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新築戸建てを実際に値引き交渉して得られた感想について
こんにちは、たくゆきじです。
前回の記事では「実際にハウスメーカーの住宅展示場に行ってみた」経験について書いてみました。
今回は「契約の際の値引き交渉編」に関して記事にしたいと思います。
まず「値引き交渉」ですが、本当に値引きという存在があるかというと、間違いなくあります。実際に私は見積もりから値引いてもらいましたので、やろうと思えば交渉はできると思います。
実際にこうした経験から、ハウスメーカーの見積もりとはどういうことなのかについて、個人的な意見を書いてみようと思います。
本記事は『たくゆきじの夢のマイホーム奮闘記』というマガジンの中の記事になります。勤務医が等身大のマイホームを建てるにあたって気づいたことをシェアするマガジンです。
ハウスメーカーとはそもそも利害相反関係
まず大前提として、我々消費者はハウスメーカーとは利害相反関係にあります。私は安く買いたいですし、営業は可能な限り高く売りたい。お互い当然のことです。
とは言っても、無理な値引き交渉をするとその方との関係が崩れてしまいます。共通の趣味でつながっている知り合いの大工さんと話をする機会があったのですが、
「仕事だから手は抜かないけど無理な要求をされると『この人のためにいい家を作ろう』という気持ちが薄れてしまう」
と言っていました。
私も医師として仕事をしているわけですが、クレーム的な反応をされると「患者さんを良くしてあげよう」というモチベーションに必ずしもいい影響は与えないですよね。その感覚に近いとのことでした。
こうしたこともあって今回のハウスメーカーの価格については
ぼったくられるのは嫌だけど、買い叩かないで適正価格で住宅を手に入れよう
というのを基本方針にしていました。
「目標値の設定」わが家の場合は…
とはいっても、適正価格の目標値を設定するのは正直言って難しいです。
一戸建てには定価というものがないため、どのくらいが適正価格なのか見当がつきません。さらに昨今のインフレも重なり、ずんずんと最近値上げされておりますので、適正価格って本当にわからないですよね。
ただ我が家は幸運なことに、妻の父が建設会社勤務でした。
つまり現時点で私が住んでいる地域における住宅建設の適正価格を熟知しているわけです。
そのため各社の見積もりを妻の実家に持っていき、
この間取りや仕様でのこの見積もりって、ぼったくられていませんかね…?
と相談し、プロの意見をもらいました。
そのうえで
だいたいこの価格を目標に値引き交渉をしようと思うんですけど、妥当な価格でしょうか?
と、適正価格の目標値を設定してもらいました。
そういう前情報を持ち込んで契約の席でその適正価格に寄せて交渉し、値引いてもらったというわけです。
目指すべき価格のラインは
私の場合は幸運にも業界関係者が身近にいたので、事前に適正価格の目標値を設定することができました。とはいえ全員がそういう幸運に恵まれるわけではないですよね。
その場合は「ほどほど」を目指すのが良いかと思います。
そもそも自分の力だけでは家を建てられないから、ハウスメーカーや大工などのプロの手を借りるわけです。さらにあちらも仕事として受けるわけですので、利益を出さなければ商売が成り立ちません。
そういう状況で限界ギリギリまで交渉をすると「なんだ、こいつ…?」となるわけです。
この辺は感覚の話になりますが、自分の気持ちの中で「ほどほどに交渉できてお得に買えたな」と思えればそれが正解の価格であり、納得して判を押せるのではないかと思います。
ネットやSNSなどに載っている他人のケースの値引き額と比べるようなものではなく、1点物なので自分が満足できるのであればそれで良いのではないでしょうか。
ラーメン屋とハウスメーカーの類似点―値引きサービスの“からくり”
ここまではやや抽象的な内容になってしまいました。ちなみに実際の交渉を踏まえてこういうことは頭に入れておいたほうがいいんじゃないかな、と思うことがありますので私の実際の経験をお伝えします。
話は変わりますが、ラーメン屋での「ゆで卵サービス」をイメージしてみましょう。ゆで卵をトッピングすると100円~150円増しくらいのイメージなので、サービスしてもらうととてもお得に感じるわけです。
ただよくよく考えてみると、ゆで卵の原価っておそらく20円ぐらいなんですよね。そのためゆで卵をサービスすることでラーメン屋として20円くらいしか損しないのに対し、消費者たる我々としては100円くらいサービスしてもらった気持ちになります。
そのためラーメン屋などでは、トッピングのサービスは行われますが、ラーメン100円引きなどのような、本体の値引きサービスはほとんど行われません。これは、本体の価格を100円引いてしまうとラーメン屋としてはダイレクトに100円損するのに対し、ゆで卵をサービスしてもラーメン屋で損するのは20円くらいというのが背景にあると考えています。
この構造はハウスメーカーでも全く同じだと思います。
私がハウスメーカーと最後に値段交渉した時、営業の方からは「エアコンとカーテンを無料でおつけします」と言われました。そのハウスメーカーの見積もり書の中には、エアコン代 50万円、カーテン代 30万円といった仮の見積もりが書かれていたので、私としては「おお、80万円分も引いてくれるのか」という気持ちになったわけです。
ただこれってラーメン屋のゆで卵と全く同じ話なんですよね。ハウスメーカーが仕入れの電機屋から買えば30万円くらいのエアコンを、見積もりでは50万円としておけば、消費者としては50万円引いてもらったように見えますが、ハウスメーカー側としては30万円しか損していないような感じです。
では消費者側としてどうすれば一番得なのか。
「エアコンやカーテンといったオプションは自前で用意するかもしれませんので、同じ金額を本体部分から値引きしてくれませんか?」
と聞いてみましょう。つまりラーメン屋でのゆで卵サービスを拒否し、ラーメンそのものの割引を迫るわけです。
こうするとおそらく営業はあまりいい顔はしないことでしょう。ただ一度サービスすると言ってしまったわけなので、その値引きを飲んでくれる可能性はあると思います。そのうえで、エアコンやカーテンは自前で調達することで安くあげられるかもしれません。
参考にしていただけましたら幸いです。
ちなみに私の割引の総額は、エアコンとカーテンに加えて交渉したので、見積もり上は5%くらい値引きしてもらえました。
まとめ
ということで値引き交渉編を今回紹介しました。今回私なりの意見を書きましたが、あくまでキーワードは「ほどほど」です。
ある程度の金額を引いてもらうと「俺は値引かせてやったぜ感」が出て、納得してハンコを押せると思います。お互いに気持ちよく取引できるよう「ほどほど」を目指していきましょう。
あとはなんだかんだ言って契約後も家のオプションが追加になったり間取りが変わったりで見積もりどおりはいきませんので(白目)、金銭的なところだけではなく精神的な満足度も大事なのかなぁと思います。
※本記事はm3.comで連載中の記事を改変して転載しております。
本記事は『たくゆきじの夢のマイホーム奮闘記』というマガジンの中の記事になります。勤務医が等身大のマイホームを建てるにあたって気づいたことをシェアするマガジンです。
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