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英語教育について考えるための本の感想

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書評というには物足りないぐらいのものしか書けていないので「本の感想」としています。
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#英語教育

竹沢清(2005)『子どもが見えてくる実践の記録』

表紙に記されている「『困った子』ではなく、『困っている子』として」という言葉は、聞き古さ…

「英語」という教科を好きになるより、もっと大切なこと

坂本拓弥(2023)『体育がきらい』ちくまプリマー新書を読んだ。 英語教育に引きつけて読みたい…

英語という教科を深めたいし,広げたい

Yuan & Lee (2022). Becoming and Being a TESOL Teacher Educator. こちらの本の読書会を始め…

青木幹勇(1987)『いい授業の条件』国土社

正直,期待していたよりずっと中身が軽い印象。いや,勝手に期待したこちらの問題でもあるのだ…

英語学習はゲームなのだろうか?

平尾昌宏(2022)『人生はゲームなのだろうか?—<答えのなさそうな問題>に答える哲学』を読んだ…

杉田由仁(2021)英語授業における「言語の使用場面」と「言語の働き」活用ガイド

こちらの本を読んだ。 学習指導要領に掲載される「言語の使用場面」と関わる諸概念を提案する…

『英語教師を変える楽しい学び直し』

登田龍彦(2021)『英語教師を変える楽しい学び直し 自律的学習を導く語彙・文法指導の原点』 を読んだ。 「ことば(母語そして外国語)への気づきを通して,自律的学習のできる子どもを育てる」(p. 279: 強調引用者)という筆者の目的の達成への道は決して楽ではなさそうだが,英語学を軽くかじってから英語教師になった自分としては総じて面白く読めた。 本記事では本書の中から特に英語教師全体に共有される常識になってもいいのでは?と感じることを中心に取り上げたい。 先に断っておき

『なんで英語,勉強すんの?』

朝の小一時間でサラッと読んでとりあえず学級文庫に置くことを決定。 タイトルにある問いに直…

松岡亮二(編著)『教育論の新常識 格差・学力・政策・未来』

学校教育における「格差」「学力」「政策」そして「未来」に関わる計20もの章があり,どの章が…

『ナラティブでひらく言語教育—理論と実践』 雑感

北出・嶋津・三代(編)『ナラティブでひらく言語教育—理論と実践』を読みました。 高校生の言…

マンガ学からの言語研究—「視点」をめぐって (未発選書 28)読了。

『マンガ学からの言語研究ー「視点」をめぐって (未発選書 28)』(出原, 2021)を読みました。 …

『デジタルで変わる子どもたちー学習・言語能力の現在と未来』 読了。

『デジタルで変わる子どもたちー学習・言語能力の現在と未来』バトラー後藤裕子 週末の保護者…

『学習と生徒文化の社会学 -質問紙調査から見る教室の世界-』読了。

『学習と生徒文化の社会学 -質問紙調査から見る教室の世界-』須藤康介 (2020).を読みました。 …

『やりすぎ教育 商品化する子どもたち』—英語教育の圧倒的な罪深さ。

武田信子先生の『やりすぎ教育 商品化する子どもたち』を読んだ 全体を通して自分のこれまでの教師としての言動・振る舞い・考え方を批判的に問われ続け,教師という職業の中では比較的筆者の言う「エデュケーショナル・マルトリートメント」に理解があると思っていた自分も,よくよく思い返せば「成功」を目指した教育の一端を積極的にになっている部分もあることを否めないことを自覚した。 第3章には乳幼児期の話,第4章には子どもの健全な発育を阻む社会システムやインフラの問題が取り上げられており,一