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❖ビエンチャンを見てんじゃん(65)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2023年8月28日)

【記事累積:1685本目、連続投稿:708日目】
<探究対象…ラオス、インフレ、為替レート、消費者行動>

♪サバイディー(ສະບາຍດີ、こんにちは)
夏休み前から感じていたことですが、三週間ぶりにラオスに戻ってくると、よく利用するカフェにもその影響が及んでいました。その影響とは具体的に一体どのようなものだったのでしょうか。【課題の設定】

現在、急速にキープ安が進行しています。念のため確認しておくと、キープ(kip)というのはラオスの通貨です。ラオス国外だと、交換してもらえない通貨なので、知らない人も多いかもしれません。2023年4月28日頃だと、1バーツ=510キープ前後、1円=127キープ前後、1ドル=17400キープ前後でした。世界的には円安傾向で、バーツの価値は維持されているため、バーツからキープへの交換の方が多くのキープを手にすることができる状態です。【情報の収集】

2023年8月27日のレートだと、1バーツ=557キープ前後、1円=133キープ前後、1ドル=19580キープ前後となっています。しかしキープ安が進行していることを扱っているサイトで、ラオスのPhongsavanh Bankのレートが紹介されていたので、確認してみると1バーツ=606キープ前後になっていました。ドルは1ドル=19578で、ネット上の為替レートに近かったです。【情報の収集】

ラオスでは多くの商品をタイから輸入しているので、価格のベースはバーツとなっており、多くの商品がキープにすると値上がりしているようです。自分が外貨を持っていて、それをラオス国内でキープに変える際には、多くのキープを手にすることができるので、一瞬、お金持ちになった気分になれます。しかしせっかくたくさんのキープを手にしたとしても、価格のベースがバーツの商品が多いため、結局、キープ表示の商品価格の数字も大きくなっていて、お金持ち気分は単なる錯覚かもしれません。【整理・分析】

価格のベースをキープにしてくれていれば、バーツ高になった恩恵が多く得られますが、実際にはバーツの価格表示はそのままというお店も少なくありません。こうしてキープで捉えた場合、ラオスではインフレが進行していることになるわけです。【整理・分析】

夏休み前から飲食店の価格表示が変化していることは、従来の看板の値段部分に別の数字が書かれた紙が張られている様子から感じていましたが、多くは利用したことがない店だったので、あまり気にしていませんでした。しかし先日ラオスに戻ってくると、よく利用するカフェのアイスアメリカーノが8月中旬から31000キープになるという張り紙が入口に。夏休み前までは29000キープだったので、身近なところでもインフレを感じるようになりました。【まとめ・表現】

2000キープの値上がりなので、そこまで大きな変化ではないものの、2万台から3万台という数字上の変化は実際の値上がりよりも大きなものに感じてしまいますね。そう考えると、逆に少しの値下げでも100円から98円という形にする戦略は、とても効果的であるということを改めて実感しております。見た目の印象が消費者行動に及ぼす影響の大きさを説明するには便利な事例だなと思ったので、今後の経済の授業で利用していこうと思います。【まとめ・表現】

ちなみに、「通貨」はラオ語で「ສະກຸນເງິນ(サクングン)」または「ເງິນຕາ(グンター)」といいます(「ເງິນ(グン)」だけだと「お金」という一般的な意味を表します)。タイ語では「สกุลเงิน(サグングン)」になります(タイ語も「お金」を示す場合は「เงิน(グン)」になります)。

それでは今日はここまで。
♪ポップ・カン・マイ(ພົບກັນໃໜ່、また会いましょう)

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