【ニュース読解】3/25日経新聞

こんばんは、フィナンシャルプランナーの黒猫文具店です。今年は暖冬の影響で桜の開花宣言が出ている地域も増えてきましたね。本日は相場も前向きな動きでした。日経新聞の記事を読んでいきます。

■日経平均は前日比+1,454円高の連騰
機能に引き続き大きく上昇しています。24日終値時点で日経平均株価は日経採用225社の純資産評価の0.90倍から0.97倍程度まで上方推移。2日連続で大幅に割安感を詰めてきていますが、日経平均株価は、純資産価格をわずかに割る程度。明日あたり一服する局面があるかもしれませんが、株価水準は依然高値とはいえない水準です。

■五輪延期について
今日の新聞では一番の大ネタですね。中止ではなく史上初の一年延期というニュースです。市場では概ね好感的に捉えられたようで冒頭の株価上昇に繋がりました。

前回の東京五輪は56年前。そのころ大規模に整備された交通インフラや建物はちょうど耐用年数が来ているため、足下の建築需要に対する五輪延期の影響はほとんどないものと思われます。

コロナで影響を受けているホテル等の宿泊業者や観光産業等は直近決算に響くかもしれませんね。決算に響けば実影響分が景気や株価に反映されていくと思います。

東京五輪、延期コストは? 従来予算は1兆3500億円

こちらは日経3面の記事です。延期によるコスト増を心配する記事ですが、政府の支出増となるので景気には前向きな記事です。

延期コスト増加後のGDP↑=①民間消費↑+②民間投資↑+③政府支出↑+(④輸出ー⑤輸入)

政府がお金を使って五輪の延期コストを負担する場合、少なからず民間の消費・投資も追加で発生すると思いますので、短期的には景気浮揚効果がありそうな気がします。とはいえ、五輪延期は史上初のイベント。今後「一年延期」の影響がどの程度出るのかは延期したのが初めてなので未知の状況といえます。

■コロナ危機を受けてファンドの動きに変化?

GPIF、外債比率25%に引き上げへ 高利回り投資に力

こちらは日経2面です。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の年金運用先の比率が変わるというニュースです。主に低金利の国内債券の投資比率を10%減らし、外国債券の投資比率を10%上げるという内容。日本の年金の運用規模は160兆円あり、2位のノルウェーの1.3倍強と運用残高ではダントツのトップ。マーケット界隈ではその影響力と巨額の運用残高に因んで通称”クジラ”と呼ばれます。

このタイミングでの投資額変更は5年に一度の定例的なものでありますが、外貨の買増効果があるため、実質的な円安圧力となる可能性があります。

■基調はネガティブ?
全体的に強く景気対策が報道された今週ですが、大きな流れで行けば日米中ともに景気減退局面ではあると思います。サブプライムショックが2007年。日本では民主党政権から自民党政権に変わり、円安株高に大きく動いたのが2013年。いまが2020年なので、ちょうど2013年は折り返しです。昨年は米国の金利引き下げもあり、長期的には世界の景気が一巡してきているのではと感じます。

足下の株価は値戻りがありますが、財産管理上は基本に立ち返り物価対策のための分散投資を主軸とした投資を強くお勧め致します(了)。