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【日記エッセイ】「ヤングケアラー 言葉」


「ヤングケアラー」という、いかにも当事者がつけてないような言葉、客観的に見ていた人がつけたような言葉。

僕はその言葉で、同じような環境にいる人の言葉を知ることができた。ヤングケアラーという言葉によって炙り出されたものと消えたもの。

当事者の人たちのインタビュー記事を読んだ。僕は、母がパニック障害だと言わなかった時期が長いため、自分の状況や自分の気持ちなど誰にも理解されないと思っていた。

けど記事を読んで驚いた。自分の状況や気持ちと似ていたからだ。わかる!わかる!の連続だった。自分にしかこの苦しみや辛さが分からないと思っていたのに、この世界には同じような環境の人がいる。僕は何だか笑ってしまった。自分の苦しみや辛さだけが特別だと思い込んでいた。けど、全然そんなことはなかった。特別が解けた。それはあっけらかんとした晴れ模様みたいだった。

ただ青空がある、特別なんかなくても特別だ。

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