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Takeshobo Books
2020年4月14日 18:20
――第5話――ほぼ毎日、火葬場にやってくる初老の女性がいました。その方はいつもジーパン等の軽い服装で髪の毛はボサボサ、大きな眼鏡をかけて年中、日に焼けた肌をしていました。火葬場にきて何をするのかというと、火葬した後の骨を見に来るんです。何故かはわかりません。が、遺族さんもいる中、まったく関係のない女性がいるのは駄目だろうということでその女性が来るたびに追い返す、というのが日課になっていま
2020年8月25日 18:00
―第24話―棺の重さはそれこそ10人十色です。棺自体の重さというより、その中の人の大きさもさることながら状態によっても大分左右されます。仮に体重90キロの大柄な方が収まっている棺だと、4人で棺を運ぶのも一苦労です。棺に取っ手でも付いていれば話は別ですが、もちろんそんなものは付いてません。なので、火葬炉に運ぶために棺の四つ角を持って4人で運ぶのがいつものスタイルです。時々人手が足らず3人で運ぶ