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英語教育について考えるための本の感想

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書評というには物足りないぐらいのものしか書けていないので「本の感想」としています。
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記事一覧

「英語」という教科を好きになるより、もっと大切なこと

坂本拓弥(2023)『体育がきらい』ちくまプリマー新書を読んだ。 英語教育に引きつけて読みたい…

英語という教科を深めたいし,広げたい

Yuan & Lee (2022). Becoming and Being a TESOL Teacher Educator. こちらの本の読書会を始め…

『英文法を哲学する』

佐藤良明(2022)『英文法を哲学する』を拝読した。 今年読んだ英語関連本の中でもすこぶる面白…

佐藤・笠原(2022)『効果的英語授業の設計 ―理解・練習・繰り返しを重視して―』

はじめに前回、青木(1987)『いい授業の条件』について「期待していたよりずっと中身が軽い」と…

青木幹勇(1987)『いい授業の条件』国土社

正直,期待していたよりずっと中身が軽い印象。いや,勝手に期待したこちらの問題でもあるのだ…

英語学習はゲームなのだろうか?

平尾昌宏(2022)『人生はゲームなのだろうか?—<答えのなさそうな問題>に答える哲学』を読んだ…

杉田由仁(2021)英語授業における「言語の使用場面」と「言語の働き」活用ガイド

こちらの本を読んだ。 学習指導要領に掲載される「言語の使用場面」と関わる諸概念を提案するとともに,学習指導要領に不足している具体的な言語使用例と指導方法を提案する本。 学習指導要領を見てもどう指導したらいいのか分からないという趣旨の批判が述べられる序盤は,「学習指導要領に指導方法なんて書かれたら嫌だけどね」と思いながら斜めに読み飛ばしたのだが,本書で紹介されている指導例(後述)が仮に指導要領に掲載されようものなら真面目に授業を考える英語教育者からの批判というか批難が大量に寄

『ピダハン「言語本能」を超える文化と世界観』

今1番面白いYouTubeチャンネル「ゆる言語学ラジオ」の影響で手に取ったことは言うまでもない。…

『英語教師を変える楽しい学び直し』

登田龍彦(2021)『英語教師を変える楽しい学び直し 自律的学習を導く語彙・文法指導の原点』 …

「計画された偶然」という考え方

学校のキャリア教育って,生徒に「やりたいこと」を見つけさせることに偏ってきてない?という…

『キャリア教育のウソ』(児美川, 2013)

勤務校が地方私学らしく「これからの時代を生き抜く力」を育てるべく,将来の仕事のことを考え…

『なんで英語,勉強すんの?』

朝の小一時間でサラッと読んでとりあえず学級文庫に置くことを決定。 タイトルにある問いに直…

松岡亮二(編著)『教育論の新常識 格差・学力・政策・未来』

学校教育における「格差」「学力」「政策」そして「未来」に関わる計20もの章があり,どの章が…

『ナラティブでひらく言語教育—理論と実践』 雑感

北出・嶋津・三代(編)『ナラティブでひらく言語教育—理論と実践』を読みました。 高校生の言語学習・言語教育実践から,言語教育研究・言語教師養成まで幅広く言語教育に関わる諸分野におけるナラティブ・アプローチの実践が紹介されています。また,前半は理論編ですので「ナラティブ(・アプローチ)って何?」という人もこの本から入門することも可能かと思います。 どうでもいいけど,表紙めっちゃかわいい。どうでもよくない。かわいい。 個人的に,カラフルな傘が並んでるだけのインスタ映えスポッ