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❖見タイ!知りタイ!伝えタイ(90)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2022年7月23日)

◆見タイ!知りタイ!伝えタイ(90)◆
(HOTで湿度なタイでの現地レポート、基本HOTな食べ物や、微笑みの国ならではのHOTな心に触れる出来事など、思いつくまま紹介しますね)

♪サワディー(こんにちは)
タイに住み始めて4カ月が経ちました。「見タイ!知りタイ!伝えタイ」のシリーズが(90)なので計算が全然合わないように見えますが、他のシリーズも時折挟んでおりますので、このような数字になっております。

さて昨日、勤務校の1学期期末考査が終わったので、今日はゆっくりカフェで過ごしています。

定期考査が終わったばかりなので、少しだけテスト作りについて考えてみます。もともと私は作問するのは好きですし、そこまでテスト作成が遅い方ではないのですが、そのような自負心が悪い方に向かっている気がしています。「一気に作れるはずだから、まだテスト作成に着手しなくても大丈夫」という誤った認識で、着手を先送りし、結局、限られた日数で一気に仕上げるものだから、推敲が不十分なテストになってしまっているように感じています。

もちろんテストとしてはきちんと成立しているのですが、設問の難易度のバランスとか、出題単元のバランスなどを見てみると反省点がちらほらあります。それでも昔に比べると、テストの構成がすっきりしたように思えますね。それはここ最近、Z会や他の出版社の入試問題集を作成する機会に恵まれ、その経験でかなり鍛えられているからだと思います。

昔のものを見直してみると、なぜこの単元や項目ばかりしつこく問い続けているのだろうかという問題があったり、ここを問いたいという独りよがりな願望だけで強引な問題になったりしているものがあって、当時の生徒たちは広い心を持っていたんだなあと思うことがあります。

ということで、テストの話はここまでにして、バンコクの現地レポートに戻ります。4カ月という時間の経過で多くの気づきや学びがあり、日々成長出来ている実感がありますが、家の周りを見てみるとそこにも4カ月の間での変化が感じられます。バンコクに来た頃に撮った写真と同じ構図で、最近の様子を撮影し、二つをビフォーアフターの形で比較してみました。

変化がないところもありましたが、明らかな変化があるところもありました。松尾芭蕉が「不易と流行」について述べていますが、安易に変えてはならないものもあれば、流れを敏感に受け止めて対応を変えていった方がよいものもあります。

スライドにある「標識」のようなものは、コロコロと設置場所やデザインを変えてしまうと、分かりにくくなり不便なので変えるべきではないでしょう。それに対して、家の屋根や庭などは、それ自体がそのままであることが大切なのではなく、そこに暮す人々にとって最適になるように変えていった方がよいものなんだと思います。

両者の違いは、モノの存在自体が目的であるか、手段であるかの違いかもしれませんね。ただし、松尾芭蕉は、不易と流行を完全に別個の事象として述べているわけではく、一つの事象の中に不易の要素と流行の要素があり、不易の要素を守りながら、新しい変化としての流行を取り入れていくことで、その事象は発展していくという話を、俳諧を題材に述べていたと考えらえます。

これを私のテスト作りに当てはめると、昨今、共通テストの出題に代表されるように、読解力や思考力を問うものが「流行」になっていますが、ただそこだけに注目して、出題形式を変えることにこだわると、それは流行の部分に気を取られ、「テストとは何であるのか」という本質と結びついた「不易」をないがしろにしてしまう危険性もあります。もちろん、これまでのような出題形式を堅持することだけにこだわれば、流れのない水たまりのごとく淀んでしまうので、時代の流れも意識しながら、それを取り入れていくことは必要です。

つまり、ただ変えればよいわけではなく、変えてよい部分と変えてはいけない部分を正しく見極めて、最適かつ健全な変化をしていくことが大切ということだと思います。そう考えると、今回の期末考査の範囲の内容でもあった「国家の最高法規」のことも頭をよぎりましたが、それは別の機会に論じたいと思います。

ちなみに、「テスト、試験」はタイ語で「ソープ(สอบ)」といいます。そして「試験問題」は「コー ソープ(ข้อสอบ)」で、コー(ข้อ)の部分が「項目」を意味しています。さらに「記述問題」は「コー ソープ アッタナイ(ข้อสอบอัตนัย)」となり、アッタナイ(อัตนัย)の部分が「主観的な」という意味になっています。記述問題は確かに自分の考えを述べるものもあるので、主観的な要素が大きいと思いますが、語句の意味を説明するような記述問題もあると思います。そちらでは逆に客観的な要素が求められるので、説明する記述問題はタイ語で何というのだろうと、「客観的な」と「試験問題」を組み合わせた表現を調べてみると、「選択問題」というような意味でヒットしました。つまり、記号で選択する問題が「客観」であって、文章で表現する問題はあくまで「主観」であるとタイでは考えられているということになりますね。これは非常に面白い発見でした。

それでは本日はここまで。
♪ラーゴーン(さようなら)

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