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ショートショート広場

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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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#社会

【小説】 遠くの箱庭 【ショートショート】

 列に並ぶ人の顔はどれもこれも、杞憂を塗りたくったような蒼ざめたものだった。  コンクリ…

大枝 岳志
2か月前
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【短編小説】 不慮の事故 

※怒鳴る系のパワハラ、及び出血を伴う残酷描写があります。 心の臓が弱い方は、是非ご遠慮下…

大枝 岳志
2か月前
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【小説】 新説・花咲かじいさん 【ショートショート】

 ろくに働きもせず「水で動くエンジン」を開発しているとかいう隣家のジジイが飼い犬の「ポチ…

大枝 岳志
3か月前
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【小説】 十四階から 【ショートショート】

 もう何もかもが嫌になってしまった。生きていても良いことなんか贅沢だと思い望んでないのに…

大枝 岳志
7か月前
8

【小説】 盗子懲罰 【前後編・前編】

 埼玉県と群馬県の境に在るS町には畑と田んぼ以外に、これといった娯楽施設や観光名所が何も…

大枝 岳志
1年前
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【小説】 虚空を漕ぐ魚 【ショートショート】

 今年二十五歳になる俺と林が出会ったのは二年前の夏のことだった。日雇いアルバイトで食いつ…

大枝 岳志
1年前
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【小説】 「と」 【ショートショート】

 腐れ縁の友人Kから半年ぶりに電話をもらい、吉祥寺の居酒屋で彼と待ち合わせた。何でも並々ならぬ事情があるらしく、とにかく話を聞いて欲しいとだけ伝えられた私はあらかた金か女の話だろうと高を括っていた。  何処にでもある大衆居酒屋で先に一杯やっていると、Kがやって来た。  彼は辺りをキョロキョロと警戒しながら挨拶もなしに向かいに座ると、疲れ切った様子でカーキのコートを脱いで溜息をついた。 「金か? それとも女か?」  どうせそのどちらかだろうと思い、先に口火を切ったものの、彼

【小説】 マンボーッ! 【ショートショート】

 会社の納会の締めに行われるとある行事のせいで、うちの部署は揉めに揉めていた。 「桑野、…

大枝 岳志
2年前
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