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お話05 復職が思ったよりキツい件ぴえん超えてぱおん。

・・・前回のあらすじ・・・

社会人1年目の冬の朝、
自宅お風呂で「うつ症状」を発症した僕。
4ヶ月の休職を経て、
無事に元の会社へ復職するのであった。
しかし・・・
(このお話は僕のうつ病記録です。まとめはコチラ

復職。昔の自分はもういない。

今回のお話のまとめ
・色んな配慮が逆にきつい・・・
・再び忍び寄るうつ病の影
・そして自然退職へ。その感情は・・・
・舐めすぎていた再発率60%

4ヶ月の休職を経て、
僕は復職した。

※念の為記載しておくと復職フローは以下の通り
 ○医師による復職許可診断
→○人事面談
→○産業医面談(復職可否の判断)
→○復職
→○配属先面談
→○現場への復帰

復帰後、労働環境は大きく変化した。
主に以下のような点だ。

■働く場所
前:地方拠点
後:本社
※人事の目が届くから

■仕事の内容
前:営業職
後:事務・企画職

■働く仲間
前:拠点の先輩と二人
後:本社の多様な社員大勢

■働く時間
前:残業し放題
後:時短勤務→残業0勤務
 ※最初2週間は5時間勤務
  その後8時間勤務

4ヶ月という長い長い休職を抜け出し、
ようやく仕事ができる!

なにより、
久々にお給料をもらうことが出来る!
そんな嬉しい感情でいっぱいだった。

※復職当日は緊張で足が震えたけど笑

■時短勤務で持て余すモチベーション

まずは時短勤務で、
1日3時間の勤務が、2週間続いた。

それをクリアすると、
1日6時間の勤務を、2週間

これをクリアしてようやく
フルタイム勤務に戻ることが出来た。

たった3時間・6時間で会社から帰宅することなんて無いので、
正直かなり時間を持て余していた。

体調は戻ってるんだから、
早く以前のようにバリバリ働きたい・・・

いやでも、
会社は自分の為を思って時短勤務にしてくれている。
感謝しなくちゃ。
文句なんて言ってる場合じゃない。

そんなことを日々考えていた。

■復職直後だからこそ「頑張りたい!」気持ちが強い

おそらく、
会社は【より単純で負荷の少ない仕事】という意味で、
僕を事務/企画に配属させたのだと思う。

しかし、
ベンチャー企業であったために、
事務仕事でさえマニュアル化されておらず、
蓋を開けてみれば
かなり属人的な仕事内容だった。

あれ、こんなことも決まってないの?
なんなら新たな仕組みを作って
提案しなくちゃいけないの?

あれ、わりと負荷高くね?
課題だらけじゃん?
いや待て、課題だらけってことは・・・

やり甲斐あるじゃんこの仕事!←

なんて、
課題だらけの事務仕事に、
やり甲斐を感じるという
復職者とは思えないモチベーションの高まり方だった。

いや、復職者だからこそ
とにかく早く皆に認めてもらいたかったのかもしれない。

・・・

僕は、本社でほぼ働いたことがない。
初めて一緒に仕事をする先輩方に、
様々な御用聞きをし、

どんな事務の仕組みが最も効率的かを考えていた。

さらにそれを、
社長に提案し、意見をもらい修正していく。
そんな日々が続いていた。

・・・

【お話02】でも書いたとおり、
僕のうつ病発症理由は、
完璧主義で理想主義な性格が災いしてのことだった。

今回も、その性格から

完璧な事務システムを作りたいけど、
みんな言うこと違いすぎるよ・・・
そもそも、本社の人仲良くないのに
復職してすぐのこんな僕が話しかけるの気使う・・・

なんてストレスを抱え始め、
【うつ病再発】の影が忍び寄っていた。

■同期の活躍に、手足が冷たくなる自分


同じフロアには、
同期の社員も働いている。

仲のいい友人でもあり、
負けたくないライバルでもある。


月末の成績締日には、
表彰される同期を見ていた。

当時の僕には、
それを心から喜べるほどの余裕はなかった。

悔しい

という感情が
一瞬湧き、
すぐに消え、

あ、俺とあいつは違うんだ

俺はなんで、
なんで、うつ病になんてなってしまったんだろう。
失った時間はもう戻ってこないんだ。

そんな絶望がひんやりと残った。
手足が冷たくなる感覚だった。

それからどれくらいの日を経たかはよく覚えていない。

復職して5ヶ月目、
僕のうつ病は再発していた。

ある日
出社する恐怖が沸点に達し、
途中下車、無断欠勤してしまった。

この無断欠勤がキッカケになり、
完全に家から出られなくなってしまった。



2回目の休職(2ヶ月)をいただき
その後、
会社を退職した。
(休職期間の限界月数だった)

志を持って新卒入社した会社を
僕はわずか1年半で退職した。


しかし、
当時の僕には、
悲しむ心の余裕すら
なかった。

■「うつ病」復職後の再発率

当時、医者からも言われていたが
うつ病の再発率は非常に高い。

○厚生労働省のコラムより引用
うつ病の初回の治療後の再発率は60%もあり、
再発を繰り返すと再発率が高くなるとされている。
(参考:2回目の治療後の再発率は70%、3回目の治療後の再発率は90%)

※コラムはコチラ

でも僕は、

僕はたぶん再発しない。
そもそもうつ病の中でも軽いほうだし、
運動とかの再発予防も頑張るし、大丈夫だと思う。

そんな風に、
完全に油断していた。

60%という数字は恐ろしく高い。
何もしなければ、
ほぼ再発すると言えるのではないだろうか。

当時の僕は、
■薬物療法への理解も浅い
■復職後の通院の必要性も理解していない
■医師の寛解判断も出ていない
■生活リズムも安定していない
■食事の栄養バランスもダメダメ
■自分の特性理解も整理できていない・・・
と、基礎がボロボロである他、

■認知行動療法も受けていない
■精神療法も受けていない
■カウンセリングにも行ったことがない
■リワークなんて言葉すら知らない
と、他の治療選択肢に見向きもしなかった。

うつ病の患者としては
不真面目中の不真面目であった。

一番厄介なのは、
うつ病治療の知識が浅すぎるがゆえに、
僕自身は『ちゃんと治療した!』という気になっていたことである。

うつ病は、
罹ったばかりのときは
本人の思考力もかなり低下している。
そんな中で「うつ病治療の正しい知識」を勉強するのはハードだ。

ましてや、
自分の病気の治りににくさ、
再発リスクの高さ、
などなど、ショックになりうる内容も多い。

本人だけでなく、
まわりの支える人なども含め、
正しい知識を持って、
治療と向き合っていくべきだと強く学んだ。

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