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【#9】リアル店舗ならではのすてき体験。ユニクロ原宿店の「Style Hint」で服を選んでみた!


こんにちは、たきさんです。素敵なユーザ体験(UX)に寄与しているデジタル活用事例@日本、を自分がいちユーザとして体験し、楽しく解説しています。似た中国事例の参照や比較もしてます。


今回は、2020年6月5日にオープンした、ユニクロ原宿店に行ってきました!

世界最大級という、ユニクロTシャツ「UT」専門のフロア「UT POP OUT」があり、カルチャーの発信にも力を入れているとか。ここでしか見られないコラボやグッズもあるらしい。

▼「UT」専門のフロア「UT POP OUT」

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そして最大の目玉(かつ今回のレポート内容)は、ユニクロとGUが手がける“着こなし発見アプリ”「Style Hint」と連動したフロアです。

早速行ってみましょう!


使ってみた


「Style Hint」の売り場は地下一階にあります。

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小さなディスプレイが壁じゅうに設置されています。240台あるらしい!

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それぞれのディスプレイには、ユニクロの服を着た人が1人ずつ映っています。着こなしがみられるのですね。

等距離で「Style Hint 着こなし検索を始めよう」という、タップしたくなる感じのディスプレイがあります。タップ!

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画面をタッチをすると選択肢が2つ出てきます。まずは「テーマで見つかる新たなスタイル」から!

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そうすると、このディスプレイを囲む8面のディスプレイが反応し、選択肢となります。

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その中から好きなテーマをタッチするようです。

これにしよう。何が人気か知りたい!

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そうするとまた周りに選択肢が!

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これが気になるな〜

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そうするとこの店舗のどこにこの商品があるか教えてくれます。なるほど〜。直感的な操作で着たい服が見つかるというわけですね。

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また「このマップをスマホに送る」をタップして、表示されるQRコードを読み込めば、スマホでマップを見ながら店内を移動できます。なるほど〜。

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結構たくさんディスプレイがあるので、何人も同時に使うことができます。「自分だけが長時間ディスプレイを占領してしまって申し訳ない…」みたいなことが発生しないのは良いですね。




次に下段にある「パシャっと見つかる気になるアイテム」。

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自分のスマホ内の画像から類似商品が検索できるみたいです。このQRをスキャンして・・・!

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画像を追加します。とりあえず、私が神社でスマホを触っている謎写真()をアップしてみました。

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ディスプレイに!アップされた!そして類似製品が出てきた!!!

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他のでもやってみよう。中国のEV(電気自動車)企業のマスコットを持って微笑む自分画像()で・・・!

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マスコットが靴だと思われた!!!まあ確かに・・・w


人間二人とかでもいけるんだろうか・・・!弊社の創業時の写真でやってみよう・・・!

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いけたー!全然大丈夫。ってか白丸が付いているもの全てが、個別に認識されている、ということみたいです。で、二重になってる丸(こういうやつ→◉)がいま下部に表示している類似商品、ということみたい。


なので、私の白色のブラウスの上に付いている白丸をタップすると、それの類似商品が出てくるのです。

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あと、人じゃなくてもいけるんだろうか!(なにかと実験をしたくなる)

中国のIT企業「テンセント」のペンギン(中国の深センで購入)をアップしてみたら、ペンギン氏の類似商品はさすがに出て来ず。後ろの人のボトムスに焦点が当たりました。笑

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なるほど〜。写真アップして色々実験するのは楽しかったのですが、現実的にはこれってどういう時に使うんですかね。結構気になったのが、この注釈。

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今回はほぼ自分の写真アップしましたけど、現実的には、「自分の服の類似コーデを探す」っていう状況ってあんまりないと思うんですよね、もうその服持ってますし。

となると、自分が好きな有名人とかインフルエンサーのコーデ写真かなって思うんですが、それがだめ、とな。

そうなると、自分の場合、現実的な使用シーンがあんまり思い浮かばないかも・・・と思ったり。どうなんでしょうか。




思ったこと①:店舗で全てを完結させたい前提なのかな??


上述の試みの中で、ディスプレイに表示された商品の中で「いまこのお店にこの商品はありません」というものもちらほら。

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それは仕方ないかなーと思うのですが、そうであればオンラインショップの導線とかを強く出して欲しいな、と感じました。


ただ現状、導線がないわけではないのです。

上記写真から「商品詳細を見る」タップ→「オンラインストアのURLをスマホに送る」でQR表示なのですが、、、結構誘導は弱いですよね。

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オンラインで買って欲しくないのでしょうか。この黒字かつテキストでのリンク、結構能動的に探さないと見つからない感じのUIデザインです。

この店舗にない場合は、タップなどしなくても、QRコードを目立つところに露出する、くらいした方がユーザフレンドリー、かつ売上貢献(ここ大事)だと感じました。


個人的には、ユニクロの商品のサイズ感や雰囲気はだいたいわかるので、なんか良さそうと思えたのであれば、現物を見ずともそんなに高くないものであればネットで買っちゃってもいいかな〜と思っています。

そういう人は少なくはない気がする・・・!

なんにせよ、オフラインで完結する前提(そういうつもりはないかもですがそう見えるなあという話です)っぽいUX設計にしない方が、ユーザ体験的には良いモノになるかなあと感じます。

今後のアプデに期待です〜!


加えて、コレは店舗で手に取ったリアルの商品についても同じことが言えます。

コレ買いたい!けど今日は荷物増えるの嫌だからあとでネットで買いたい!という商品があったのですが!

こういう時、タグにオンラインストアに飛ぶQRコードをつけてもらえると嬉しいなと感じます〜涙

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結局商品名を写メる→自分でググるみたいになりました。。。ちょっと面倒ですし、写メるのを忘れたら機会損失になっちゃうかもしれません。。

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中国の例①:好きな時に好きなやり方で買える工夫


以前の記事でも紹介したのですが、中国ですと、店頭にある商品のQRコードを読み取ると直接ネットショップに遷移し、そこからでも買えるというパターンが割とあります。

▼商品の下にQRコードがありますね

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▼スキャンするとオンラインショップに飛びます

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もちろん店頭でレジしてもいいのですが、迷っているときや、今回の私のように今日は荷物を増やしたくないからあとでネットで買いたい・・・という時などにとても便利です。

THEハイテク、という感じではないのですが、痒いところに手が届く、ユーザ体験をよくする施策だなと感じます。

お客さんとしては、好きなタイミングで、その時一番便利な方法で買いたいですもんね。


ユニクロさんにおいては、ディスプレイ上にしても、タグにしてもそんな工夫があるとより素敵だなと感じました。




思ったこと②:リアル店舗「だからこそ」作れる体験って良い


こうやって並んでいるディスプレイをタッチして直感的に好きそうなものを選べるというのはリアルの場ならではですよね。


もちろんスマホやPCからでも「コーデから服を選んでいく」ということはできますが、、、

240個のパネルがあり、色々なコーデが流れていく中で「一気にすごくたくさんの選択肢を見られる感」や、
自分のタップで8個のパネルが切り替わるという、身体的な動きや視覚的な刺激を伴う「操ってる感」「どんどん好きなものが提案されるワクワク感」は、

自分のスマホやPC上では体験しづらい、この場所ならではで、それが楽しさを生み出している感じがします。

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あとココ、良い意味で雰囲気がユニクロっぽくないんですよね。木の感じがとてもおしゃれ。




中国の参考事例②:圧倒的リアルの体験価値「NIKE」


「デジタル時代のリアルの場の体験設計」と言えば、私の中では上海の「NIKE HOUSE INNOVATION」です。


ここ、上海の一等地にもかかわらず、あまり「店舗で売ること」に特化していません。

「リアルでしかできない」「シェアしきれない」体験を作る場、という感じです。


もはや展示会?のような「映える」展示の方法。商品ドコー(゚∀゚)

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1-2ヶ月ごとに大きくガラッと変わる、メインエリアでの催し物と内装。そして空間の使い方が贅沢です。

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↓コレ、上記の場所の別タイミング

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上記、NIKEのその時推している靴を履いて行うゲームなのですが、靴を履いて全力で運動することになるので、自ずとNIKEの靴の良さがわかるんですよね。(うまいw)


先述の通り、1-2ヶ月ごとに内装が、ゲームが大きく変わるので、もうコレは買わないにしてもなんだか行きたくなる空間なのです。

ここで買わないにしても、NIKEかっこいいなあと言うイメージ形成に繋がるような場所ですし、映えるところがたくさんあるので、SNSでシェアもしたくなるというわけです。


ここまで振り切らないにしても、色々なことがオンラインでできる中で、「リアルの場でお客さんにどんな体験をしてもらうのが良いか?」を改めて考えるのは重要だと感じます。




本日は以上です!

今後も日本のデジタルスポットについて、中国の状況と比較しながら書いていきたいと思います。

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