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絶対に展示会で成果を挙げたい人のための「刺さるキャッチコピー」を作る方法(フレームワーク付き)

展示会ブースの成果を如実に左右するのが「キャッチコピー」のあり方です。

最も費用対効果が高く、最も成果に直結するはずなのに、ほとんどの出展者がマトモなキャッチコピーを掲示できていない。この現状が見えたときの衝撃は非常に大きなものでした。

この記事は展示会キャッチコピーづくりの基本的な考え方(無償)とキャッチコピーをつくるためのフレームワーク(有償)で出来ています。

無償部分をお読みいただくだけでも、ある程度のキャッチコピーを組み上げることは可能です。そこから先、より多角的にキャッチコピーを検討したいという方はフレームワークをご購入ください。


01.キャッチコピーを考えることは、顧客体験を真剣に考えるスタートライン


さて、展示会においてキャッチコピーは非常に重要です。とは言え、結果の「すべて」では当然ありません。しかし、キャッチコピーを真剣に考えることには大きな意味があります。

その意味を最大限に活用するためには、展示会への出展が決まったあと最初にキャッチコピーづくりに取り組んでほしいと思っています。(装飾会社にデザインを発注する前に)

なぜなら、キャッチコピーを真剣に考えることは出展する展示会における「顧客とのコミュニケーション構築」の起点となるからです。

キャッチコピーづくりは顧客のことを真剣に考えることからはじまります。キャッチコピーに期待する役割は多くのものがあります。来場者の足を止めること、来場者の進行方向を変えること、来場者をブースに近づけること、展示物に興味を持たせること、説明を聞いてみたいと思わせること・・・

では、その「キャッチコピーが刺さった人」に対して次はどんなコミュニケーションを取ればよいのでしょう?

そのキャッチコピーが刺さった人は、どんな想いを抱いているの?
そんな人に、どんな説得をすれば次のステップに進むことができる?
その説得をするために、スタッフはどんな接客と運営をすればよい?
適切なコミュニケーションを取るための空間はどんなデザイン?

と、発想が次から次へとブースのコミュニケーションやデザインに展開されていきます。ここで重要なことは、すべてのコミュニケーションを「顧客起点」で考えるということです。

つまり、キャッチコピーを真剣に顧客起点で考えることができていれば、そこから先のコミュニケーションも顧客起点で考えることができる、するとコミュニケーションをデザインに落とし込むことも容易になる・・・

と、連鎖的に展示会ブースのあり方を顧客起点で検討することができる。その起点になるのがキャッチコピーづくりの作業なのです。厳密には自社の価値確認や顧客課題の定義(ペルソナなど)をふまえたうえで検討することが効果的ですが、キャッチコピーが入口でもそれなりに考えることができるはずです。



02.広告コピーと展示会キャッチコピーって、結構違う。


ところで、これだけキャッチコピーについて偉そうに講釈を垂れているオマエはコピーのプロなのか?という疑問が沸くかもしれません。が、私はコピーライターでも何でもありません。展示会のプロであることは自信を持って名乗りますが、コピーのプロとは言えないでしょう。

しかし、「展示会のキャッチコピー」と「一般的な広告コピー」は成果の出し方が少しばかり異なると感じています。

私のリサーチした範囲ではコピーライターが考えたような気の効いた表現でなく、愚直に顧客に対するメッセージを組み上げたコピーを掲出したブースでも成果は出ています。

コピーのプロではない代わりに、展示会によってはほぼ全部のブースのキャッチコピーをメモ・テキスト化し、成果の挙がっていたブースのコピーを分析していたりもしました。そのリサーチとコミュニケーションの方法論を解体した結果がキャッチコピーの重要性に気付くきっかけでした。

さて、それでは一般的な広告コピーと展示会キャッチコピーの違いとはどこにあるのでしょう?、それは、「展示会」という独特な場で「来場者」がどのようにキャッチコピーに触れるかを考えてみれば分かります。特徴は主に2つ。

①キャッチコピーのシャワー
②前のめりなキャッチコピーへの関り

なんとなく、この2つでお分かりいただけるかと思います。

展示会場は多くのブースがひしめきあっています。そして、どのブースも「ワタシのブースへイラッシャイ!」とキャッチコピーをバンバン掲示しています。その様子はさながらキャッチコピーのシャワー。来場者は会場を歩きながらどのブースに入ろうかと考えているので、それぞれのキャッチコピーを見る時間はほんの一瞬です。

だから、一度でキメないといけないのです。

展示会のキャッチコピーは「後から効いてくる、では意味がない」のです。広告コピーならちょっと違うかもしれません (広告コピーの専門家ではないので的外れかもしれませんが)。

じわっと見る人に染みたキャッチコピーがあれば、「あとから検索する」という行動を誘発することが可能になります。しかし、展示会ではその様な行動はほぼありません。

なぜなら来場者は「立ち寄ったブースの情報」を山ほど持ち帰っている状態であり、その持ち帰った情報を優先順位に従って処理しています。「あとから気になって調べる」は展示会の期待値として低く、基本的にはブースに立ち寄り接客を介した来場者でなければ、その後の成果には繋がりません。

よって、展示会では確実に一撃で来場者を仕留めないといけないのです。

なんだかソレだけ聞くと広告コピーよりも難しいような気がしますが、ここで来場者の状態に目を向けると特段難しいわけではないということにも気付きます。

それは、「来場者も前のめり」であるということです。

そもそも、来場者は商談や情報収集など自分のビジネスを少しでも良くする要素が転がっていないかを探しに来ているのです。ある意味、宝探しをしに来ているような状態です。

つまり、コピーを見ようとしているわけではない人に対して発信する広告コピーとは異なるのです。コピーを見ようと「前のめり」になっている人に対してメッセージを発するのです。

チャンスは一回のみ、それもほんの一瞬ですが、一度はこちらに向き合ってくれるというわけです。西部劇の決闘をイメージしてもらえばよいでしょう。正々堂々と相手に向き合い、しかし一撃で勝負が決する。これが展示会キャッチコピーの世界観です。

25展示会キャッチコピーの世界観

だから、気の効いた表現でなくとも足を止めることができます。

その表現が、真摯に相手のことを思い相手の聞きたいことを想像したうえで生み出された表現であるならば、来場者の足をブースに向けることは可能になります。

その一言を考え抜くのです。



03.展示会キャッチコピーの現状


しかし、実態としてほとんどの出展者は「自分たちが言いたいこと」という表現に終始してしまっています。「相手が聞きたいこと」を起点にした表現になっているブースは、ほんの僅か。

とある展示会で、会場全体のキャッチコピーを①主語が「出展者起点/来場者起点」、②結果が「来場者にとっての手段/来場者にとっての目的」という二軸で分類して分析したことがあります。その結果、「来場者起点」かつ「来場者にとっての目的」に言及していたキャッチコピーは全体の7%しかありませんでした。

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あくまで一つの方法と受け取ってもらいたいのですが、キャッチコピーを「来場者起点」かつ「来場者にとっての目的」に言及するだけで、それなりの差別化が図れます。

もちろん、出展者が起点の表現であっても刺さるキャッチコピーは存在します。しかし、来場者が聞きたいのは「自分たちに関連する言葉」のはずです。

「自分たちは〇〇です」「この製品は〇〇です」よりも「あなたたちは〇〇できます」「〇〇になれます」

こんな表現の方が展示会では間違いなく刺さります。なぜなら、ほとんどのブースが「自分たちは〇〇です」という自分本位のメッセージを発しているから。想像してみてください、そんな環境で燦然と「あなたは〇〇できます」というメッセージが存在する意味を。

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余談ですが、展示会で頻出であり便利なためによく使われがちなワードを以下に列挙します。便利な言葉であるが故に、結局は本質が伝わらずキャッチコピーとして機能していない光景をよく目にします。これらの表現を使わずにキャッチコピーを考えてみてください。

☆避けた方が無難な「刺さらないワード」
・ソリューション(説明しづらい概念を一言でまとめた為、伝わらない)
・パイオニア、リーディングカンパニーなどNo.1的表現(根拠がない場合)
・短納期、小ロット、低コスト等のQCD的表現(ものづくり企業に多過ぎる)
・一気通貫、ワンストップ(最初の差別化要因ではない)
・革新、変革、革命などのレボリューション系ワード(実態と乖離)
・高精度、高機能など高〇〇(比較基準が分からない)


■キャッチコピー用フレームワークをダウンロードする前に

フレームは、原則出展者の方のみのご利用をお願いしています。また、以下の利用に際する諸注意へ同意いただける方のみダウンロード・ご使用ください。

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