【#11】ロボットが配膳するレストラン「THE GALLEY SEAFOOD & GRILL」に行ってみた!
こんにちは、たきさんです。素敵なユーザ体験(UX)に寄与しているデジタル活用事例@日本、を自分がいちユーザとして体験し、楽しく解説しています。似た中国事例の参照や比較もしてます。
今回は、二子玉川にある、サラダをロボットが配膳してくれる「THE GALLEY SEAFOOD & GRILL」というレストランに行ってみました!
2020年7月6日にオープンしたとのこと。
行ってみましょう!
注文してみよう!
オーダーはタブレットから!メインを一品頼むと、サラダバーとドリンクがついてきます。
メインの食事を各自決めた後、サラダバーで食べたいものを注文をします。一回に5品まで、何回でも注文できます。
すると!きた!!!サラダを運んできてくれた!
もし搬送ルートに人がいたり障害物があっても自動的に回避するらしい。天井に貼られた位置マーカーを赤外線で読み取って動いているとのこと。
1回の搬送で最大3箇所を回れるそうです。ちなみに二人(二台)います。
表情が色々変わってかわいーのね。
受け取りを完了したら、おでこ部分に手をかざします。(「おでこを撫でてね」とロボットに言われるますが、手をかざすだけでもOK)
するとロボットは元のサラダバーの方へ戻っていきます。
ちなみに、サラダバーの盛り付けやその他の調理、サラダバー以外の料理の配膳は人間の店員が行なっています。またお皿の回収も人間です。
▼注文を受けてサラダバーの盛り付けをする店員さん
ロボスタさんの記事によると、今後は、下膳の手伝いやお誕生日祝いの手伝いを担うことも検討しているとのことです。
感想①:この店舗のロボットはあくまで省人化目的。メインのユーザ体験にはなり得ない
他者と「非接触」「非対面」でサラダバーを利用できるのは、このコロナ時代に合っているなあ、と感じました。ロボット氏が運んできてくれるのも楽しい。
ただ、ロボット自体はユーザ体験のメインではなく、「ロボットがいるからまた行こう!」となるようなものではないと感じています。(子ども連れだと、「子どもが喜ぶので行く」というのはありえるかもですが)
ロボットはあくまでお店側の省力化のためのものであって、ユーザ視点だと、あくまでそれ以外の要素(味や雰囲気など)でこのお店のリピートが決まると感じました。
感想②:ロボットよりも注文用タブレットの使い勝手が気になってしまった
あとは、注文用タブレットがやや使いにくいのが気になりました。涙
自分で言うのもなんですが、私はまあまあITリテラシが高い方ではあると思うのですが・・使い方、ちょっと迷いました。汗
まず、下のメニューエリアのアフォーダンス(メニューを認知させ動作を誘引する度合い)が低いです。。。下手すると目に入らない。
私は最下段は認識していたのですが、その上にも小項目があるとはしばらく気づきませんでした・・・。汗
UIデザインの問題に加えて、「英語であること」も関係していると思います。(仮に目に入ったとしてもパッと理解しにくいですね)
個々のメニューの「タップすると選択できる感」も低いです。単なる閲覧のためだけのメニューに見えてしまいます。
また、サラダは一回に五品まで選べるのですが、今自分が何品選択しているかよくわかりません。
(下部の「ORDER」横に注文数がありますが、同行者の分や一緒に注文するアルコールやメイン料理が入っていたりすると自分で引き算をしないといけません)
あと下メニューバーの「SARAD BAR1」「SARAD BAR2」「SARAD BAR3」ってなんだろうか・・・と最初戸惑いました。。
「すごくたくさん種類があるのか」とまず思い・・・(誤り)
全部画面が同じだったので、「1回目の注文はSARAD BAR1、2回目はSARAD BAR2を使えということか」と思い・・・(誤り)
「あ、複数人で来店した場合は、1人目はSARAD BAR1、2人目はSARAD BAR2…と分けて使ってねということか!」と10秒くらい考えてで理解しましたが、お客さんに考えさせちゃうのはあまり良くないですよね。
一応「SALAD BAR説明」の下の方に書いてはあるのですが・・「これをお客さんは当然しっかり読むはずだ」というのは現実的ではないですし、
使おうとしてわからなくて迷う→これを探して読んで理解する、という体験も心地よいものではないと感じました。
一度使えばわかる、というのはその通りなのですが、その一度目の体験がストレスすぎると二回目がなくなってしまうこともあるわけので…
もしかしたらもったいない事態が起こっている可能性はあるかなと感じました。
(ちなみに:横の60代くらいの夫婦は全く使えていませんでした。)
実は使われているロボットは中国製品!
こういうロボットって中国の展示会で割と良く見るな〜!と思ったのですが。ロボット氏の足元に中国語表記が・・!
調べてみると、中国の擎朗智能(Keenon Robotics)という会社が提供している「PEANUT」という種類のロボットのようです。
このロボットはQBIT Roboticsがこのお店に提供しているそうですが、このロボットを作っているのは中国の擎朗智能(Keenon Robotics)とのことです。(QBIT Roboticsは認定ディストリビューター)
公式サイトによると、ホテル、レストラン、KTV(カラオケ)、オフィス、4S店(カーディーラー)など広く使われているとのこと。
ロボットが運ぶ事例、中国ではたくさんあるよ!
モノ運ぶロボット、中国ではたくさん開発されています。
以前中国でホテルに泊まったら、ロボットが私の部屋まで、私がオーダーしたフードデリバリの商品を運んでくれました。
フードデリバリを持ってきてくれるお兄さんはロビーまでしか来られないので、そのあとロボットが私の部屋まで持ってきてくれたのです。良い子・・・!
後ろを付いて行ったのですが、一人でエレベーターも乗れちゃうエラい子です。
その時のことを詳しく書いた記事はこちら。
また、中国で別の配膳ロボにも出会ったことがあります。
▼アリババのOMOスーパーの盒馬鮮生(HEMA)にあるロボットレストラン
スマホから注文すると食べ物を届けてくれるのですが、この子はちょっと配膳の順番を考えられない子でして(というか運用側の人間の問題が大きそう?)。
最初に頼んだビールが全然来なかったり、鍋はきてもタレが来るのが遅かったりと、ユーザ体験はイマイチでした。。。
また「自動運転で荷物の配送を行う」というロボットおよびその実証実験は、中国で数多くあります(一部実用化もされています)
▼以前書いた記事。これはコロナの時の話ですが、ご参考まで・・!
そんな感じで、中国は省人化文脈かつTo Cビジネスシーンでのロボット活用が盛んなように思います。
今回行ったレストランのように、良いモノはどんどん中国など他の国からも取り入れられるといいなあ。(もちろん日本でも作って欲しいけど!)
本日は以上です!
今後も日本のデジタルスポットについて、中国の状況と比較しながら書いていきたいと思います。
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