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❖見タイ!知りタイ!伝えタイ(号外13)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2023年8月22日)

【記事累積:1673本目、連続投稿:702日目】
<探究対象…タイ、比較政治、タクシン、解読>

♪サワディー(こんにちは)
色々な報道を見ていると、2023年8月22日の午前9時頃に、タクシン・チナワット氏が帰国したようです。タイ語のニュースを見ていると、繰り返しタクシン氏の画像が出てきました。そして、その画像の中には飛行機に乗り込む姿や、飛行機を降りてきて群衆に手を振る姿などもありました。【情報の収集】

続々と記事が検索のトップページにあがっていますが、どれもタイ語なのですぐには分かりません。見る限り文字の長さなどが違うので同じものではないことが分かります。これらの見出しにはどんなことが書かれているのでしょうか。【課題の設定】

記事の見出しを見てみると次のようなものがありました。【情報の収集】
A「“ทักษิณ” ถึงไทยแล้ว」
B「ทักษิณ ชินวัตร เดินทางถึงดอนเมืองแล้ว คนเสื้อแดงรอรับคับคั่ง」
C「เสื้อแดงปักหลัก รอรับ “ทักษิณ”กลับบ้าน หลังรอคอย 17 ปี」
D「จัดตำรวจ 100 นาย ดูแลมวลชน "ทักษิณ" และกลุ่มหนุน "สุเทพ" รอบศาลฎีกา」
E「ด่วน! เครื่องบินส่วนตัว “ทักษิณ” เทกออฟจากสนามบินที่สิงคโปร์แล้ว นับถอยหลังสู่มาตุภูมิ」
F「นาทีประวัติศาสตร์ "ทักษิณ" ถึงแผ่นดินไทย โผล่ทักทายมวลชนเสื้อแดง」

これらの見出しに何が書かれているかについては、現代では翻訳サイトが多数存在しているので、簡単にその意味を確認することができます。タイ語はタイの人々が現代でも使っているものですが、文字も発音もほとんど分からない私にとっては未知の言葉に思えます。そこで、かつて古代エジプトのヒエログリフを解読したシャンポリオンの手法を手掛かりに、これらの見出しを分析してみようと思います。【整理・分析】

ジャン=フランソワ・シャンポリオンはフランス出身の研究者です。彼はロゼッタ・ストーンを元に古代エジプトのヒエログリフの解読に成功しました。彼はヒエログリフの中に囲み文字があることに注目し、それが特別な意味があるのではないかと考えたわけです。そして他の囲み文字部分などについても調べながら、それが人名を示していることに気づきます。この囲み文字は「カルトゥーシュ」と呼ばれ、ファラオなど王族の名前に使われていたのです。【情報の収集】

私もこの「カルトゥーシュ」に気づいたシャンポリオンのように、さきほどのタイ語の新聞記事を観察してみました。すると記事の中に「“  ”」という記号があることに気づきました。この記号の中に入っている文字はどの記事で同じ「"ทักษิณ"」です。記事の中には「“  ”」がついていないものもありましたが、そこにも「ทักษิณ」の文字を確認することができます。【整理・分析】

まあこれは記事の内容の大枠が分かった状態での調査なので、シャンポリオンのように着地点が分からず途方もない調査とは比べものにならないのですが、おそらく「"ทักษิณ"」が「タクシン」氏を示しているのではないかと私は考えたわけです。そして翻訳サイトでチェックしてみると、やはりその通りでした。【整理・分析】

いずれの記事もタクシン氏の帰国に関わる記事で、Aは「タクシン氏がタイに到着した」という事実をシンプルに伝えるものでした。Bは「タクシン氏がドンムアン空港に到着し、赤いシャツがたくさんいた」ということを伝えています。赤いシャツはタクシン氏を支持するグループが身につけるものとして知られています。Cは「赤シャツがタクシン氏の到着を長い間待っている」というもので、Dは「最高裁判所周辺に集まるタクシン派と、警備している警察」に関するものです。タクシン氏は汚職などの罪で実刑判決を受けている状態なので、帰国をすれば収監されることになっており、それに対してタクシン派が抗議行動を最高裁判所周辺でしているのだと考えられます。それからEは「タクシン氏の専用機がシンガポールを離陸した」という記事で、Fは「タクシン氏がタイに到着し、赤シャツに挨拶した」という記事でした。【まとめ・表現】

このタクシン氏の帰国は、本日(2023年8月22日)に予定されている新しい首相の指名投票と無関係ではないと考えられます。こちらは2023年5月の下院選挙のあと、1回目の指名投票で第一党となった前進党・党首ピタ(ピタ―)氏が過半数を獲得できず、その後、延期が続いていた2回目の投票です。今回は新しい連立の中心となっている第二党のタイ貢献党が後押しするセター・タビシン氏が立候補すると見られています。【まとめ・表現】

去年はタイのバンコクに住んでいて、今年も隣国ラオスに住んでいますし、社会科教員でもあるので、タイの政治動向は非常に気になっています。これからタイの政治がどのように進んでいくのかについて、リサーチを続けていきます。【次なる課題の設定】

ちなみに、「ニュース」はタイ語で「ข่าว(カーオ)」といいます。ラオ語では「ຂ່າວ(カーウォ)」になります。

それでは本日はここまで。
♪ジューガンマイ(また会いましょう)

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