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救いの音楽、勇気の言葉ファイナル

veronicaさん
Sometimes It Snows In April
Prince

2016年4月Princeが突然亡くなり、80年代から彼に心酔していた私は暫く彼の曲を聴けなくなってしまいました。 若い頃に家族や親友を亡くした経験から、悲しみというのは時が癒すしかないのかなと漠然と考えて過ごしていました。そんな時に、声を詰まらせながらD’Angeloがこの曲を歌っている映像を見ました。 それから徐々にPrince の曲を聴いて、彼を偲ぶ事が出来るようになったのです。

悲しみというのは、人と共有することでも癒されるのだなと実感しました。 もしあなたが今悲しみを抱えていたら、是非誰かと共有して欲しいです。 そしてそれが救いとなりますように。 


ラジカル鈴木さん
The Love We Make
プリンス

歌詞を聴くと・・・ゲットーで明日をも知れず、しかし必死で暮らす人々。苦しみや恐れを、いっとき忘れるために手を出してしまうドラッグ。世界中どこにでもありそうな負のスパイラルにもがく人々の生活が浮かんできます。

でも、プリンスはこう言う。

ダウン、ニードル、ダウン、スプーン ”針を置け、スプーンを置くんだ“ (粉末状のものを炙って液状にするためにスプーンを使う) 自暴自棄になるな!

 広い世界には、そんな過酷な状況で生きる人達も沢山いる、と想うとどんな嫌なことがあっても命が危機に晒されるほどのことは滅多にないこの日本に暮らしていられるだけで何と幸せなんだろう。自分の悩みや苦しみと思い込んでいることが、何ともちっぽけな無意味なものに思えてきます。まったくもってただの贅沢な心の迷いに過ぎません。

「希望の光を見つけるんだ!」

これは貧しい居候の子供として育ったプリンスには現実だったのでしょう。異母兄弟の中にはドラッグをやっているヒトもいたらしく。迷える者たちへの大きな大きな慈愛に満ちた壮大で感動的なバラード。これを聴き終えたあと僕は必ず涙を流しています。“ザ・クロス”と並んで僕にとっての魂を浄化できるマイ・ゴスペルソングなんです。プリンスのキャリアが現在も続いていたら、こういった魂が救済されるジャンルの作品を、もっともっと追求して欲しかったです。何とも悔しい限りです。


はちさん
 adore
プリンス

高校生の時に、僕は家出をしました。
家出と言っても、彼女を連れた、カッコつけて言えば逃避行でした。理由は、彼女から聞いた、家族から受けた不遇な暴力から、彼女を逃がしたかったからです。まぁ、その時の僕はまるで子どもで、今思えば彼女の話がどこまで本当かすらわからない話だったのですが…。

僕たちは進学校に通い、高校卒業後も大学に通う予定をして、恵まれた環境の中で未来への不安も考えたことがないくらいだったのですが、そうした生活を捨ててまで逃げ出したかった気持ちが、どれほどのモノだったのか、今となっては思い出されません。それでも何か月か家出をし、家出捜査人につかまって戻されるまで、まるでレベッカのオリーブを地で行くような生活をしていました。

逃げたその地は、神戸でした。逃げた最初の日。公園で寝ようとした僕たちは、公園にいるホームレスに恐怖して、彼女だけを駅前のビジネスホテルに泊まらせ、僕だけ野宿することになりましたが、僕も実際は怖くて眠れませんでした。今思えば不法侵入でしたが、近くにあった教会の庭先に潜り込んで、そこにあったベンチで横になりました。

空には十字架と、満天の星。僕は持ってきたカセットウォークマンで、adoreを聴いたのでした。涙が止まらなかったのを覚えています。今でも、その夜のことを思い出すと泣けてきます。英語がわからない僕は歌詞もわからずに、adoreを聴いて涙しました。

でもね、もし、それがなかったら、僕はもう死んじゃいたいって思ってたかも。そのくらい不安でした。大げさかもしれませんが、僕は、その夜、プリンスの曲に言葉通り救われたんです。


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たくさんの応募をありがとうございました。

それぞれの人に心があるように、
それぞれの心に音楽と言葉がある。

そんなことを確認できました。
これからも音楽を愛し、言葉を大切に進んでいきたいと思います。

PS 強さの磨き方では、ロールモデルとしての音楽家を紹介しています。


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