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不安や心配は物語の中で

物語にはキャラクターがいて、
キャラクターに心がある。

キャラクターを作り、動かし、物語を作るという行為は、作者の心と密接に関係している。

「物語と心」が僕の中にあるテーマだ。

おもしろいものを創るというのも、理由の中にはあるが、

それよりも、自分のために、
楽しんで創る。
ただこの瞬間に集中する。
心を軽くして、前向きになるために創る。

そんな感じで、物語を創ることで人の心を積極的にできないかと考えている。

今回は、誰もが抱えているであろう不安や心配を少しでも軽くできる方法を考えてみる。

さて、物語を創るうえで必要なのはキャラクターだが、

その中でも特に話の中心で動くキャラを
「主人公」と呼ぶ。

物語の中で主人公の条件とは何だろうか?

かっこいいとか、かわいいとか、特殊な能力を持っているとか、

そういうのもあるのだろうが、

まずほとんどの物語の主人公で共通しているのが、

先程言った、不安や心配である。

物語の主人公と言うのは、何かしら欠けた存在である。

目的だったり、性格だったり、環境だったり、

「ワンピース」の主人公・ルフィだったら、ひとつなぎの大秘宝、海賊王だし、
「鬼滅の刃」の主人公・炭治郎だったら、鬼になった妹だ。

主人公たちは、その欠けたものを埋めるため、または解決するために、物語の中を進んで行く。

逆に言えば、何の心配も不安も無い、満ち足りた幸せなキャラは主人公にはなれないのだ。

そう、この世界の誰もが思う、
幸せな人間になりたい。
と言う願望は、物語の主人公からは離れることを意味する。

人は不安や心配を抱えたくないと考える。
しかし、どうしても未来のことを考えてしまって、そんな気持ちに包まれる時がある。

そんな時に、創作という手段は効果があるかもしれない。

自分が抱えている不安や心配を、キャラクターに当てはめることで、物語化するのだ。

その世界ではキャラを自分の思いのままに動かそう。
どんなふうにして、その問題を解決するのか、
特別な能力に目覚めるのか、すごい仲間が集まってくるのか。

物語は自由自在だ。
その中では、あなたの抱える不安や心配も一つの遊び道具になってしまうのである。

ただ自分の中に抱えるのではない。
いっそのこと楽しんでしまおう。

不安や心配から来る恐怖とは、自分でどうしようもないと思い込んでしまうところから来る。
それはつまり、自分で自在に使いこなせることができれば、恐怖は薄まるということだ。

それを創作でやってしまおうという話である。

ただ気を付けなくてはいけないのは、どんどんどんどん悲劇の想像をして、深みに行ってしまうことは避けなければならない。

それに関しては、何かいい方法がないか、今後も考えていく必要がある。

とにかく、物語と心の取り組みは、まだまだ始まったばかりだ。

今後とも、少しでも楽しい創作の世界を提供していけたらと思う。

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