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 アイデアの競合の見つけ方

「考えたアイデアの競合を見つけられない」という相談をもらったので、今回は「競合の見つけ方」について話を進めたい。具体的なアイデアを例に出すとイメージしやすいので、とある新型の杖をサンプル解説していこう。

 雪国用の杖で、先端にはライトが付いており、辺り一面を照らすことができる。また杖自体も発熱するので、手を温めることもできる。特に雪の降り積もる夜、外を歩く時には重宝するもの。

 競合探しのスタートは関連キーワードの投入。例えば「防寒」「杖」で検索すると何も結果が出ないなら、「持ち歩く」「温かい」「電気」「熱」「棒」「雪国」「火」といった具合に、関連ワードに入れ替えていく。そうすることで、競合として登場するかもしれない。

 そうやってどれだけ競合を探しても見つからなければ、画期的だ!絶対にやるべき!と早とちりするのではなく、抽象度を上げての競合探しがスタート。

 抽象度を上げると書くと難易度が上がったように見えるので、同じ課題を解決する他の製品やサービスをないだろうか、と考えてみる。「加温できる光る杖」というアイデアは、雪国で「外を歩いている時に寒い」「夜道に前が見通し辛い」という二つを解決するためのもの。

 となると競合は「カイロ」+「懐中電灯」かもしれないし、「手袋」+「スマホのライト」かもしれないし、「暖房の効いたライトを点灯できる車」かもしれない。そもそも「杖」である必然性はどこにもない。

 競合を考える際の大事なポイントは、製品やサービスの類似を考えないこと。そもそも自分の考えたアイデアの課題は何なのかを考え、それを解決できる他のものを考えていくこと。

 競合が見つける際の参考となれば幸いです。

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