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「デジタル看護入門」「離島の保健師をやってみた」合同テーマ 番外編② 〜実際に離島で経験した医療✖️ICT その2〜

 座間味村におけるこのプロジェクトは、生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防のために2008年4月から国民健康保険対象者に義務化された特定健診および特定保健指導において、保健指導対象者へのより効果的なかかわりに着目したものです。

 特定健診を受診され、「積極的支援」や「動機付け支援」に階層化された対象者には、生活習慣を振り返り、生活習慣の改善に導くための保健指導が必要となります。「積極的支援」や「動機付け支援」の対象者に対し、手軽に日々のバイタルサインのデータを測定・データ収集・管理を行うことで、より効果的に特定保健指導を行うことが期待されます。

 座間味村のような離島の離島(村内で有人島が複数存在する状態)を抱えた地域では、継続的な保健指導を行ううえで、それに関わる保健師の負担は大きく、特定保健指導対象者にも時間的な制約が存在します。ユビキタスのICT技術を利用したデータやツールをうまく活用できれば、島の特殊な環境の中でも効果的な遠隔的な特定保健指導が可能となるシステム作りが可能となります。沖縄県は肥満の割合が全国で最も高く、青壮年の健康増進が重要な課題の1つになっています。ICTを活用したこのプロジェクトを実践そして評価することで、沖縄県や離島の抱える社会的健康課題をICTで解決できるのでは、そのような期待感がありました。

 ICTを活用した、効率的な保健指導サービスの実現に向け、日々計測するバイタルサインのデータ(歩数・血圧・体重)を自動転送で登録・収集し、ネットワークを介して安全・確実なデータの蓄積と管理が可能なユビキタスヘルスケアサポート基盤をNTT西日本が整備し、座間味村において、その有効性を実証しました。試験的実証実験として、2009(平成21)年2月3日から3月31日までの期間、座間味村の住民のかた、約60人に、アクティブタグを内蔵した歩数計を日々携帯してもらい、実際に日々の歩数やバイタルサインの測定を実践していただきました。(続く)

この記事が参加している募集

フライトナースや離島の保健師の経験を還元できるようなバーチャルリアリティ環境の構築およびコンテンツ作成が主な研究分野です。研究のための寄付を募っております。研究の成果はこのnoteで公表していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。