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【要約】LIFE SHIFT。生き方をどう変えればいいのか?


ちょっと、周りにいる子どものことを思い浮かべてみてください。
8歳の少年でもいいし、10歳の少女でもかまいません。
できれば、様々な性格に分けて、元気な子から大人しい子まで多くの子どもを想像してみてください。
読者の方それぞれで、人物像は違えど、容易に想像できるかと思います。

では次に、周りにいる100歳のご老人を思い浮かべてみましょう。
今度は、人物像が簡単に描写できなくなったのではないでしょうか?
たまたま、親戚や近所に100歳を迎えた人がいる読者の方でも、子どもほど簡単に多くの人物像を想像できなくなったのではないでしょうか?

何が言いたいかというと、100歳まで生きることになるお手本(ロールモデル)が少ないということです。


私たちがこれから迎える「人生100年時代」は、過去になかった生き方を強いられることになります。

そこで、経済学と心理学の観点から作られた『LIFE SHIFT(ライフシフト)―100年時代の人生戦略』を要約した記事をお送りします。

今回お話する事実を知らないと、考え方ができていないと、後悔することになります。
現在の平均寿命(約85歳)になって、「あと15年どう生きればいいのか?」と悩むのは恐ろしい話です。
そして、生き方は今からすぐにでも変えておくべきです。

100歳まで生きることが何を意味するのか?どんな状態なのか?を解説し、
生き方をどう変えればいいのか?をシンプルにまとめます。

☆読むべき人☆
・「人生100年時代」と言われても、どうなるのか想像できない人。
・「やりたいことがない」と落ち込み不安を覚える人。
・これからの時代に備えて、生き方をどう変えればいいのか知りたい人。

さぁ、新しい時代の幕開けです。

【長寿】「人生100年時代」とは?何が変わるのか?


まず、今50歳以下の人は、100歳まで生きる前提でいた方がいいと著者さんはおっしゃっています。(2016年出版の本)

そんな「人生100年時代」を、「100歳まで生きることだろ」の一言で片づけるのは危険です。
お金に対する不安や、健康面の心配事まで、考えるべきことがたくさんあります。
会社の終身雇用や国の年金にも頼れず、自分で稼ぐ力や老後に備える力を養うように、様々な呼びかけがされています。

そういった努力を若いうちからせず、今までの生き方を変えずにいればどうなるのか、わかりやすい指標をご紹介します。
次の文章は、著者による質問です。

「100歳まで生きるとして、勤労時代に毎年所得の約10%を貯蓄し、引退後は最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたいと考える場合、あなたは何歳で引退できるか?」
(出典:LIFE SHIFT(ライフシフト)―100年時代の人生戦略)

この場合、80代まで働くことになります。
今すぐにでも会社を辞めたいと思っているあなた、地獄ですよね。(笑)
ちなみに、この水準は、かなり倹約した生活でシミュレーションされています。
我慢して会社で働き続けた結果、老後も我慢した生活を強いられることになるのです。

このような状態に陥ることを、著者さんは「オンディーヌの呪い」で表現されています。

 フランスにこんな寓話がある。妖精のオンディーヌは、いびきをかいて眠りこけている夫のパレモンが不貞をはたらいたことに気づいた。怒り狂ったオンディーヌは、夫に呪いをかけた。起きている間は生きていられるが、眠ればその瞬間に死ぬ、という呪いだ。パレモンはこれ以降、目が閉じることを恐れて、一瞬の休みもなしに動き続ける羽目になったという。
(出典:LIFE SHIFT(ライフシフト)―100年時代の人生戦略)

次に出てくる「3ステージ」という言葉は、「教育→仕事→引退」のことです。

 既存の3ステージの人生のモデルのまま寿命が長くなれば、私たちを待っているのは「オンディーヌの呪い」だろう。永遠に働き続けなくてはならなくなる。どんなに疲れ切っていても、立ち止まれば生きていけないのだから。人生は「不快で残酷で短い」という、17世紀の政治思想家トーマス・ホッブズの言葉は有名だ。これよりひどい人生は一つしかない。不快で残酷で”長い”人生である。
(出典:LIFE SHIFT(ライフシフト)―100年時代の人生戦略)


「じゃあどうすればいいの?」という問いが生まれた時、
今までサラリーマンをしてきただけで、社会に言われた通りに生きてきた人は、
「自分で起業したりして大儲けを狙うしかないのか」とリスクを恐れて委縮してしまうのではないでしょうか?

安心してほしいのは、そこまで気負いする必要はありません。

「オンディーヌの呪い」を紹介したのは、ある程度の危機感を持つべきことを主張したまでで、
世間で騒がれている、「起業しよう!」「やりたいことをやれ!」「好きを仕事にするんだ!」という声に惑わされ過ぎるのも良くはありません。

そんな話をこれからします。

【不安】「やりたいことがない」はメリットだ!


もちろん、起業や趣味を仕事に変えることを否定するわけではありません。
ただ、SNSで周りが輝いていることを知って、自分と比べる必要はありませんし、
その生き方が正解なんだと視野を狭くするのはナンセンスです。

自分にとっての「やりたいこと」を見出して、日々活き活きと過ごしている人が羨ましいでしょうか?
ここで一度、逆の視点から考えてみましょう。
その人は、他の選択肢を捨てたということもできます。

選択肢をもっておくことの価値が増す
 人生が長くなり、人々が人生で多くの変化を経験し、多くの選択肢をおこなうようになれば、選択肢をもっておくことの価値が大きくなる。私たちはなにかを選択するとき、それ以外のなにかを選択しないと選択することになる。要するに、選択するとは、選択肢(=オプション)を閉ざすことにほかならない。
(出典:LIFE SHIFT(ライフシフト)―100年時代の人生戦略)

先ほどは、長寿による厄災(オンディーヌの呪い)を紹介しましたが、
活動できる時間が長くなり、自分の可能性が広がるという点では恩恵ともとれるのです。

何度も言いますが、他人の生き方を否定するわけではありません。
ただ、あなたが周囲に流されて、自分の生き方の選択肢や視野を狭めているとしたら問題です。


ここでは、むしろ「やりたいことがない」という悩みはメリットであると主張させて頂きます。
というか、贅沢な悩みです。
「やりたいことがあるけどできない」という健全なストレスより、「やりたいことがないけど不満」というのは、エネルギーが余っている証拠です。

その余ったエネルギーは、自分の可能性を広げるための努力に費やしましょう。
私たちは、『YAHOOS(ヤフーズ)』になるのです。

著者さんたちが新しい人生のステージとして提案した造語で、
「選択肢を維持するヤングアダルトたち(=Young Adults Holding OptiOnS)」の略です。
現在18~30歳の人生迷える子羊たちは、焦点を1つに絞るより、自分の可能性を広げる期間として努力することを提案します。


ここまでで、視野を狭めず可能性を広げよう!という話をしました。

ただ、困ったことに、多様すぎる選択肢にはデメリットも存在することがわかっています。
これは、『選択のパラドックス』といわれていて、簡単に言うと「選択肢が少ないと不自由を感じて、多すぎると選べなくなる」のです。

つまり、これまでの選択肢が少なかった時代には現状を受け入れるしかなかった不自由があるわけですが、
これからの選択肢が多様化する時代には、自由すぎて現状から行動できない人も出てくるわけです。

現状維持に陥らないために、ある程度は選択肢を絞って行動に移しましょう。

ここからは、選択肢を絞るために、自分の生き方を貫くために、これからの時代に備えるために、
最低限必要な3つのスキルについて解説します。

【覚悟】これからの時代に、絶対に必要な3つのスキル。

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