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元国立機関の感染学招聘研究員、精神薬理学研究者、治験統括者、薬剤師 YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCp3H8hG6CAfmnttffnwQrbQ

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  • 元研究開発者の日々の情報のまとめマガジン

    元感染症学研究者(国立研究機関の招聘研究員)、分子薬理学、神経精神薬理学研究者、グローバル治験統括責任者を経験。「薬剤師」。専門分野(生命科学系)から幅広い最新情報をマガジンとしてご紹介します。 ツイッター:https://twitter.com/maedaosamu1962元研究開発者の日々の情報

  • <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済

最近の記事

元研究開発者の日々の情報:新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がない理由(2021年1月7日号)

昨年12月に入ってから、英国で新型コロナウイルス(SARS CoV-2)の変異種が検出された。欧州全体が警戒を強め、英国からの渡航者の入国を禁止する国も出ています。 しかし、この変異種がはるかに強い感染力を持つかどうかは、まだ確定的研究報告はない。 さらに、COVID19ウイルス(SARS CoV-2)感染症(COVID-19)に対する承認を受けたワクチンまたは治療薬を提供するモデルナ(Moderna)、ファイザー/バイオンテック(BioNTech)、リジェネロン(Reg

    • 元研究開発者の日々の情報:感染前スタチン、ACE阻害薬使用患者は死亡率が低い?(2021年1月7日号)

      Ning Rosenthal氏らは、米国病院診療データベースであるPremier Healthcare Database(PHD)を利用して、約6万5000人のCOVID-19入院患者と外来受診患者の特徴を分析した。 院内死亡の危険因子として最も強力なのは高齢であり、敗血症や急性腎不全を起こした患者は死亡リスクが高く、スタチンやACE阻害薬を使用していた患者の死亡リスクは低かったと報告した。 この研究ではPHDを利用して、全米の急性期病院592施設で、2020年4月1日か

      • <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:「できない理由を探すよりできる方法を考えろ」は正しいか?(2021年1月3日号)

        (1)ビジネス研修や常識のウソ①報連相(ほうれんそう)の誤解 私はある企業で主に管理職を対象とした研修の講師の経験があります。 何で門外漢の私が講師なったのか?と思う人もいるでしょう。 ここには少し面白い経緯があったので、まず紹介しておきます。 私が最初、管理職研修を受講者として受けたのは当時、某社のシニアマネージャーをしている時でした。 その時の研修講師が(私にとっては)可笑しな事を講演し始めたのです。 部下に「報連相(報告・連絡・相談)をする」を徹底する教育を

        • <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:天国に至る道は、地獄に至る道を熟知することである(2021年1月1日号)

          「天国に至る道は、地獄に至る道を熟知することである」 「いかなる手段もその目的にとって有効ならば正当化される」 「人間は必要に迫られなければ善を行わない」 これらは有名な名言でニッコロ・マキャヴェリ( Niccolò Machiavelli, 1469年5月3日 - 1527年6月21日)は、イタリア、ルネサンス期の政治思想家、フィレンツェ共和国の外交官)の言葉である(引用1)。 このうち、最初の言葉を有能な事業家がまず「儲かるビジネスを知る為に儲からないビジネスを知

        元研究開発者の日々の情報:新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がない理由(2021年1月7日号)

        • 元研究開発者の日々の情報:感染前スタチン、ACE阻害薬使用患者は死亡率が低い?(2021年1月7日号)

        • <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:「できない理由を探すよりできる方法を考えろ」は正しいか?(2021年1月3日号)

        • <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:天国に至る道は、地獄に至る道を熟知することである(2021年1月1日号)

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        • 元研究開発者の日々の情報のまとめマガジン
          19本
        • <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済
          4本

        記事

          元研究開発者の日々の情報:男性更年期障害(LOH症候群)と新型コロナ(2020年12月30日号)

          (1)男性更年期障害(LOH症候群)の基礎知識 更年期障害ですが、女性特有の病気ではなく男性(女性と異なり、性ホルモンが減少穏やかな場合が多いので、その影響も比較的軽い事例もある)にも起こります。 男性更年期障害は、男性ホルモンのテストステロンの低下が原因です。更年期障害の時期は個人差が大きいうえに、更年期障害性の不調が「年のせい」「疲労の蓄積」と見逃されがちです。 しかし、男性の更年期障害<LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)>は、男性ホルモンの分泌の低下が始まる

          元研究開発者の日々の情報:男性更年期障害(LOH症候群)と新型コロナ(2020年12月30日号)

          元研究開発者の日々の情報:イギリスSARS-CoV2変異株、感染力1.7倍は本当か?(2020年12月28日速報号)

          (1)「感染力70%強」本当? 英首相説明に疑義相次ぐ 英コロナ変異種(以下、2020年12月23日・28日、共同通信社配信より引用)  英国内で感染が拡大している新型コロナウイルス変異種について、ジョンソン首相が従来のウイルスより「感染力が最大70%強い可能性がある」とした記者会見での説明に、専門家らが相次いで疑義を示している。50以上の国と地域が英国発の旅客便受け入れ停止などに踏み切る発端ともいえる発言で、科学的な根拠を求める声が強まりそうだ。 ①インパクト 「かなりの

          元研究開発者の日々の情報:イギリスSARS-CoV2変異株、感染力1.7倍は本当か?(2020年12月28日速報号)

          <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:常識と非常識(2020年12月28日号)

          (1)先延ばしすることは悪?多くのビジネス啓発本、ブログ、その他のネット情報において、「先延ばしする人の特徴とその改善方法」、「先送り癖を治す9つの克服法と原因 」、「すぐやる人に変わるために ~先延ばし癖克服法」などなど、多くが先延ばしに否定的な意見、情報が目立ちます。 しかし、先延ばしは果たして悪いことでしょうか? 確かに自分だけの問題ではなく相手があること、例えば、医療の世界で目の前に瀕死の患者がいる時に外科医は当然、先延ばしすることは許されません。 また、自動的

          <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:常識と非常識(2020年12月28日号)

          <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:格安PCR(2020年12月27日号)

          (1)PCR検査の原価 2020年8月24日 (月)より、自宅で唾液を自己採取する新型コロナウイルスのセルフPCR検査 (保険適用外・全国対象)を提供を開始したテレビCMで有名な某美容系クリニック。 同クリニックはPCR検査申込件数が最初の9日で1000件(平均約110件/日)を達成し12月21日には20万件(平均通算約1650件/日)に達したそうです。このクリニックは渋谷と銀座に実クリニックでは検体の受付はしておらず、郵便のみの受付です。 ここは経営上は賢い判断で高所得

          <新>科学(医学、薬学、心理学)から見た経済:格安PCR(2020年12月27日号)

          元研究開発者の日々の情報:重症度が異なる一卵性双生児のCOVID-19症例(2020年12月27日号)

           イタリアIRCCS Fondazione Don Carlo GnocchiのDavide Lazzeroni氏らは、外見や個人的特徴から一卵性双生児と見なされた2人のCOVID-19患者の特徴について、症例報告をAnn Intern Med誌に発表しました。  2人は同一住所に住んでおり、同じ自動車修理工場で修理工として働いていていて、同一人物から同じタイミングでSARS-CoV-2に感染したと推定されましたが、1人は軽症で、もう1人はICU入院を必要としました。  

          元研究開発者の日々の情報:重症度が異なる一卵性双生児のCOVID-19症例(2020年12月27日号)

          元研究開発者の日々の情報:コロナ禍で迫られる「命の選別」への処方せん(2020年12月26日号)

           COVID-19の流行拡大が続き、限りある医療資源が枯渇するという非常事態も念頭に置かなければならなくなりました。「あの患者は助けるがこの患者は助けられない」。こうした命の選別を迫られるとき、医療者は対応? 千葉大学医学部附属病院は組織を挙げた対応策を打ち立てた。  2020年5月。日本医師会COVID-19有識者会議のウェブサイトに、「新型コロナウイルス診療におけるPOLST」と題する論文が掲載されました。 千葉大学医学部附属病院の医療安全管理学部教授の相馬孝博氏と

          元研究開発者の日々の情報:コロナ禍で迫られる「命の選別」への処方せん(2020年12月26日号)

          元研究開発者の日々の情報:お酒に強い人・弱い人とアルコール依存症(2020年12月25日号)

          (1)お酒に強い人・弱い人 現在、コロナ禍で外でお酒を飲む機会も減っているとは思いますが、自宅飲みをする人は結構多いと思います。 一方で楽しいお酒もありますが、お酒に含まれるアルコールによってもたらされる様々な影響が起きているのも事実です。すなわち、飲酒運転、未成年者飲酒、アルコール依存症、イッキ飲みなどの問題が起きています。 身体的にお酒に強さを考えてみたいとおもいます。 アルコールの分解に関する酵素は、アルコールを分解する酵素とアセトアルデヒドを分解する酵素の2種類

          元研究開発者の日々の情報:お酒に強い人・弱い人とアルコール依存症(2020年12月25日号)

          元研究開発者の日々の情報:潔癖性と強迫性障害の違い(2020年12月24日号)

          (1)潔癖性部屋の中の細かい汚れに敏感で、衛生的なことを強く意識して公衆トイレの洋式便所に座れない、という人がいます。 こういう綺麗好きの人は「潔癖性」と呼ばれ、医学用語ではありません。 一方、異常な潔癖症は精神疾患の可能性があります。 しばしば、テレビ番組でも潔癖症が取り上げられることがあります。 「仲間と食べる鍋料理が苦手」 (これについては、「鍋を(みんなで)直箸で食べるのは新型コロナウイルス対策としてだめですか?」と疑問が寄せられた。福井大学病院・感染制御

          元研究開発者の日々の情報:潔癖性と強迫性障害の違い(2020年12月24日号)

          元研究開発者の日々の情報:「怒り」を上手にコントロールするアンガーマネジメント(2020年12月21日号)

          (1)アンガーマネジメントとは?アンガーコントロールとは、怒りを上手にコントロールして適切に対処すること。アンガーマネジメントともよばれています。 1970年代にアメリカで提唱され、普及した心理トレーニングで、日本でも2000年代頃から一般化され、近年では仕事やプライベートでのコミュニケーションを円滑に進めるスキルとして活用されています。 アンガーマネジメントとは「怒り」を上手にコントロールすることを言いますが、誤解してはならないのは「怒り」を抱くこと自体が悪ではない、と

          元研究開発者の日々の情報:「怒り」を上手にコントロールするアンガーマネジメント(2020年12月21日号)

          元研究開発者の日々の情報:2.新型コロナによる不安と不眠(2020年12月20日号)

          (1)不安①コロナ危機下の価値観に関する国際調査慶應義塾大学のなどは、「コロナ危機下の価値観に関する国際調査」の日本版第1波調査の結果しています。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を経験した人や、ふだんから不安を感じやすい人、幸福感の低い人で、COVID-19に関する不安(緊張、落込み、孤独感など)が大きいことが明らかになしました。 ②COVID-19の経験や不安を100の国や地域で調査 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する、日本人の経

          元研究開発者の日々の情報:2.新型コロナによる不安と不眠(2020年12月20日号)

          元研究開発者の日々の情報:セロトニントランスポーターと日本人の特徴(2020年12月20日号)

          (1)3大神経伝達物質とセロトニン3大神経伝達物質は、 セロトニン=抑制・沈静系ホルモン:人間の精神面に大きな影響 ノルアドレナリン=興奮系ホルモン:怒り・恐怖・不安に影響 ドーパミン=興奮系ホルモン:快感・高揚感を増幅 セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑制コントロールし、脳や身体のバランスを正常化作用があります。 人を安心させるような情報を、主に伝えるため、セロトニンの分泌が多い人というのは、精神が安定していると言われます。 反対に、セロトニン

          元研究開発者の日々の情報:セロトニントランスポーターと日本人の特徴(2020年12月20日号)

          臨床開発のお仕事日記

          第1回 1日2,163マイル(3,750km)、気温差40℃の出張(前編)この日記では現在進行中ではなくて、かつて臨床開発を担当して頃を思い出して書いております。従って現在の状況とは必ずし一致しないこと、写真はイメージ画像であることをご留意下さい。 臨床開発(当時プロジェクト責任者)をやっていると、現場(医療機関)の仕事と社内(東京)の仕事のバランスで、結構無茶なスケジュールでの出張をこなす時も出てきます。 今回はその中でも、私としては(国内線では)最も移動距離と気温差が

          臨床開発のお仕事日記