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【一人で勝手に旅気分】125

(過去の旅についての振り返りです)
★ 人の精神構造は気候だけでなく地形にも左右される(2019年7月1日)
3年前のネパール滞在2日目に、いよいよボランティアを行うヒマラヤ山中の村へ向かうことになりました。カトマンズからいくつもの山を越え、5時間くらいかけてようやく村に着きましたが、その道中、初めてのネパールから受け取る膨大な刺激にワクワクしっぱなしだったことを思い出します。

険しい山道の片側は断崖絶壁という所も多く、うっかりハンドルミスがあったらバスが落ちてしまうのではと、ヒヤヒヤでした。しかしネパールの人々にとって、こんな山道をいつも行き来するので、私の感覚とは全く異なる状態なんだと思います。バスの中にはアップテンポの音楽が終始流れてしましたし、途中、なぜか楽器を弾く人が乗り込んできて、ただでさえ狭い車中がさらに狭くなって、その中で楽しそうに演奏をしていました。

道は左右にうねり、曲がり角の先が見えないところも多いので、曲がる前にはクラクションのけたたましい音が何度も鳴らされます。対向車も鳴らすので、まるでクラクション合戦でした。

途中の道沿いにはレンガ造りの建物がありました。ここまでたくさんのレンガを運んでくること自体、大変な作業ですが、そのレンガを器用に組み上げ、断崖絶壁に迫るところにまで家が建っているのも、この地域に暮らす人々にとっては当たり前のことなのでしょう。

日本の哲学者・倫理学者である和辻哲郎は『風土』の中で、「風土」というものは自然環境だけを指す言葉ではなく、自然環境と人間が向き合うときに形成される両者の関係性全体を指す言葉であると述べています。そして、人間の精神構造にはその人間が生活している自然環境に対応した特徴が刻み込まれるのです。和辻哲郎はその風土性というものを、気候的な観点から3つに大別して説明しました。

私がネパールボランティアに参加したとき、ヒマラヤの地形と人々の暮らしとの関係を見ていて、和辻哲郎の説いた風土というものは、気候的な影響はもちろんのこと、地形的な影響というものも間違いなくあると感じました。

このヒマラヤに暮らす人々は、山という地形を前提に自分たちの精神構造が形作られているのだと思います。

こうしてネパールやインドのボランティアキャンプの振り返りをしていると、次のボランティアに参加したいという気持ちがどんどん膨らんできました。コロナの影響もかつてほどの深刻さはなくなってきているので、まずはどのようなボランティアキャンプのプログラムが再開しているのか調べてみようと思います。

ボランティアキャンプが私を呼ぶ声が遠くから聞こえてくるように感じます。

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