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【日記エッセイ】「木造の寮編④ お風呂に入らない!」

私は大学生の頃、木造の寮に住んでいた。20人くらい寮生がいたのだが、共同の風呂が1つだったため、自分の入りたいタイミングでなかなか風呂に入れなかった。

2人くらい順番待ちをしていたら、結構な時間待たないといけない。

横になって風呂が空くのを待っていると、次第に眠たくなってきて、寝てしまうことが多々あった。風呂に入らない日の誕生である。僕は、高校生まで風呂を欠かしたことがなかった。病気でしんどい日じゃない限り、頭と体を洗わないと気持ち悪くて寝れなかった。その習慣が寮に入って見事に崩れていった。

僕は、毎日入るのが綺麗で当たり前だと思い込んでいたが、どうやらそんなこともないことに気づいていくのである。毎日風呂に入らなくたっていいのである。毎日風呂に入ることを否定しているわけではなく、毎日風呂に入らないと汚いと思い込んでしまっていることを知るのだ。僕たちは知らぬ間に、多くのことを当たり前だと思い込んでいる。しかし、環境が変わり、習慣が変わり、考えが変わり、ある種の思い込みから抜けたのである。

抜けた所で止めておけばいいものの、僕はそこからさらに疑いを強めていく。もはや風呂に入らなくても、頭や体を洗わなくても大丈夫なんじゃないかと、極端に考え出す、そして実践していくようになる。

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