見出し画像

❖ビエンチャンを見てんじゃん(93)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2023年11月14日)

【記事累積:1841本目、連続投稿:786日目】
<探究対象…ラオス、ビエンチャン、仏教寺院、図書館>

♪サバイディー(ສະບາຍດີ、こんにちは)
【第32次 in 寺院】「ວັດປ່າໜອງບົວທອງໃຕ້(ワット・パ・ノン・ブアトン(ターイ)、Vat Pa Nong Bouathong)」

本日紹介するのは、ラオス・ビエンチャンにある「ວັດປ່າໜອງບົວທອງໃຕ້(ワット・パ・ノン・ブアトン(ターイ)、Vat Pa Nong Bouathong)」という仏教寺院です。このお寺はどのような特徴があり、あえて呼び名をつけるならばどんなものになるでしょうか。

この寺院は、昨日の寺院の記事にも出てきた「Chao Anou Road」という道を、「Russian Circus」よりもさらに北方向にあります。道に沿って北に向かうと先に「ວັດດົງປ່າແລບ(Dongpalaeb Temple)」という仏教寺院が見えてきます。その角を左に曲がると「Dongpaleap Road」という道に入り、西洋風のとても大きな建物を左に見ながら進むことになります。この西洋風の建物は「Saint Phila Convention Hall」といいます。そして交差点に差し掛かったところで、前方を見ると少し奥まった場所に仏教寺院の入口が見えると思います。これが「ວັດປ່າໜອງບົວທອງໃຕ້(ワット・パ・ノン・ブアトン(ターイ)、Vat Pa Nong Bouathong)」です。

昨日の寺院よりもさらに広く、一つ一つの建物も離れていて、テーマパークのようです。これだけ広いとセキュリティ対策も大変だからでしょうか。かなりの数の犬がいました。寺院内の犬はそこに住む僧侶の方たちがどのように躾けているかで雰囲気が全く異なります。とてもフレンドリーな犬が集まる寺院もあれば、訪問者は基本的に侵入者だと教え込まれているのか、とにかく吠えまくる犬ばかりの所もあります。吠えるだけならまだいいのですが、何匹かは背後に回り込み少しずつ囲もうとするチームプレイを見せてくる犬がいる寺院もあります。

そんな広い敷地の中をウロウロしていると、他の寺院ではあまり見かけない建物を発見しました。その建物の壁には「library」と書かれています。図書館好きの私としては、仏教寺院内にある図書館というものは一体どんなものか興味津々だったので、近づいてみることにしました。窓から見える内部にはテーブルのようなものがあり、集会所という雰囲気でした。壁には世界地図も貼ってあります。もっと詳しく中の様子を見るために、さらに近づこうとすると、何匹かの犬が大きな声で吠えながら走ってきました。おそらく建物に近づいたことで、犬たちは私のことを盗みに入ろうとする怪しげな人物だと判断したのでしょう。犬たちの数はさらに増えてしまい、奴らが吠え続けるので、それ以上図書館に近づくと、もっと吠えることが予想されたので、後ろ髪引かれる思いで撤退したのでした。

僧侶の中にはまだ幼い子どももいることが多いのですが、この寺院は、仏教の教えだけでなく、人間として成長していくために、様々な本を読むことが必要であることを強く意識していて、こうした図書館を設置しているのかもしれません。現代はスマホやタブレットによって、世界中の情報とアクセスすることが容易になってはいますが、この寺院のように図書館を設けそこに本を並べておくと、ネット検索の過程で出会いにくいような本たちが目に入るので、それらの本を何となく開いてみることで知の領域が様々な方向に広がることもあります。図書館はそのようにたくさんの知が詰まっている素敵な場所だと思います。

これらを踏まえて、本日の「ວັດປ່າໜອງບົວທອງໃຕ້(ワット・パ・ノン・ブアトン(ターイ)、Vat Pa Nong Bouathong)」の呼び名として私が考えたのは「バイト=アル=ヒクマ(知恵の館)のように膨大な知を蓄えている寺院」です。バイト=アル=ヒクマ(知恵の館)とは、アッバース朝の第7代カリフであるマームーンがバグダードに設置した研究機関です。歴史としては、ここで多くのギリシア語で書かれた書物がアラビア語に翻訳されたと伝えられています。授業でバイト=アル=ヒクマ(知恵の館)について扱うとき、いつもこの「知恵の館」という訳語を見ると、とても魅力的に感じます。そして図書館は昔から多くの知恵が詰まった素晴らしい空間だと思っているので、今回はそのイメージと仏教寺院を結びつけてみました。

グーグルマップだと英語表記は「Vat Pa Nong Bouathong」なのですが、ラオ語の「ວັດປ່າໜອງບົວທອງໃຕ້」を変換するとワット・パ・ノン・ブアトン・ターイになります。最後の「ໃຕ້」は「ターイ」と発音し「南」を意味する言葉です。仏教寺院に「ターイ」が付いている場合、もう一つ同じような名前の寺院が近くにあり、そちらの名前の最後には「ヌア」がついていることが多いです。「ヌア」は「北」という意味で、2つの仏教寺院を区別するために南北のどちらか分かるように方角がついているのです。ただ、この寺院の近くには「ヌア」がつく寺院はありません。もしかしたら昔はあったものの、統合されたか、無くなったかして、南の方だけ残りラオ語の名前はそのままなのかもしれません。この仮説が正しいかどうかについては、またこの辺りを散策して情報を集めてみようと思います。

ちなみに、「図書館」はラオ語で「ຫ້ອງສະໝຸດ(ホンサムット)」といいます。タイ語では「หอสมุด(ホーサムット)」となります。ラオ語の「ຫ້ອງ(ホン)」の音を聞くと、図書館だけに「本」を連想しそうになりますが、「ຫ້ອງ(ホン)」の部分は「部屋」という意味です。

それでは今日はここまで。
♪ポップ・カン・マイ(ພົບກັນໃໜ່、また会いましょう)

#旅のフォトアルバム
#ラオス   #ビエンチャン
#探究    #探究学習
#ワットパノンブアトン

この記事が参加している募集

#旅のフォトアルバム

38,986件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?