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看護男子 DXを考える②

 前回の「DXのを考える①」で、医療のDX化で必要なことは、「ITリテラシーを身につけること」、「何が課題か、目的か、そしてそのために必要なものはなにかを考える力」だと述べました。今回は、「著・加藤浩晃さんのデジタルヘルストレンド2021」を読んで、医療もしくはヘルスケア領域におけるDX化について再度考えていきたいと思います。

 「デジタルヘルストレンド2021」では、サービス提供者の視点に立つと、アナログからデジタル化には、「パーツのデジタル化」と「フローのデジタル化」に分別できると書かれています。

 「パーツのデジカル化」とは、今までアナログだったものの一部をデジタル化することを指しています。例として、「紙カルテから電子カルテにする」カルテのデジタル化、「病院診察をオンライン診察にする」診察のデジタル化のようなもので、「パーツのデジタル化」は、単独である部分のデジタル化を意味しています。

 「フローのデジカル化」とは、単独であったデジタル化したものがプロセスとして繋がり、データが集積されることを指しています。例として、「病院診察をオンライン診察にした」あとに、患者さんの病態や不安、状況、活用状況、治療などデータを蓄積して、活用できるデータモデルの構築するようなもので、「フローのデジカル化」とは、デジタルした部分の活用化を意味しています。前回と同様に紙カルテから電子カルテへのデジタル化、つまり「パーツのデジタル化」で考えてみると、

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医療現場においてデジタル化・DX化はいまだ「パーツのデジタル化」があまり進んでいない状況です。予約診察の状況を考えてみても、いまだ電話で対応していることが多く、「パーツのデジタル化」が進んでいない状況にあります。「フローのデジタル化」までいくためには、電子カルテにしたあとに、電子カルテ上にあるデータを活用できるデータにしていかなければいけません。

 ここで目的を見失ってはいけないのが、パーツのデジタル化」、「フローのデジタル化」したはいいものの「デジタル化の目的はなにか。」です。この2つのデジタル化では、サービス提供者の視点に立っていましたが、目的を考えるとサービスを受ける患者さんや生活者の視点が必要となってきます。このサービス提供者視点から患者や生活者の視点への転換をDX化と著・加藤さんは述べています。DX化とは、この「パーツのデジタル化」、「フローのデジタル化」を経て、「サービスを受ける患者さんや生活者の視点を解釈して、新しい価値を見出すものにする」ことを意味しています。医療現場のDX化はこれから進んで行くと思いますが、人材不足の課題、制度の問題、現場の問題など多く壁が立ちはだかっています。

 今回は、「著・加藤浩晃さんのデジタルヘルストレンド2021」を参考に、医療のDX化について考えてみました。結論、医療のDX化の人材に必要なことは、「ITリテラシーを身につけること」、「何が課題か、目的か、そしてそのために必要なものはなにかを考える力」だと思います。これからも皆様と一緒に新しい医療を作っていきたいと思っております。ここまでご拝読ありがとうございます。

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