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★我楽多だらけの製哲書(59)★~一切衆生の財産である自由とリンカーン(Freedom, a property for all living beings, and Lincoln)~

タイ・ラオス・カンボジアなどでは、「徳を積む(タイ語では「タンブン(ทำบุญ)」)」ことが、自分のほか家族の現世における幸せになるだけではなく、来世を幸せに過ごすことにもなると信じられている。

タンブンの中でも代表的なものが、僧侶や寺院に食べ物や寄進をすることである。托鉢といって、早朝に僧侶が家々を回り、食べ物の施しを受けるのが有名である。地域によっては、この托鉢自体がイベントのように扱われ観光資源の主なものになっていたりもするが、本来これは、僧侶にとっては喜捨を受ける修行であり、施す側にとっては喜捨によって徳を積ませていただく修行なのである。

他にも、5つの戒(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)を守ることもタンブンであるし、自らが出家したり息子を出家させたりすることもタンブンである。タンブンの中でも最上位なものが自ら寺院を建てることらしい(小さな寺院を建てるとしていくらかかるのだろうか、ちょっとチャレンジしてみたい気がする)。

それから小鳥や魚などの生き物を逃がすこともタンブンである。ラオスのビエンチャンでは寺院で籠に入ったスズメやツバメなどが売られていたのをよく見かけた。同じくラオスのルアンパバーンのパークウー洞窟付近では、小鳥も売られていたが、ナマズも売られていた。タイに来てからも、近くの寺院で様々な種類の魚が売られているし、カエルも売られていた。

先日、普通のナマズとサメみたいなナマズを買ったことは報告しているし、サメみたいな方はすぐに近くの川に解放したので、私も少しだけタンブンできていることになる。

そしてもう1匹の普通ナマズの方も数日居候してもらったが、なかなか元気が良くて、水面からジャンプをして入れ物の天井に何度もぶつかり、すごい音なので、そろそろ解放することにした。それから、カエルも2匹買ったのだが、1匹は虫やクモを食べようとしないので、早い段階で解放することにした。そして、夜の散歩で捕獲したヤモリも解放することにした。

これらを近くの寺院に連れて行った。この寺院の脇には運河が流れている。そこにナマズとカエルを解放した。ヤモリも寺院内で解放すると、一目散に大きな木に登っていった。

「他人の自由を否定する者は、自らも自由になる資格はない。」
これは第16代のアメリカ大統領エイブラハム・リンカーンの言葉である。彼の言葉としてはゲティスバーグの演説文が有名であるが、彼は他にも数多くの名言を残している。彼は南北戦争の間に「奴隷解放宣言」を出している。その宣言が純粋に人権思想に基づくものか、南北戦争の戦略上の打算的なものかについては議論の余地がある。しかし、奴隷解放に対して否定的なメッセージを示したのは事実である。南北戦争において、自分たちの自由を追求しようとしているのに、ある立場の者の自由は抑圧するのでは、純然たる自由の実現とは言えない。

私も自分が自由に生活することを望みながら、ヤモリ(爬虫類)やナマズ(魚類)やカエル(両生類)たちについては居候という窮屈な生活を強いて彼らの自由を抑圧するというのでは、非常に利己的で自分本位であると言わざるを得ない。自由は人間だけのものではなく、一切衆生にとっての財産である。

ウクライナ情勢も同様である。自国・自己の安全や自由を守るための自衛的行動であるとして、武力侵攻を行い、他国・他者の自由を破壊することを止めようとしない指導者がいる。リンカーンの言葉を用いれば、彼には自由を望み・自由を語り・自由になる資格はないということになるだろう。
The situation in Ukraine is similar. There are leaders who do not stop destroying the freedom of other countries and others by conducting an armed invasion as a self-defense action to protect their own country and their own security and freedom. In Lincoln's words, he would be unqualified to desire, speak and be free.

私は他者の自由を尊重するためタンブンを行った。ロシアの指導者も他者の自由を意識してぜひタンブンしてほしいものである。
I did "tambun" (giving alms) to respect the freedom of others. I would like Russian leaders to be aware of the freedom of others and to "tambun" (give alms).

(以下で解放された居候たちの様子を紹介)
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