入るではないか、と思うかもしれませんが、商品のクレジットがない場合、

同じ服をひとつひとつ見つけることは困難です。

色が同じだとしても、デザインや素材まで同じものを見つけるのは不可能に近いです。

全て同じものが揃ったとしても、私に調和するかどうかも問題です。

仮にそのコーディネートは完成したとしても、他のコーディネートでまた悩むことになります。

センスとは、そのような色々な要素や課題の中から選んだものが調和したものだと思います。

つまりバランス感覚です。


つべこべ考えないで、素晴らしい調和を生む能力のある方がセンスの良い人なのでしょう。

私は大学卒業後、とても気に入っていた着物の店舗を持つ会社に就職しました。
撮影やテレビ用に着物一式のコーディネートを任されることもありました。
自分の持ちものだと数に限りがありますが、会社のものなら選び放題。納得のいくコーディネートができると思ったのですが、どうもうまくいきません。

祖母の形見のお召です

当時、衿、帯揚げ、帯締めの色を統一するのがコーディネートだと思っていましたが、同僚のコーディネートは色々な色を使っていても何だかまとまりがあり素敵なのです。

ちょうどその頃カラースクールの存在を知るようになり、同僚のようなセンスの良いコーディネートができるようになりたいとスクールの門をたたきました。

配色のセンスは、同僚のように元々持って生まれたものもあるでしょうが、

理論を知ると私のような凡人でも扱いやすくなるのです。


前述のように私は

「これはいい配色」


と感じることができます。
理論を知ることで、少しずつ満足のできる配色を作る体験を積めるようになりました。

服に何かしらの関心があるから、あなたは私の書いたものを読んでくださってるのでしょう。

大してセンスのない私が、自分の心の庭を満たせるようになった経緯をお話しすることが皆さんのヒントになるとうれしく思います。

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