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ショートショート広場

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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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2021年7月の記事一覧

【小説】 美しき船乗り 【ショートショート】

 ある国の女王は平和で平穏な日常に退屈し切っていた。  女王はあくびをしながら家来を呼び…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 すってんころりんお鍋ちゃん 【ショートショート】

お台所で鍋を沸かそうとしたら、あら嫌だ。昨晩、魚のアラを煮たせいか、力を込めて洗ったはず…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 人類へのお知らせ 【ショートショート】

 これと言って何の特徴もない東京近郊の街、南母那市(なんもなし)の人々はこれと言った災害…

大枝 岳志
3年前
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【七夕小説】 長い逢瀬 【ショートショート】

 昭和六十年七月七日。  願い事を囁き合う園児達が不慣れなひら仮名を使い、それぞれの想い…

大枝 岳志
3年前
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作品紹介をするのです!①

こんにちは。雨がヤマザキパン、いや、予測入力のせいです。 雨が止まず、甚大な被害も出てお…

大枝 岳志
3年前
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【小説】 童貞村 【ショートショート】

 2038年。モラルの高さがステータスとなりつつある日本において、モラルの欠如が著しい「…

大枝 岳志
3年前
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【掌編小説】 みんないいこ 【瞬間読書】

 ただでさえディスカウントで有名な駅前のスーパーだったが、夕方のタイムセール時に店に入ると店内は鬼の形相を浮かべる客達でごった返していた。  しまった。入る時間を間違えた。そう後悔しながら、多くはない買い物を済ませる為にカゴを手に取った。  精肉コーナーの前ではケースを覗き込む頭が交互に入れ替わり立ち替わり、その中に入り込むのは至難の技のようにも思え、敢えて他のコーナーから回ることにした。  結局、酒とほうれん草、鶏肉とレトルトカレーをカゴに入れただけなのに十分近くも掛か