MVP開発に向けたバリュープロポジションの見直し
for Craftsは、食品流通における商流のDXを加速させるため、食品流通に特化した商品情報管理ソフト「quote (23.4時点:食品管理クラウドに名称変更)」を開発しています。
このnoteではレガシー産業×DX、SaaS、ゼロイチにご興味がある方に向けて、僕たちのゼロイチ過程を「quote」のバリュープロポジションの見直しを交えてお話しします。
バリュープロポジション(VP)とは
バリュープロポジションとは「誰が顧客」であり、その顧客の「ペインポイントは何で」、その顧客に対して「どのような価値を提供する」、「何で(製品カテゴリー)」、それは「どのような機能」によって成立しているか。それは「競合製品や既存のソリューションと比べて」どう違うのか、をシンプルに明らかにするものです。(DCM原さんnoteより引用)
バリュープロポジション(VP)を見直した
そもそも、ぼくが商社業務に携わっていた際「食品メーカーさまから提供いただくカタログ・見積を取引先に案内するためにまとめるのが面倒だった」ことを背景に、商社営業がかんたんに商品をまとめられるサービスの開発をはじめました。
変更前
展示会で知り合った同業者、知り合い経由でインタビューしたり、いくつかの商社への営業・リサーチを続けたりしていたのですが、あまり反応が芳しくありません。
それら反応から、多数の卸商社から商品に関する問合せを受けるメーカー側のペインが強いのでは..?と思い、ターゲットセグメントを食品メーカーに切り替え、再度リサーチに進みました。
変更後
結論、「機能価値」を軸足にピボットしました。今までのUXリサーチのアウトプットを整理、再度検証項目を揃えて、業種規模問わず食品メーカーの方々へヒアリングを実施して、仮説検証に臨みました。
その間も、下記記事のような先輩方の知恵をもとに探索を続けました。ピボットを決めて1-2ヶ月ほどで、食品メーカー数社にCABに近い立場になっていただいたり、商品部の現場の方へインタビュー実施、僕自身も実際の規格書入力業務を体験し、VPを変更しました。
食品流通においては、家電製品の保証書のように、小売で販売する際に品質を保証する規格書が流通されています。仕入、資材調達、SCM、品質保証に関わる情報が網羅されているものです。この規格書自体は買い手である小売が管理しやすい設計になっており、小売各社により必要な情報も書式も異なる状況です。
そのため、メーカー各社は各取引先の書式に自社マスタから転記する業務を行っている現状があります。リサーチを通して分かったことは、「商品部の若手が規格書業務に追われ、コア業務である商品開発に注力できなくなる」ということでした。
ターゲットセグメントのうち使用原料数が多い、加工工程が多い、原料変更や商品改廃(ラインナップの見直し)の頻度が多い、あるいは新規取引先への案内頻度が多い業種ほどペインが大きいと考えており、初期想定顧客向けのプロダクト開発に注力しています。
📣一緒に挑戦しませんか
食品製造業というレガシー産業のDXに泥臭く立ち向かう仲間を募集中です。組織が小さいために裁量も大きく、一人目として事業に必要なすべてをゼロからつくることが求められます。
創業期のため、for Craftsが会社として成長していくなかで与えられる機会も、僕個人としてギブできることも可能な限りギブできたらと思っています!
もし少しでもご興味・ご質問がありましたら、お気軽にお話しましょう!
平日18時~20時の間をほぼ解放しております↓
参考
僕自身がゼロイチ経験に乏しいため、先述した先人の知恵に多く頼っています。随時チームチャット内に共有しているものをこちらにもまとめてみました。ぜひみなさまもご参考ください..!
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