起業初期は必見、アイデアとチームの磨き方

まず前提として、スタートアップ立ち上げ期において、アイデアは変わるものです。
だから、体裁を意識した綿密に練った事業計画書などは、書くだけ時間の無駄です。アイデアをどんどんブラッシュアップして、必要に応じてピボットしていく必要があるんです。

そこで、今回紹介するのは、「リーンキャンバス」です。

リーンキャンバス:https://blog.nijibox.jp/article/whats_leancanvas/

リーンキャンバスのメリット


リーンキャンバスは、スタートアップにとって特に重要な項目である顧客、課題、プロダクトにフォーカスできるように設計されており、誰でもすぐに理解して簡単に書くことができるんです。
スタートアップはよくある事業分析ツールではなくこれを使った方がいいです。

事業計画書の作成に2ヶ月を費やすなら、10分出かけるリーンキャンバスを何百回も書き込む方が遥かに効率がいい!
(僕も細かくプロダクトの機能のこととか細かいことを考えがちだけど、それも事業そのものが変われば全部変わるから結局おおもとのアイデアを磨いていくのが効率的ですね)

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リーンキャンバスをチームの共通言語に


リーンキャンバスは、簡単に書けること以外にも、とっておきの目玉機能があるんです。
それは、簡単かつ体系的にビジネスモデルを把握できるということです。

つまりどういうことか?

チームで使うことで、自分たちが今どのような仮説を立てて、どこに向かっているのかを明確にできるのです。

スタートアップで難しいことはチームの団結力、目標の共有だと思います。
でも、団結していると思っていても実は本当の意味で団結できていないことがほとんどです。

「ビジネスモデルが何かを10人に尋ねたら、常に10通りの答えが返ってくる」とスタートアップの第一人者がいうように、人によって認識は違うんです。

リーンキャンバスはそれぞれの見方や認識を合わせやすいため、ビジネスモデルへの理解や目標の共有の効果を高め、真の団結力を生むんです。

だから、リーンキャンバスをチームの共通言語(バウンダリーオブジェクト)にするべきです。

全員でブレストをしながらアイデアを出し、それぞれが気づいていなかったポイントを補完し合い、検証を続けながら、チーム力とアイデアに磨きをかけていくことがスタートアップには必要不可欠です。

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使い方

重要なのは「課題」と「顧客」

「課題」と「顧客」がアイデアを考える上で最も重要なポイントです。そこを意識して使います。

番号順に考えて記入して使ってください。
また、作成時には、プレーヤーは分けて(色などで)記入することでよりわかりやすく整理できるのでおすすめです。
(サービス提供者、サービス利用者、共通)

1.課題

想定する顧客に対し、解決すべき課題で重要なもの3つ選ぶ

2.顧客セグメント

顧客は誰かを鮮明に特定する。
情報感度が高く普段から課題に対して、何か代わりになるものはないかなと探している人を顧客に設定しよう。

これをマーケティングの分野では、ペルソナ設計などというが、「50代女性」といったざっくりしたものではなく、より具体的で臨場感がある人物像を考えるのがポイントです。

3.独自の価値提案

課題に対して自社のプロダクトやサービスで、どういった独自の価値を提供するかを書く。
「顧客」と「課題」は検証を重ねる中で書き換えられ、磨き込まれていくものなので、ここで新しい価値を見つけたら1と2を書き換えるのも全然OKです。1と2に縛られすぎないように。

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この上記3項目が特に重要な3つなので、徹底的に検討を重ねたい所です。
毎週毎週このリーンキャンバスを使ったミーティングを開いて目標を共有することが重要だと思います。

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4.ソリューション

課題の具体的な解決策を3つ書く。
ここにエビデンスとかは求めない。(まだ検証できていないから)

5.チャネル

顧客にリーチする経路を考える。
自分がターゲットにしているカスタマーとどうやって接点を増やすと直接話すことができるかを考える。
それが市場調査の方法にも繋がる。

6.収益の流れ

実際にビジネスとして成り立った時に、どのようにお金を稼ぐのかを考える。
どれくらいの単価で、どれくらいの顧客ボリュームに提供するのか、1人あたりの利益はどのくらいになりそうなのか、その結果の粗利益はどのくらいなのかの想定を書く。
これは、チーム個人でやるよりそれぞれの調査に沿って進めるのがいいだろう。

7.コスト構造

顧客獲得コスト、流通コスト、人件費など、プロダクトを市場に出すまでにかかるコストをリスト化する。

8.主要指標

スタートアップが市場から引っ張りだこになるためには、どの指標を定量的指標とすれば良いのかを想定する。
汎用的に使えるものはAARRR指標(海賊指標)で、その中のActivation(顧客の活性化とRetention(顧客の定着)を図る指標を定めること。

9.圧倒的な優位性

競合に対して圧倒的な優位性を構築できるポイントがあるかを書く。


まとめ

今回は「リーンキャンバス」についてご紹介しました。スタートアップにとって、アイデアを洗練させることはとても重要ですが、その際に事業計画書を作成することは意味がありません。リーンキャンバスは顧客、課題、プロダクトにフォーカスしたビジネスモデルを、簡単かつ体系的に把握できます。スタートアップにとってチームの団結力、目標の共有が重要だと思いますが、リーンキャンバスを使うことで、自分たちが今どのような仮説を立てて、どこに向かっているのかを明確にできるのです。是非リーンキャンバスをチームの共通言語にして、ビジネスモデルを洗練させてみてください。ご興味がある方は、他の記事やnote更新もチェックしてくださいね!

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