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堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(47)

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(47)

 『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。

 略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ(DI)創業者となり東京証券取引所に上場させました。単なる経営コンサルタントではありません。

 DIは現在電通グループ(電通G)の傘下にあり(電通GがDIの株式を20.95%保有しています。 2022年9月30日現在)、堀氏は代表取締役を退任されています。

 著名な経営者と「経営の本質」を議論しあい得た知見は類稀なものです。
 優れたビジネス書を数多く執筆しています。難しい言葉は極力排除し、エピソードを交え、分かりやすく解説しています。



リーダーシップも早くから心がけ、繰り返し練習することによって、実際に必要なときには十分うまく揮えるようになるはずである

 以前私は若いコンサルタントに、「何遍同じことを言わせるんだ。もう三回目じゃないか」と言ったことがある。すると傍らで聞いていた秘書が、「堀さん、無理ですよ。人間、五回は同じことを言われなきゃ直りませんよ」と言うのである。言われてみれば確かに彼女の言うことのほうが正しい。五回で正しくできるようになれば、それでいいのだ。
 リーダーシップも早くから心がけ、繰り返し練習することによって、実際に必要なときには十分うまく揮えるようになるはずである

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 1 <139>                  


管理職ではない社員にはフォーマル・リーダーシップではないが、インフォーマル・リーダーシップを得ることは可能だろう

 自分たちの会社をよくするためには、管理職だけでなく、一般社員の一人一人がオーナーシップを持ち、責任感を持って仕事をすることがもっとも望ましく、理想的なあり方である。それでは、オーナーシップはどうしたら持つことができるのだろうか。
 管理職ではない社員にはフォーマル・リーダーシップではないが、インフォーマル・リーダーシップを得ることは可能だろう。インフォーマル・リーダーシップがあれば、オーナーシップを持つこともできる。

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 2 <140>                  


人間にとって何よりも大事なのは意思、気持ちである。すべてを精神力で解決できるほど現実は甘くないが、解決し成功するという強い気持ちがなければ、何事もなし遂げられないのである

 人間にとって何よりも大事なのは意思、気持ちである。困難な仕事に向かうとき、技術もさることながら、「絶対やり遂げるんだ」という気持ち、「どうしても成功するんだ」という気持ちを持っている人と、「これはちょっと無理かな」「この仕事はしんどいな」と弱気になっている人では、結果は大きく違ってくる。
 弱気になった瞬間から、不思議なほど仕事はうまくいかなくなるものだ。もちろん現実は直視しなければならない。すべてを精神力で解決できるほど現実は甘くないが、解決し成功するという強い気持ちがなければ、何事もなし遂げられないのである

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 3 <141>                  


✔ 出典元

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社



✍ 編集後記

🔶  『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。

私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。

勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!

何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。

「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。

一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。


🔷「すべてを精神力で解決できるほど現実は甘くないが、解決し成功するという強い気持ちがなければ、何事もなし遂げられないのである」

あともう一歩というところで、できるかできないか、成功するか成功できないか、勝負に勝てるか勝てないか、を決定づけるのは精神力だと思っています。

言い換えれば自分との勝負です。自分に勝つことができるかどうかです。その際、他人は関係ありません。

日本電産会長の永守重信氏の有名な言葉(標語と言ってもいい)に「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」があります。

これはまさに精神力です。少々の困難を感じても簡単に諦めないということです。もちろん、事情によってどうしてもできないという場面もあるでしょう。それでも、全身全霊で立ち向かえば、結果はついてくると信じています。


✒ 堀 紘一氏の略歴

ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)


✒ 堀 紘一氏の略歴補足

2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。



⭐出典元: 『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』


⭐回想録


⭐マガジン (2023.03.26現在)



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