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シリコンバレー4.0 変貌する革新の聖地2014.01.20 #43 1/2 2014-04-18 18:58:06

【『日経ビジネス』の特集記事 】 #43<バックナンバー>

⭐『日経ビジネス』の特集記事から、私が特に関心を持った個所重要と考えた個所を抜粋しました。

⭐当面は、Ameba(アメブロ)に投稿していた記事を再編集し、加筆修正し、新たな情報を加味し、「バックナンバー」と表示し投稿します。

⭐1つのテーマについて複数回投稿している場合(ほとんどが該当しますには、1つにまとめて投稿します。タイトルの後の日付は雑誌の発行日で、最後の日付は投稿日を表わしています。

🔴2022.11.26以降、1つのテーマについて複数回に分けて投稿します。

⭐一方、新規で投稿した記事については、異なる壁紙を用意し、本文内に「タイトル」「雑誌発行年月日」を表示します。


再投稿することにした経緯

再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。

自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。

当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。

記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。

さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです

「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
プロフィールから)


新たに日経ビジネス電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で、2022年9月12日号から定期購読を開始しました。


日経ビジネスの特集記事 #43

シリコンバレー4.0 変貌する革新の聖地2014.01.20 #43  1/2 2014-04-18 18:58:06

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

これでいいのか ベンチャー活動 世界最下位の日本

「ベンチャー活動世界最下位は日本」という調査結果(2012年調査)が出ました。

これは米バブソン大学と英ロンドンビジネススクールが毎年弾き出しているものだそうです。

なぜ、日本が最下位なのでしょうか。
日経ビジネスはこう分析しています。

日本の指数が低いのは、既存企業への就職を当てにできる、あるいは当てにしているためだとも言える。

だが、それも程度の問題だろう。

少子化に悩む日本。それは人間ばかりではない。経済活動の主体の1つである企業も“少子化”の危機に直面しているようだ。人間と同じように企業に寿命があるとすれば、新たな企業が生まれなければその国の経済は衰退に向かう。

起業の停滞は日本の大きな課題と言われるようになって久しいが、その状況は改善していない。

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では、ベンチャーの聖地、アメリカはどうなのでしょうか。

同じイノベーション主導型経済に属する国のうち、この指数が最も高いのは米国だ。起業の中心地、シリコンバレーを擁する活力を反映している。

ここでは、米アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏が故人になっても、異才が途切れることはない。

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「半導体に始まりパソコン、インターネットと続いたイノベーションの波は、次なるステージに進んでいる」(p.025)

いったいシリコンバレー4.0とは何なのか。


PART 01 新・楽園に集うエンジニアたち

ツイッター本社で活躍する日本人エンジニアの大石剛司さんのケースが紹介されています。

2008年4月にDeNAに入社した後、米国法人・DeNAグローバルへ出向したそうです。
エンジニアにとっての聖地、シリコンバレーで仕事をしているうちに米国企業への憧れを抱くようになり、ツイッターに転職したそうです。
2011年10月のことでした。

入社してカルチャーショックを受けたそうです。

ミーティングの時間を除けば拘束されることはない。

タイムカードはもちろん、その概念さえも存在しない。

昼夜にはおいしい食事を会社が用意してくれるなど至れり尽くせり。自由闊達な環境はエンジニアにとって最高の楽園だ。

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シリコンバレー

悩みは、家賃の高騰だそうで、2年間で50%以上上昇したところもあるそうです。

シリコンバレーの中心拠点は、北上を続け、今ではパロアルトやサンホセからサンフランシスコへ移動する起業家が増えているそうです。

シリコンバレーの歴史を振り返ってみると、ガレージ創業した人たちがいます。

ヒューレット・パッカードの創業者、ヒューレットとパッカードや、アップル創業者、スティーブ・ジョブズなど。

今ではガレージ創業は古いそうです。

2つの要因

2つの要因があります。

1つは、仕切りもなく、見通しのよいスペースを複数の異なる企業のエンジニアが共用するサービスがあるからです。

その1つは、サンフランシスコ中心部にある「Rocket Space(ロケットスペース)」

ここにオフィスを構えた、ハイヤー配車サービスのUber(ウーバー)や、音楽配信サービスのSpotify(スポティファイ)といった注目企業もあったそうです。

入居するには条件があるそうです。
お金を払えば入居できるわけではありません。
有望と判断されたスタートアップしか居を構えることができないのです。


そしてもう1つは、米アマゾン・ドット・コムやグーグルが提供するクラウドサービスがあるからです。

これらを使えば、「サーバーやネットワーク機器を自分で用意する必要がない」(p.029)し、「機器を保守するエンジニアも不要になる」(p.029)からです。


最近よく目や耳にする言葉に、「クラウドファンディング」があります。

全く新しい資金調達の方法が登場したことも、起業家の裾野を広げる動きを支えている。

不特定多数の出資者から資金を調達するクラウドファンディングだ。ハードウェア関連のスタートアップが初期段階で利用するケースが少しずつ増えている。

初期投資がかさむため、VC(ベンチャーキャピタル 注:藤巻)が出資を躊躇することが多いからだ。

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「クラウドサービス」「クラウドファンディング」の2つの「クラウド」が登場しました。

これはカタカタでは同じですが、英語表記は異なり、意味が違います。

前者は cloud (雲) で後者は crowd(大勢)です。

コンピュータ関連の言葉にはcloudを、それ以外はcrowdと思えばよいでしょう。


ここまでをまとめますと、シリコンバレーには、5つの大きな変化が起きているということです。

5つの大きな変化

1 起業家の大移動 サンフランシスコ湾の南端から北へ

2 起業家支援環境の拡大 学生の起業家育成まで裾野が拡大

3 ガレージから共有オフィスへ 交流が広がるコワーキングスペースの活況

4 資金調達の多様化 クラウドファンディングの登場

5 起業コストの低廉化 クラウドサービスの普及



PART 02 シリコンバレーがもたらす未来

なぜ、米国で起業が多いのか、今までなかったビジネスが生まれるのか、
を考えてみました。

米国でニュー・ビジネスが生まれる理由を考えてみた

2つの理由

2つの理由があると思います。

1つは、人と違う考え方(発想)を持たないと、相手にしてもらえない社会であること。

もう1つは、将来性があるビジネスのシード(種)に対して投資する、エンジェルと呼ばれる、起業家として成功した人たちがいること。

翻って、日本には、長年言われ続けてきた「同質化」があります。

人と同じことで安心し、仲間意識を醸成する社会であることです。

異質な意見を言おうものなら、排除されることがあるので、黙っているか、転職の道を選ぶことになります。


現在でも、この構造は本質的に変わっていないように見えます。

日本にはアイデアや技術、ノウハウを深く理解できる投資家はごく少数しかいません。

会社を起こそうとする人たちは皆、お金がありません。
この点は、日米で大差はありません。

日本では、金融機関から融資を受けようとすると、すぐに「担保」を要求されます。

担保になるようなものを持っているはずがないのです。
日本の金融機関は、自らリスクを負うことができません。
間接金融では起業はできません。

日本でも徐々に会社を設立する若い人たちが出てきました。
しかし、その目的が異なります。

その人たちの会社は、税金対策のために設立したもので、ペーパーカンパニーです。大きな会社にしようとか(2023年時点でいういわゆるユニコーン企業を目指す)、上場しようとは考えていません。

大概、社員1人の会社です。本人だけの会社です。
形式的に起業した会社の代表取締役をしています。会社を大きくする気持ちはありません。する必要がないのです。

自らリスクを負う投資家がいるか、いないか。
大きなことにチャレンしようとする人がいるか、いないか。

彼我の差は明らかだと思います。


シリコンバレーにおける技術革新には4つのフェーズがあると、日経ビジネスは指摘しています。

4つのフェーズ

「第1フェーズ」は、47年のトランジスタ発明に端を発する半導体技術の進展だ。

スティーブ・ジョブズ氏らが創業した米アップルコンピュータ(現アップル)が77年に発売した「アップルⅡ」が、パソコン時代という「第2フェーズ」をよびよせた。

さらに、90年代半ばにはウェブブラウザーが誕生し、「第3フェーズ」にインターネット時代が到来する。

そして今、シリコンバレーは「第4フェーズ」に動き出している。
その方向性を最も端的に指し示すフレーズが、“Software is eating the world.(ソフトウェアが世界を侵食する)”だ。

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具体的にどのようなものを指すのか、見てみましょう。

ソフト技術の進展は、ハードウェアにも革新を促す。無人飛行機(ドローン)や自動運転車、学習機能つきの温度調節装置など、野心的な製品の開発が進んでいる。

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スタートアップだけでなく、半導体やネット時代に成功を収めた巨大企業は積極的に投資しています。

特に、グーグルは、「無人運転やロボットなどに長期的な研究開発に大きく舵を切った」(P.033)そうです。

軍事ロボットには手を染めないで欲しいですね。

ドローンは、アマゾンがラストワンマイルに使用したり、テレビドラマでよく見かけるようになりましたし、ロシア・ウクライナ紛争では武器として使われています。

次回は、

「PART 03 自己革新するエコシステム」


他についてお伝えします。



🔷 編集後記


この特集記事(元記事)が公開されたのは、9年前のことで、アメブロでも9年前(2014-04-18 18:58:06)のものです。加筆修正を施しました。

✅米国は起業家精神が旺盛であるばかりか、起業家を金銭面で支援するベンチャーキャピタルの存在が大きい

9年以上前にすでに技術の萌芽が見られますね。

例えば、「無人飛行機(ドローン)や自動運転車」あるいは、現在では当たり前になった「Uber(ウーバー)や、音楽配信サービスのSpotify(スポティファイ)」さらに「「クラウドサービス」「クラウドファンディング」」などです。

ベンチャーキャピタルやエンジェル(ベンチャー企業を援助する個人投資家で、資金面で支援したり、経営にはアドバイスする)は、起業したばかりの小企業に投資し、ユニコーン企業(時価総額が10億ドル以上)になったら株式を売却し、莫大な利益を得ることが可能になっています。

ただし、もちろん投資した小企業のうち、ユニコーン企業さらにもっと巨大な企業に成長することは確率的に小さいですが、リスクを負って積極的に投資します。

特に、エンジェルは自分自身で起業し成功を収めた人たちなので、将来性があるビジネスのシード(種)を見つけ出す確かな目を持っています。




⭐ 回想録


⭐ マガジン (2023.01.19現在)




























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