『デジタルで変わる子どもたちー学習・言語能力の現在と未来』 読了。
『デジタルで変わる子どもたちー学習・言語能力の現在と未来』バトラー後藤裕子
週末の保護者会で生徒たちのネット依存問題について少しだけ話をしなければいけないということもあって,何か知見を得られればと急ぎで読破。
途中までは(本来の目的通り)保護者会で話せそうな内容を探しながら読んでいたが,後半,特に第7章「デジタル時代の言語能力」は数年先に英語(国語)教師をしていることが予想される全人類に読まれたいと言っても過言ではないのではないだろうか。
伝統的な学校言語教育で培われてきた「基本的言語知識」に加え,「自律的言語使用能力」「社会的言語使用能力」「創造的言語使用能力」の3つの力がこれからの時代を生きるために必要とされる言語能力として示されている。
ここ最近行っている自分の授業や今後行う予定で準備している授業を頭に浮かべながら読んでいると,比較的自分のやろうとしていることはこれらの能力の育成に繋がるものだと考えてよいのではないだろうかと思う。
この一冊を通したことで,それを思いつきレベルでやるのではなく,明確に授業後の生徒の姿・身につけて欲しい言語能力を具体的にイメージして,適切なサポートを入れながらやっていく自信になった。
本書で繰り返し述べられている通り,重要なことは「児童・生徒の言語使用や認知スタイルを理解すること」
これから先,テクノロジーの進化・親世代の文化の変化等にも伴って,被教育年齢に当たる子ども達の在り方はとめどなく変わり続けるだろう。その時々で適切に時代を読み,子ども達のことを知り続ける必要がある。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?