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【少々見聞録 ~45ペエジ目~】(2023年4月7日)

3年前にも利用していた馴染みのカフェ。3年ぶりのラオス生活でもやはりお世話になっている。しかし久しぶりに利用してみて気になったものがある。それは以前にはなかったものなのか、それとも当時の自分が気にしていなかっただけなのか。

3年ぶりに戻ってきた今になって気づくことができたのは、去年過ごしたタイでの生活が影響している。

スライド1枚目に示したラオスとタイのカフェの写真にはある共通点が存在する。今回の見聞録は3枚のスライドを公開しているので、そのまま話を続けてしまうが、どの共通点というのは「店の壁に描かれた図形や文字」である。これは商売繁盛を願って、お坊さんに描いてもらうもののようである。

タイもラオスも熱心な上座部仏教の国である。そのタイでの生活で頻繁に利用していたタクシーやカフェにおいて、ラオスのカフェと同じような図形や文字が描かれていた。タクシーについてはほぼ毎日通勤で利用していて、異なるタクシーでありながら、タクシーの天井には似たような図形や文字が描かれていて、さすがに何度もそれを見かけるので、何だろうと思い調べてみると、新車のとき交通安全の祈祷として僧侶に描いてもらうものであった。カフェのキャッシャー付近の壁に描かれている図形や文字も、おそらく新たにお店をスタートするとき、僧侶に商売繁盛の祈祷を受け、描いてもらったものであろう。

このように別の国での経験が、現在生活している国での気づきのアンテナの感度を高めてくれているわけである。

ただ、このような交通安全や商売繁盛への願かけの風習は何も上座部仏教のラオスやタイだけの話ではなく、日本でもお守りや護符や熊手などがお店に飾られたり、車に吊るされたりするものであるし、地鎮祭の類も同様だと思われる。

また、ヒンドゥー教の神様として知られる「ガネーシャ(象の頭をもった神様)」も、商売繁盛や学業成就で非常に人気であり、インド系のお店だけでなく、タイではローカルのお店や私が住んでいるアパートでも、祀られていた。ガネーシャはシンガポールでもよく見かけた神様であった。

この点についてさらに掘り下げると、ラオス・タイのカフェの壁、インド・シンガポールのガネーシャから読み取れる「人間としての共通の思い」が確認できるが、それは一体何だろうか。それはSDGsの中でも意識しておかねばならないものだと思う。

ということで今回は《ラオスとタイのカフェの様子》に関わる見聞録である。
そして、今回の内容はSDGsのゴール10とゴール1の中でも次のターゲットとの関わりがあると考えられる。(とはいうものの、関わりについて細かく考えれば、全てのターゲットが対象になっても不思議ではないのだが)

10.1 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成長率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。(10.1 By 2030, progressively achieve and sustain income growth of the bottom 40 per cent of the population at a rate higher than the national average)
10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。(10.2 By 2030, empower and promote the social, economic and political inclusion of all, irrespective of age, sex, disability, race, ethnicity, origin, religion or economic or other status)
10.3 差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、並びに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。(10.3 Ensure equal opportunity and reduce inequalities of outcome, including by eliminating discriminatory laws, policies and practices and promoting appropriate legislation, policies and action in this regard)
10.4 税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。(10.4 Adopt policies, especially fiscal, wage and social protection policies, and progressively achieve greater equality)

1.1 2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。(1.1 By 2030, eradicate extreme poverty for all people everywhere, currently measured as people living on less than $1.25 a day)
1.2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる。(1.2 By 2030, reduce at least by half the proportion of men, women and children of all ages living in poverty in all its dimensions according to national definitions)

#異文化理解   #SDGs   
#ラオス   #ビエンチャン   
#タイ   #バンコク
#貧困をなくそう     #NoPoverty
#人や国の不平等をなくそう     #ReducedInequality

(以下にスライド2枚目以降のヒントや答えを紹介)

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スライド3枚で、様々な「気づき」について、SDGsを絡めながら考えられる教材になっています。

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