【小説】 幸せクレジット 【ショートショート】
俺はずっとダメな人間だった。
高校を中退してからというものの、定職にも就かず遊び呆ける毎日を送っていた。
金が無くなれば親を脅してせびり、それすら尽きると街を歩く奴らから金を巻き上げるようになった。
金はギャンブルに風俗、そして浅い付き合いの仲間に見栄を張る為だけに次々と消えて行った。
消費者金融から借りた金は踏み倒し、裁判所からの呼び出しにも応じなかった。
こんな俺がまともな職に就けるはずもなく、居着いた先は産廃の山から使えそうな木屑を集める業者だった。