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青春18きっぷで出かけよう! 常磐線で芸術をめぐる旅
今年の夏の目標に、青春18きっぷを使って家族で出かけよう! がありました。
元々、私が18きっぷ好きで、シーズン毎に計画を練って出かけていました。ここ数年、コロナ禍もあって控えていましたが、この夏は思い切って出かけることに。
最初の計画は、水郡線を使って福島県でサイクリングの予定でしたが、天候不良で断念。そこで、常磐線で茨城の芸術をめぐる旅に変更です。
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スタートは、私の実家のある石岡駅から。
つくばエクスプレスのおかげで、東京とつくば学園研究都市が近くなりました。でも、つくばエクスプレスも開通までかなり時間がかかったから…石岡まで繋がるのは、いつになることやら。
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切り絵作家の滝平二郎さんは、石岡市ゆかりの人物です。「モチモチの木」など絵本で見た方も多いのでは。
石岡駅、以前は昭和感漂う駅だったのですが、いつしかきれいになり、こんな素敵なステンドグラスが飾られるようになりました。
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石岡といえば、石岡まつり。多くの山車が出る華やかなお祭りで、大変盛り上がります。関東三大祭りのひとつとか。
私は高校の時に他所から引っ越してきたので、あまり関わりはないけれど、お祭りの時期は市内の小中学校は休みだったそうです。(今は違うかもしれませんが)
石岡とは違う地域の高校へ通っていましたが、「今日はお祭りなんで!」と帰っていく石岡在住のクラスメイトと一緒に早退した記憶があります(笑)
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水郡線を使ってサイクリングするなら、東京発では時間が足りない、と実家に前泊しました。でも常磐線だけなら、東京発でも可能だったかも。
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常磐線に乗って、北へ向かいます。
車窓の田園風景は、いつも癒される。
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最初の目的地、日立駅で下車。
ここに絶景スポットがあるとか。
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駅構内から海が見える絶景スポット。
これを毎日見られるなら、通勤や通学が少し楽しくなるかも…?
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駅のいろんなところで海を眺めることができます。こういう場所が、通勤や通学途中にあるのは羨ましい。
日立駅には、絶景カフェがあると聞いて行ってみた。
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シーバーズカフェ。
海を一望できます。朝7時から営業しているそう。
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絶景カフェでフレンチトーストを頂きます。
子どもたちはパンケーキ、夫はベーグルサンド。海を眺めながらの贅沢な朝食です。
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えきピアノがありました。
ピアノを習っている次女に「弾く?」と聞いたら、黙って去っていきました。ここで弾くのは度胸がいりそうです。
次の電車まで時間があるので、近くを散策します。
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海まで行ってみた。
太平洋らしく、波が荒い。
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日立駅。
ガラス張りで、お洒落ですね!
私が若かった数十年前、何もない茨城から出たくて仕方ありませんでした。まわりも、そういう子が多かったと思う。
でも昨年、茨城出身の若いひとと話す機会があり、そのひとから「茨城から出ようと思ったことがない」と聞いて驚きました。曰く「何でも揃っているから」と。
日立駅を見て、そのひとの言葉を思い出しました。
日立駅から常磐線に乗り、さらに北へ向かいます。
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大津港駅。駅舎が素敵!
この地の名所、六角堂を表しているようです。
駅からタクシーに乗り、茨城県天心記念五浦美術館へ。(1000円ちょっとでした)
道中、「ここ、美味しいですよ」と、人の良さそうな地元の運転手さんが薦めるお店をしっかりチェック。(笑)
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北茨城市の五浦(いづら)は、明治時代の美術界の巨匠、岡倉天心ゆかりの地です。岡倉天心の声かけで、横山大観、下村観山などの芸術家たちが五浦に移り住みました。
この日は、明治期に活躍した七宝焼作家の並河靖之の作品を展示していました。
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展示室は撮影禁止なので、写真を撮ることはできませんでしたが(気に入った作品のポストカードを買えば良かったと後悔)、精巧な技にうっとり。
美術好きの長女は熱心に鑑賞していました。美術に興味ない次女は、最初、「眠い」とごねていたけれど(子供か笑)、見事な作品に圧倒されたよう。しっかり楽しんでいました。
五浦美術館、いろんなところから海が見えます。
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以前は、美術館の広々とした空間が理解できませんでした。シーンとした緊張感も苦手だった。
年をとったのか、この非日常感がいいなぁと、ようやく思えるように。ここでボーッとしているだけでもリラックスできそうです。
美術館を出たら、お腹が空いた。
タクシーの運転手さんから薦められたお店へ向かいます。
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「地魚料理 なぶら」
五浦美術館入り口の正面にあります。我が家は開店直後ですんなり入れたけれど、人気店のようで、数組あとは外で順番待ちでした。
運転手さんは「海鮮丼がお薦め」と言っていたので、迷わずオーダー(笑)
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刺身がプリプリして美味!
あら汁も美味しい!!
たしかに茨城は、海の幸も山の幸も豊富。「何でも揃っている」というのも頷けます。
お昼ごはんのあとは、岡倉天心が建てた六角堂を見にいきます。「なぶら」から歩いて20分くらいだったかな? (あまり覚えていない…)
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五浦は、今でもけっして便利な場所じゃありません。交通手段も通信手段も、もっと不便だった明治時代、ここに移り住んだ芸術家たちの心情は、どんなものだったんだろう。
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岩壁に建てられた六角堂の真下は海。荒波が押し寄せています。よくこんなところに建てようと思ったなぁ。
六角堂は、2011年の東日本大地震で津波の直撃を受けて消失しましたが、翌2012年、創建当時の設計で再建されました。
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中は入れないので、ガラス越しに眺める。
荒波が打ちつける音を聞きながら過ごすのは、癒しというより、修行に近い気がします。
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天心邸。
和風の住居と、洋風の芝生の前庭。芝生は、天心がボストンから持ち帰った種を蒔いたとか。今の芝生は、さすがに当時のものではないでしょうが。
和洋の組み合わせがお洒落ですね。
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茨城は車社会で、バスはあっても本数が少ない。帰りは駅まで歩きました。3キロくらいなので、大したことないね、というのが我が家の感覚。
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大津港駅から上りの常磐線に乗り、茨城の県庁所在地・水戸へ。社会のテストで、茨城の県庁所在地を答えられなかった人、多いのでは?
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バスに乗り、水戸芸術館へ向かいます。
水戸といえば、このアートタワー。芸術に疎い私は、いつも「よく分からん」と思いながら眺めています。
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現代美術ギャラリーで開催中の作品を鑑賞しました。
…現代美術、私には難しいなぁ。鑑賞後、かなり疲れたので、同じようにぐったりしている夫と話し合ってみました。
「たぶん、想像しないようなものを見るから混乱するんだろうね。不協和音の中にいるみたい」
うんうん。芸術鑑賞も体力が必要だね。
子どもたちの反応もそれぞれで、次女は淡々と鑑賞し、長女は「五浦美術館も良かったけど、ここも良かった!」と満足そうでした。
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芸術館のエントランスホール。正面はパイプオルガン。
天井が高くて、こういう空間は心地いい。
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水戸駅へ戻り、黄門様に挨拶して…あれ、駅前の丸井がない。あれ? あれ⁇
(ググったら2018年に閉店したとか)
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駅ビルのエクセルは健在。
街が変わっていくことは仕方ないけど、一抹の寂しさはありますね。
この日も石岡の実家に泊まり、翌日、東京へ帰りました。
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東京へ帰る常磐線の中から。
石岡市内を流れる恋瀬川と筑波山です。
車窓から見えるこの景色を、朝に夕に眺めながら通学していた高校時代。
「茨城って何もない」と思っていたけれど、何もないかどうかは見方次第なのかも。興味を広げてめぐってみると、いろいろ楽しかったし。
そんなことを思った、常磐線の青春18きっぷ旅でした。
通常料金(大人ひとり 現金優先)
石岡駅→日立駅 1170円
日立駅→大津港駅 590円
大津港駅→水戸駅 1170円
水戸駅→石岡駅 680円
合計 3610円
青春18きっぷ
12050円÷5回=2410円(1回分の料金)
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