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❖ビエンチャンを見てんじゃん(48)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2023年6月18日)

♪サバイディー(ສະບາຍດີ、こんにちは)
グローバル化が進んでいるからということではなく、色々な国の学校における「あるある」なのでしょうか。

先日、ビエンチャン日本語補習授業校が教室を借りているVientiane International School(VIS)で、忘れ物(遺失物)の公開が行われていました。VISは先日が学期の締めで、これからしばらくお休みに入ります(ただし日本語補習授業校は7月初めまで授業あり)。そのため、これまで多く発生した忘れ物(遺失物)を公開し、持ち主がいれば持って帰ってもらうようにしていました。

日本の学校の多くでも、学期の終わりには同じようなイベントがあるので、「学校あるある」なんだなあと感じました。

しかしこのような状況は全ての学校に当てはまるとはいえません。特にVISはインターナショナルスクールなので、経済的に恵まれた環境にある児童・生徒が通ってきている可能性が高いと思います。そして日本の学校でも全体として見た場合には、経済的に恵まれた環境にある児童・生徒が通っていると言えなくもないところがあります。

厚生労働省の2019年国民生活基礎調査の概況によれば、2018年の「相対的貧困率」(貧困線に満たない世帯員の割合)は 15.4%で、「子どもの貧困率」(17 歳以下)は 13.5%です。この割合を高いと見るか、低いと見るかは、どのような視点から捉えるかによって変わってくると思います。

例えば、85%以上が貧困に位置づけられないという視点からは、日本も全体としては経済的に恵まれている児童・生徒が大部分を占めていて、それがVISと同じような忘れ物(遺失物)の多さに繋がっていることになるのかもしれません。

また経済的に恵まれている児童・生徒の多くが、物を大切にしておらずどこかに置き忘れても気にしないというのも、ステレオタイプに見つめすぎていると思います。「経済的に恵まれていること」と「物を大切にせず置き忘れても気にしないこと」との間に、多少の相関関係があったとしても、それは因果関係とまでは言えないからです。

そう考えると、書き出しでは「学校あるある」のように、「忘れ物(遺失物)の公開」を扱っていましたが、そこまで「あるある」でもない気がしてきました。この点について考察を深めるためには、今住んでいるラオスの現地校における忘れ物(遺失物)の数なども調べてみる必要がありますね。それから、かつて見学したネパールやインドの現地校の様子なども振り返ってみると、それも貴重なデータになると思います。

今日の気づきを探究課題として表現するならば、「学校において忘れ物(遺失物)がかなりの数になるというのは、国や経済状況などによらない『学校あるある』と言えるのか」【課題の設定】となるでしょうか。

これを色々な国や地域の学校の様子を調べること【情報の収集】で、複数の基準を用いて比較し【整理・分析】、その実態を明らかにしていく【まとめ・表現】と、自分が色々な国で生活しながら教育に携わっている意義も強化される気がします。決して簡単な活動ではないと思いますが、探究しがいは大いにあるので、地道にリサーチしてみようと思います。

ちなみに、「学校」はラオ語で「ໂຮງຮຽນ(ホーンヒアン)」といいます。タイ語では「โรงเรียน(ローン(グ)リアン)」になります。

それでは今日はここまで。
♪ポップ・カン・マイ(ພົບກັນໃໜ່、また会いましょう)

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