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【一人で勝手に旅気分】182

(過去の旅についての振り返りです)
★ 文字や数字を理解するためには具体的なイメージも不可欠(2019年7月5日)

ネパールボランティアで公民館の建設する作業場の隣には地元の学校がありました。休み時間になると、学校の子どもたちが壁によじ登って、私たちの作業を観察していました。

たまたま同じ時期に別のボランティアプログラムでこの山村に来ていたフランス人の方は地元の学校で授業をしていたので、ある日の午後、私たちは学校の見学をさせていただけることになりました。

教室の壁には、ネパール語を覚えるために、文字とその音に関わるイラストが一緒に描かれていました。ネパール語だけでなく、英語がセットになったものがあったり、数字を表す絵もあったりしました。

このような文字や数字を理解するためには、子どもたちの身近にある動物や道具などのイラストと結びつけることが必要なんだなあと、壁のイラストを見ていて改めて実感。

確かに、文字を勉強するためにセットになっているイラストが、子どもたちの日常生活でほとんど関わりのないものであれば、印象に残らないですし、学習した後の生活で使う機会もないでしょう。そうすると、子どもたちの中に蓄積されにくいと思います。

文字(特に表音文字)や数字は、コミュニケーションのための便利な道具ですが、その機能性を高めれば高めるほど、形はシンプルで書きやすいものになり、抽象的なものになっていきます。すると、その中朝的なコミュニケーションツールと子どもたちとの繋がりは希薄になります。そのため、繋がりを強化するために具体的なイラストをセットにするわけで、そのイラスト自体が身近でなければ、繋がりの強化に貢献しないと思います。

そう考えると、文字や数字を学習している子どもたちが触れているイラストは、その国・地域の生活・文化を映し出しているということになりますね。抽象的なものの理解のためには、イラストのような具体的なイメージはとても大切ですね。

文字とセットのイラストの中にKINGやQUEENがありましたが、勉強不足の私はイギリスの支配から脱したのはかなり前なのに、イギリスの影響が残っていたのかと考えたり、昔話などにはよく王様や女王様が出てくるからそれで身近かもしれないと思ったりしていました。しかし、ネパールの歴史を調べると2008年までは王制でした。そして2008年に王制が廃止され、その後、2015年に連邦共和制の憲法が制定されたようです。

それでも現在、文字や数字を学んでいる子どもたちにとって2008年は大昔なので、政治制度として王様・女王様が身近というよりも、やはり物語などで身近と考えた方がよい気がしますね。

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