紅茶の貿易商人・松田卓也の日記 ~Vol.008~ 【失敗から学んだ事②】
前回のブログでお伝えしましたように、私の30代は、『小さな失敗』をいくつも積み重ね、そして『小さな恥』をたくさん掻いてきました。
とは言え、やはり失敗はしたくありませんでしたし、恥も掻きたくありませんでした。
『またあいつ、なんかやってるよ』
陰で嘲笑される事や、あからさまに馬鹿にされる事も多かったですし、同情すらされました。
そういった状況に陥ると、やはりみじめな気持ちになりますし、どんどん自信も失っていきます。
一般的に、新規事業が成功する確率は、わずか10%と言われています(何をもって『成功』と定義するかにもよりますが)。
自分自身も、上手くいかなかった時に言い訳ができるよう、どこかで逃げ道を作っていた気がします。
ただ、小さな失敗を数えきれない程繰り返していく中で、とある事に気が付きます。
それは、
『結局、人は、他人の失敗など、大して覚えていない』
これは、本当です(笑)。
挑戦には失敗がつきものですし、新規事業の立ち上げとなれば、尚更です。
もちろん、社業が傾くほどの失敗、家族を路頭に迷わすほどの失敗、人生を台無しにしてしまうほどの失敗は、避けなければなりません。
ですが、他人の小さな失敗など、所詮、誰も覚えていません。
3年も経てば、完全に忘れ去られています。
そして成功よりも、失敗から得られる事の方が、はるかに大きいのだなと、身をもって知りました。
なかでも、小さな失敗を繰り返していくと
Self - understanding (自己理解)
の能力が上がっていく事を実感しました。
Self - understanding = 自分自身を理解する事
これは一見簡単そうで、本当に難しい事だと感じています。様々な人生経験を経て、やっと少しずつ自分自身を理解できてくるのだなと。
・自分がどういった仕事をした時、達成感を感じるのか
・自分がどういった相手と組んだ時、上手くいくのか
・自分がどういう精神状態の時、失敗しやすいのか
等々…..
こればっかりは、行動してみて、失敗してみて、経験してみて、徐々に見えてくるものだと思います。
小さな失敗をたくさん繰り返し、その結果、徐々に成功率が上がってくる。そう信じて毎日を過ごしています。
最後に、『天才ジャズ奏者』と呼ばれたマイルズ・デイヴィスの言葉を。
Sometimes it takes a long time to learn how to play like your self.
-Miles Davis-
(自分らしさを表現するには、時間がかかる事もある)
天才と言われたマイルズ・デイヴィスでさえ、音楽で自分らしさを表現するのに、長い時間を要した。
私は、この言葉に何度も救われてきました。
これからも小さな失敗をたくさん繰り返していくと思いますが、前を向いて歩いていきたいと思っています。
文●松田卓也
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?