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ドラゴンビューティー

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どこか「未来っぽいもの」 その種になりそうなもの。
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#ショートショート

オススメの末期医療

ちょいと、キーワード検索したり、 ふと読んでみただけの記事であっても、 次には、ご丁寧にオススメが、 目の前にズラ〜と並ぶ時代。 なるべく効率よく、便利、が好まれる時代。 悩み深める、手間かける、が嫌われる時代。 だって、みんな忙しいから。 ところで、僕たちは、 何で、そんなに忙しいのだろう? アイデアが湧きすぎて忙しいのなら、 斬新で革新的なものが、 次から次へと日々誕生し、 日本経済は、破竹の勢いで、 どんどん前進しそうなものだけど、 どうやら「停滞している説」

ホラ〜、東京タワーが見えない

見えなくなっちゃったんです、東京タワー。 さっきまで見えていたのに、 見失っちゃったんです〜。 道で声をかけられた。 赤いスカーフを頭に巻いた、 童話に出てきそうな姿の、 お婆ちゃんだった。 わたし、東京タワーだけを目印に、 歩いてきたんです。 今日は、東京タワーお休みなんでしょうかね? でも、さっきまでは見えてたんですよねぇ。 それが、角を曲がったら、見えなくなっちゃったの。 それとも、 寒いから、土の中に引っ込んじゃったのかしら。 骨組みだけで、筋肉や脂肪がついて

「なぜ泳ぐ」と、魚に問うか? 14番は言った

サッカーワールドカップ、 日本がベスト8直前、PK戦で負けた夜。 男は、気持ちが収まらず、 隅田川を見下ろすテラスで、 吹き付ける冷たい風に向かって叫んだ。 「ど〜うして、この河が渡れないんだ〜〜‼️」 眼下には、初冬の冷たい隅田川、 水の中では、魚たちが泳ぎまわり、 水の上では、船が行き来している。 ある船は、 スムーズに河を渡り対岸へ上陸する。 またある船は、 上陸できず、引き返す。 男は、 感情を鎮めようと、 ボートの数を数え始める。 1、2、3…、…、1

脳内マンション

秋、 麻布辺りの川沿いを歩きながら、ふと上を見上げると、 できたばかりの新築高層マンション。 建てていたのは知っていたけれど、 もう完成したのかな? かなりの大きいので、 ちょっとだけ夜空を占有している。 月が見えないよぉ、 夜空はみんなのモノなんですけどぉ〜。 そのマンションをよ〜く見ると、 明かりの灯る部屋はごく僅か、 ほとんどが、まだ未入居の状態。 ※ 「どうしてェ?」と、 頭の中の子供が囁く。 「出来たばかりで、これから順次、入居するのさ」と、 頭の中の

パンダ、今川焼食ベ焦る

ハァ、ハァ、ハァ、 あのね、わたし昨日は休みでね、 山手線に飛び乗ったのよ、北を目指して。 特に行き先はなくて、どこでもよかったの。 だってね、家にいちゃいけない!って思ったの、 動いてないとね、いけないって思ったのよ。 暇してる感じってヤバくない? でも、どうしてかなぁ? まいっか、 そう、そんでね、 なんとなく上野で降りたの。 そしたらパンダで混んでいたから、上野がね。 さらに、なんとなく電車に乗ったら、 あっ、北に行かなきゃって思ったからなんだけど、 で、駅で降り

時間よ  止・ま・れ  ウララかに

フェリアーレ(素敵な平日)だった。 時間が止まったような午後だった。 春の〜、ウララの〜、隅田川〜〜♪ コレって、かなり古いかぁ。 でも、当時としては、 西洋風として最先端だった。 なので音楽の教科書にも載っていた。 この曲がリリース⁉︎ された 当時の人たちは、 まさか「人生100年時代」が来るなんて、 隅田川を行き交う船の上で、 考える時間はなかったでしょうね。 の〜ぼり〜、くだ〜りの〜、船人が〜♪ 春の風を感じながら、 隅田川沿いの公園を、 Apple

向こう側へ 船を出す

今日、明日、あさって、 その先、その先のまた先……。 どこまでが、 私たちの「リアル」? どこからが、 私たちの「リアルの向こう側」? 「未来」へは、 どすれば行けるのだろう? いい加減な毎日よりも、 ひとつ、ひとつ、丁寧な毎日は良い。 そうだけど、 まあ、そうなんだけれど……、 気がつくと、 感じ過ぎたり、 こだわり過ぎたり、 日々の中で、迷走したり、 森の中で、瞑想したり、 家の中で、メソメソしちゃったり、 未来への、想像力を、 目の前への、感情力が押しやる

「殻」を脱ぎ捨てると…。

「9月ですね、あっという間に夏が終わり………、 と書きかけ、……ん? ・「間」を埋めるために、 ・「もっともらしい事」を、 ・「自動的」に、 言いたくなってしまう頭、 書きたくなってしまう手、 理性を置いて行くカラダ? 何かをしていないと、 ・やっている感、 ・感じている感、 ・生きている感、 が弱いのかなぁ。 体感がないと、寂しいのかなぁ。 「蝉が鳴かないと夏を感じない」 のかなぁ。 それが、 人間なんだから…、と、 適当に誤魔化す? でも本当は、 その下に、

大きな声では言えない、すぐに忘れて・・・。

きっと役に立つことだと思うの。 出来ることなら、上手く伝えたい、 でも、簡単じゃぁ無いのよね・・・。 だから「独り言」だと思って。 あなたは、それをたまたま聞いただけ、 すぐに忘れて・・・。 ついこの前のことよ、 ヒトに変化が起きたのは。 この前って、 19世紀末のことね。 歴史からすれば、ついこの前のことよ。 フロイトが、ヒトの内面に目を向けるまで、 「 本当の わたし 」って、 あったと思う? わたしはね、 フロイト以前の人類に 「本当の わたし」っていう考

「前頭葉に咲いた花」は、 僕を月へ連れて行った

あの日、子供だった僕の、 小さな前頭葉に花が咲き、 目の前の霧は晴れ、 そして大人になっていった。 あるいは、 大人になっていってしまった。 のかも知れない。 夏の熱さを、冷ますように、 雨が続いた後のTOKYO。 たちこめる霧で、 空へ向かって立つ、スカイツリーが見えない。 あの日の日付は憶えていない。 まだ「 霧 」という漢字も書けなかった頃、 という記憶だけだ。 ノートに鉛筆で漢数字を書きながら、 「 一、二、三 」と、 次の 「 四 」の間には、

今と未来の間には 怪物がいる

立ち止まってもいいよ、 でも その「立ち止まり」は回避? その「立ち止まり」は縮小? その「立ち止まり」は後退? それとも 「 THE END ? 」 立ち止まってもいい、 よじ登る前提なら いつの時代も、 今と未来の間には、怪物がいるんだ。 <昼> 2020オリンピック、TOKYOの夏は暑い。 この蒸し暑さは、意識を後退させる。 わたしは 豊洲行き「ゆりかもめ」の中へ逃げ込んだ。 逃げ込んだやつに、目的地なんて無い。 ただ暑さを回避しただけだ。 頭の中

フェンスを 撃ち抜く

コロナ禍、無観客のオリンピックでは、 もちろん競技場には入れない。 競技場どころか、 手前に「入ってはいけないゾーン」があり、 そのエリアは、勢力範囲を増している。 周囲数キロを高さ3メートルのフェンスが囲み、 20メートルおきの警備員、パトカー。 観客どころか、観光客も、 ヤジ馬どころか、ノラ猫すらも、 入れまいとする。 フェンスは、 「入るな!」だけでなく、 「匂いさえ嗅ぐな!」という面がまえで、 何かを諦めさせようとしている。 もちろん忍び込む気は無い。 で

答えを出すのに、1万年かかる問題って何⁉️

量子コンピューターはスパコンより、 はるかに速く答えを出す事ができるらしい、凄い。 でもぉ・・・、 処理の速さにばかり、頭が持って行かれそうだ。 ところで 「答えを出すのに1万年かかる問題」って何? 「量子コンピューター」どころか、 「スーパーコンピューター」さえ持っていないので、 「自家製コンピューター」に質問してみた。 出た答えは・・・、 我々はどこから来たのか、 我々は何者か、 我々はどこへ行くのか? あのゴーギャンの絵のタイトルと同じだった。 「そうだよ、そ