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街の景色が変わってきている

住む場所によって行動する範囲がずいぶん変わってしまうことに、街の景色が変わったことで気がつく。
ある一時期は東の方に住んでいたけれど、ある時期は西の方に住むことになる。それぞれ過ごしている間は変化にあまり気がつかないけれど、生活が変わった後に訪れてみると、ずいぶん変化しているように感じる。

急に更地になっていたり、工事をしていることも知らないままマンションが建っていたり、コンビニが増えたり減ったり。道はいつもと変わらないのに、どこか別の場所に来てしまってような不思議な感覚がある。
逆に変わっていないものも目に入ってくるようになる。あの車は自分が学生の時から同じ、あの公園は小さい時から遊具が変わっていない、アルバイト先はまだ潰れていない。
過ごす時間も変わってきているんだと思う。これまでは数年が永遠のように長かったような気がするけれど、気がつくと5年とか10年みたいな、考えもしないような長い時間が経ってしまっている。

こういう時間を過ごしている間も、そこに住んでいる誰かにとってはいつもと変わらない風景なのだろう。変わってしまったのはどちらかというと僕の経験の方だ。とても個人的な、僕の中の変化が信じられないほど速いスピードで起こっている。
時々、久しぶりの場所には行きたくないような気もしてくる。変化を受け入れるのにたくさんのエネルギーを使ってしまうからだ。久しぶりに行って気がつくレベルで変化があるということは、気がつかないような些細な変化はさらにひどく起きていて、自分が馴染んだ場所ではもうないような気がしてしまうから、考えれば考えるほど息が苦しくなってしまう。

もう少し、あと5年とか10年時間が経つと、こういうことも気にならなくなってくるのだろうか?
年齢と共にだんだんわからなくなってきて、いつでも同じような街に見えてくるのだろうか?そして、それを受け入れることも簡単になってくるのだろうか?
動く量がだんだん減ってきているから、気がつくと同じ場所にずっといてしまう。活発に動いていれば、新しいことが自分の中にたくさん入ってくるので、ここまで変わらないことに気を取られることはないのかもしれない。

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