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ショートショート「タイムスリップコップの使い道」


久しぶりに毎週ショートショートnoteに参加しようと思って書いた作品。公開する前に念のため、、と思って募集記事を確認したならば。


なんと過去のお題じゃありませんか!!
 
 
痛恨のミスやん。。
 
 

お蔵入りにしよかと思ったけどせっかく書いたので公開します。

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ショートショート
【タイムスリップコップの使い道】

(408文字)


「あのコップを使わせてください」
青年はいった。


「ダメダメ! あんた知らないの?」
古美術屋の店主は驚き呆れた。


「タイムスリップコップですよね? ダイヤルを合わせてからコップにモノを入れると、未来や過去の姿に変わる。最近、壊れてしまって1億年前の過去にしか設定できなくなったんでしたっけ」


「なんだ知ってるのか」


「ええ。知らずに使った人たちが入れたモノが消えたんですよね。そのモノができる前まで戻ってしまったから」


「そう。アクセサリーや水も消えた。危ないんだこれは」


「とんでもない。1億年前の姿が見られるということは、人類の起源が分かるかもしれない。ほら、これは私が最近見つけた地球最初の霊長類のDNAです。これを入れると」



店主が止めるのも構わず青年がコップにDNAらしきものを入れると、目がくらむような光に包まれ「何だ」と声がした。


「あ、あなたは誰ですか?」
恐れおののく青年。


「”始まり”だ。作ってる途中で邪魔するなよ」



〈完〉


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お題に参加する際は日付に気をつけよう。





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