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元研究開発者の日々の情報:セロトニントランスポーターと日本人の特徴(2020年12月20日号)

(1)3大神経伝達物質とセロトニン

3大神経伝達物質は、

セロトニン=抑制・沈静系ホルモン:人間の精神面に大きな影響

ノルアドレナリン=興奮系ホルモン:怒り・恐怖・不安に影響

ドーパミン=興奮系ホルモン:快感・高揚感を増幅

セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑制コントロールし、脳や身体のバランスを正常化作用があります。

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人を安心させるような情報を、主に伝えるため、セロトニンの分泌が多い人というのは、精神が安定していると言われます。

反対に、セロトニンが不足すると不安を感じるようになったり、うつ病の症状が出たりします。

一方、セロトニンが不足すると感情に抑制が効かず、快楽におぼれ、依存症に陥ったりもします。

さらに、 買い物やギャンブルなどの様々な依存症が起きる原因にもなり、 統合失調症やうつ病、 パニック障害といったも引き起こします。

反対に、 セロトニンが十分に分泌されていれば、 こういた不安感やストレスを必要以上に感じることなく 「多幸感」 を得ることができます。

簡単にまとめると、セロトニンが多いと楽観的、 少ないと悲観的に物事を捉えるようになります。

セロトニンの生成量が少ないから、鬱状態になりやすいのではないことが過去のの研究で分かってきました。

(2)セロトニンとセロトニントランスポーター

セロトニンを運ぶ役割をする物質を 「セロトニントランスポーター」(セロトニンの回収業者)と言います。

セロトニントランスポータ画像―1

このセロトニントランスポーターには、 セロトニンを運搬できる量で 「L(lerge)」 と 「S(small)」 の2種類の因子があり、 この組み合わせで機能が決まります。

つまり3種類のセロトニントランスポーターが存在します。

LL型:セロトニン伝達量→多い

SL型:セロトニン伝達量→普通

SS型:セロトニン伝達量→少ない

これは両親からもらった遺伝子で決まります。

 両親ともにLL型⇒子供もLL型

両親ともにSS型⇒子供もSS型、 

両親ともにSL型⇒子供はLL型、 SL型、 SS型の可能性

(3)セロトニントランスポーターの日本人(東アジア)と欧米人の違い

日本人の約68%は、 セロトニントランスポーターがSS型です。
欧米人と比較では。

人種

SS型(少ない) SL型(標準) LL型(多い)
欧米人 19% 49% 32%
日本人 68% 30% 2%

また、脳科学者の中野信子さんの情報では、

「データのある国の中では、 LL型が最も多いのは南アフリカです。自分の腕だけでのし上がらなければならないという環境からの圧力が高く、不安を強く感じる人は遺伝子を残しにくいのでしょうね。あとは、ダイヤモンドを掘り当てようと、一獲千金を夢見る人たちが集まったからかも」

と言われています。

かなり大雑把に言うと欧米やアフリカの一部地域の人は楽観的に物事を捉える人が多く、 反対に日本人は悲観的に物事を捉える人が多いです。 

日本人のSS型の多い要因の中では日本は自然災害が多く、災害を通して慎重な行動を取るSS型遺伝子が残ってきたとも考えらています。

ただその結果、鬱になり易いとも言われています。

日本人だけではなく、中国人と韓国人もSS型が多く約63%。
東アジア全体が悲観主義ですね。

この比率は遺伝的形質で後天的には変えることは難しいです。

(4)個性尊重と集団尊重

楽観的に捉える人は 「なんとかなるやろう」で、 個人が好き勝手なことをします。こうして東アジア以外(主として欧米)は個性尊重の社会が作られていきました。マスクの一件だけでも納得できる内容ですね。

一方、 物事を悲観的に捉える傾向が強いと、 自分だけではなんともできないので、 人の助けを求めるようになります。

これが菅総理の自助、共助、自助の発言に対して、その順番で自助が1番に来ていることが批判される理由です。

お互いに悲観的に捉えやすいので、 協力することで少しでも不安を和らげ安心を得ようとする。

これが#〇〇〇にエールをハッシュタグの背景です。

集団の結束が強まり、 助けあうという精神や活動が強化されていき、 それが日本や中国、 韓国の特徴でもある集団帰属性の強い社会を作る要因となりました。

これらの理由から 日本の中で大多数(マジョリティー)から離れて突っ走る人(マイノリティー)は、 マジョリティーの中にいる人からすると秩序を乱す邪魔者、道徳観のない人と見られるので、 批判や差別されます。

こうやって事に背景に、○○警察とか同調圧力が生まれてきました。

でも、これは悪いことだけではなく、

この悲観的に物事を捉える傾向が、 日本人特有の真面目さと勤勉さを生むもとでもあります。

今こそ少し低下してきましたが、「メイド・イン・ジャパン=高品質」 というイメージは強くあります。

これも悲観的に捉えるからこそ、 生み出されています。

「ここまでチェックしたけど、 まだ何か問題が起きるかもしれない」

「こんな使い方をすれば、 もしかするとここが壊れるかもしれない」

「もっと便利にしないと、 お客さんは使ってくれないかもしれない」

っていう不安があるから、 どんどん品質も向上するのです。

勉強や仕事も同じく。

悲観的に捉えてしまうから、 不安を払拭するためにガンバル。
だから、 成績も上がれば、 仕事もうまくいくようになります。

(6)東アジア系人種の平均年収は140%

アメリカには多くの日本人や日系人を始め、 中国・中国系、 韓国・韓国系の人たちがいます。

アメリカのギャラップ社の調査によると、 これら東アジアの人たちの収入は、 アメリカ全体の約140%という結果が出ました。

つまりは、 日中韓の人たちは、 アメリカ人や他の国の人達よりも、 真面目に勤勉にがんばって勉強し、 仕事をするから、 収入が多いということです。

1.2020.11.10改訂「ヒャクゴエ!」

2.中野信子氏「日本人は、脳科学的に英語が下手」

3.The 5-HTTLPR polymorphism in South African healthy populations: a global comparison.Biological Psychiatry - Original Article
Published: 11 January 2008

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