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▶無『意』味・感想〔119〕◀(2024年3月8日)

(気楽で無責任なシリーズ。純粋に何となく綴った短文の塊。ほとんど意味はない感想。)

街全体が世界遺産のルアンパバーンであっても、隙みたいなものがあるようです。

ラオスといえば竹細工が有名で、特に知られているのはカオニャオというもち米が入っている竹カゴの入れ物だと思います。カオニャオは、ラオス料理の定番であるラープというひき肉サラダと一緒に注文することが多いのですが、大抵のお店だと小ぶりの竹籠に入ったカオニャオが提供されます。

ルアンパバーンだと托鉢体験ができる場所に行くと、この小ぶりの竹カゴに入ったカオニャオが販売されていて、それを通りかかるお坊さんにちぎって渡すのが定番です。

そんな竹細工のカゴですが、もち米を直接入れるので、使い終わった後はしっかり洗って乾かしておかないとカビが生えてしまうと思います。乾季のころならば、あっという間に水気がなくなってくれるので助かりますが、雨季のころだと湿度の高さでなかなか乾きませんし、干しておく場所についても日当たりや風通しの良さを考えねばなりません。

そういった竹カゴの管理に煩わしさを感じてしまうラオスの人もいるのでしょう。ルアンパバーンの街を歩いていると、見た目は竹カゴなのですが、素材がプラチックでできているものが売っていたのです。色は実際のものに寄せて茶色になっているものの、本物の竹のような色のバラつきはなく、茶色があまりにもきれいに統一されてしまっているのが違和感に繋がっています。

まあ本物の竹の味わいや伝統というものは大切です。ただ日常的に使うものだと考えると、そのような文化的価値の高さよりも利便性の高さを優先したくなる気持ちも分からなくはありません。だから竹カゴ風のプラスチック容器を使ことも、それを売ることも否定するつもりはありません。

問題はそれを売っている場所なのです。特にルアンパバーンは市街地全体が世界遺産なので、歴史や伝統の重みのようなものが漂っていた方が、観光の点からもメリットが大きいのではないでしょうか。観光客の多くも、ラオスの歴史や伝統を感じられる街の雰囲気を求めて訪れているはずです。

ですから観光客が多く訪れる市街地くらいは、イメージを大切にしてほしいと思います。しかし私が竹カゴ風のプラスチック容器を見かけたお店は、「オールドフレンチブリッジ」という主要な観光スポットの近くだったのです。

お店は色々なプラスチック製品を扱っているようで、プラスチックのトレーやコップ、バケツなども売っていました。その中の一つが竹カゴ風のプラスチック容器だったのです。

ルアンパバーンで歴史と伝統に浸りたいと思っていただけに、このお店の前を通りかかったとき、非常に興ざめしてしまいました。隙があるというか、脇があまいというか、世界遺産の街としてはもう少し雰囲気作りに気を配ってもいいのではないでしょうか。

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#ラオス   #ルアンパバーン

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