【日記エッセイ】「木造の寮編⑤ お風呂に入らない!」
大学時代、京都の自治寮で暮らしていていた。共同風呂の影響で僕は風呂にどんどん入らなくなる。毎日入っていた頃が嘘かのように入らなくなる。
5日連続で風呂に入らない日があった、頭と身体を5日間放置し続けた。
3日目ぐらいで頭が痒くなってくるのである。
4日目になると身体も痒くなる。
5日目になるとペットショップに入った時の匂いが全身からしてくるのである。
自分の身体からペットショップに入った時の匂いがした時、僕は、人間も獣であることに気づくのである。
僕たちは日々、獣ではないフリをするために時間を使っているんだなと思った。
そして、5日ぐらい経つと、頭や体を洗いたくて仕方なくなる。痒みや匂いを消したくなる、僕は身体がこんなに風呂を求めるんだと驚いた。
僕は風呂に入らないことで、風呂に入りたいという欲を知ることができた。
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