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ジャマイカのジャークチキン

ジャークチキンは、ジャマイカで生まれたお料理だ。

一説によると、人里はなれた山奥で暮らしていた、Maroon(マルーン)とよばれた民族が作り始めたとそうだ。16世紀のことだ。彼らは、アフリカから連れられてきて、スペイン人の奴隷をしていたが、その生活から逃げ出していた。

そんな日々の中では、明日、食糧にありつけるかなんてわからない。だからこそ、目の前にある食材を、最善の方法で保存して食べて行かなければならなかった。そこで、マルーンは、お肉を身近にあったスパイスで漬けこんで食べていたのだ。

あ、ちなみにMaroon(マルーン)がなんでアフリカからやってきのかって…。

かつてその地では、Arawak(アラワク)という民族がいたようなんだけど、スペイン人が持ち込んだ伝染病にかかって絶滅してしまった。そこで、新たにスペイン人が連れてきた奴隷だったのだ。Maroon(マルーン)は。

そんなジャークチキンは、生命力のある味というのか、ワイルドな味というのか。ぴったりな言葉は、なかなか掴めないけれど、どことなく元気の出てくるお料理だ。身体の中に、静かに、火が灯るようで。

まずは、生みだした彼らのように、外で食べてみるといいかもしれない。出かける前に、鶏肉をスパイスに漬けておけば、移動中に味がしみこむ。そして自然の中で焼いたお肉にかぶりつくと、すこしだけ自分がたくましくなったような気がする。

だけど、疲れて帰ってきたしずかな夜に、ひとりでほおばるのもまたいい。誰にも知られることのない、すこしだけ特別な夜を独り占めしているような気持ちになれるから。明日も頑張れそうだなんて言えるかはわからないけど、少なくともいつもよりいい気分で眠れる。

つくりかたは、スパイスを混ぜて、漬けて、焼くだけだ。

すりおろした玉ねぎ(小さめを3分の1〜半分くらい)、
にんにく(1かけ〜2かけ)、
刻んだパクチー、
そして絞ったレモンの汁(半分くらい)、
あとあとタイムをほんのすこしだけ。

そこに、オールスパイス、シナモン、ガラムマサラ、カイエンヌペッパー、ホワイトペッパー、岩塩なんかを混ぜていく。

そうやってつくったソースで半日程、鶏肉をマリネしてあげてから、190℃~200℃のオーブンで20分くらい焼こう。そうしたら、出来上がりだ。味が薄いなと思ったら、最後にお醤油をすこしだけ、じゅわっとさせてもいい。

ちなみに、ガラムマサラは、ほんの隠し味程度いれて、オールスパイス、シナモンなんかは少々おおめがいい。この2つのスパイスが、全体をまるめこんでいるような香りがするとちょうどいいんだ。あとホワイトペッパーもおおめにね。

だけど、このお料理は、なんだか今、いいかも。ってところで、スパイスの調合をとめて、お肉をマリネしてあげるといいかもなあ。いろんな動画を見ていたら、なんとなくそう思った。




その日の気分で、スパイスのバランスを変えて、うん、今日はこんな感じだなっていうところで、お肉に漬ける。自分だけのジャークチキン。ちなみに、フードプロセッサーを使って、ソースをつくっている動画が多いけど、すりおろしたり、刻んだりすれば大丈夫だと思う。


なにはともあれ、わたしがとってもおすすめしたいお料理です。



今回もいろいろな記事を参考にさせていただきました。

The History of Jamaican Jerk

ジャークスパイス研究所 特別編 ジャークチキンって何?

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