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尊敬する人

最近、尊敬する人がますます増えている。


例えば岡本太郎さんだ。
伝説の芸術家であり、太陽の塔は誰もが知っている作品だろう。「芸術は爆発だ!」この言葉を想起する方もいるのではないだろうか。
芸術作品の発表に留まらず、『日本の伝統』や『沖縄文化論』などの著作に代表される文化論、芸術論の評論家の側面ももっている人物だ。

『自分の中に毒を持て』を今年はじめに読み、自分自身の中にいた“岡本太郎”と、本当の“岡本太郎”のズレに気づいた。前衛的でただただ変わった人、なんかじゃなく誰よりも人の・個人の信念に寄り添ってくれる、言わば生活の伴走者と考える方が適切だと理解することが出来た。

岡本太郎さん。それは自分自身を貫く勇気や、その必要性を誰よりも素直に、実直に伝えてくれる人なのだ。

次に糸井重里さんだ。
言わずと知れた売れっ子コピーライターであり、『TOKIO』を作詞した作詞家であり、『MOTHER1,2,3』のゲームデザイナーであり、
徳川埋蔵金を探し求めた人物である。

多方面でのご活躍、そしてそのどれもが成功している、それだけでも尊敬の念に堪えないが、私が最も尊敬している点は、継続し続けている事だ。

ほぼ日刊イトイ新聞というウェブサイトをご存知だろうか。これは糸井重里さんが主宰しており、様々なコンテンツに溢れる素晴らしい場所だ。
そこで糸井重里さんは「本日のダーリン」と称し、1998年6月6日のサイト開設以来、1日も休むことなくエッセイを掲載している。これは本当に凄いこと
ではないだろうか。

日々、人間習慣的に行っている事はいくらでもあるだろうが、創造的行為を継続する事、これは非常に難しいものだ。
何より創造は、自分自身が様々な事象に知的好奇心を働かせ、能動的に活動していないと行うことが出来ない。それを継続し続ける。
こここそが最も尊敬している所だ。

糸井重里さん。それは好奇心を持ち続け、創造し続ける大切さを教えてくれる人なのだ。

そして最後に星野源さんだ。
説明する必要も最早ないかもしれない。
シンガーソングライターであり、俳優であり、文筆家としてもご活躍されている、いわば現代日本の文化の最前線と言い換えることも出来る、そんな人物だ。

音楽が好きな私は、シンガーソングライターという一面だけの印象を強く持っていたのだが、エッセイ4冊を読み、その視野が本当に狭かったことに気づいた。
あえてひとつの事に絞らず、全てに全力で取り組むその姿勢。苦手だからこそ文筆家として、仕事で文章を書く機会をつくり、実際に時間を経るにつれて実直に表現する力を得た、その行動力。
どれもが素晴らしい力だ。そしてエッセイの中で私の心に最も響いた箇所を少し紹介したい。

それは
「相手に自分のことを人見知りと言うのを辞めた」というものだ。
星野源さんは小さい頃は内気な性格だったそうで、様々な環境が原因ともなり、自分自身の気持ちを表現することが苦手となっていたそうだ。
そこで「私人見知りなんで」と周囲の人間に伝えていたらしい。
しかし、人間が好きであるという事を自覚したことで、コミュニケーションが苦手ということから目をそらすために相手に気を遣わせるような、失礼な発言をしてしまっていた、そう考えるようになり、この発言を辞めたそうだ。

耳が、痛い。私はずっと自身を人見知りと表現しているが、まさに、責任転嫁である。
自分自身はおしゃべりが大好きであると常々述べながら、一方で人見知りなので、という保険をかけていた。宜しくない。
この文章に出会ったその日、私の辞書から人見知りという文字は焼却処分された。

星野源さん。それは根源的な人間愛を様々な形で表現する必要性、そして表現の可能性を教えてくれる人なのだ。

この3名の共通している点、それは、
その人自身がある種1つの作品として存在し、輝いている
という点だ。
様々なことに挑戦し、自己表現を行い続ける。
これこそが人間の生活・活動の本質であり、また取り組み続けなければならない事なのかもしれない。
彼らの職業は“人間”なのだろう。

御三方だけではなく、尊敬している人は他にも数多く存在する。周囲の方々の行動・信念を私は常に参考にし、尊敬し、生活している。

尊敬はただそこで終わるのではなく、自分にそれが取り込まれる事でさらに新たな花を咲かせる。
この私のいいとこ取りの考えについては、来週今回の続きとして書き残したいと考えている。


今回紹介した御三方への感謝の気持ちを、今回文章に書く事でここに残しておきたいと思う。



今週も読んでいただきありがとうございました。
週一noteを継続していますが、様々な書き方を現在模索しております。まだ読んでいない記事があればぜひ読んで、どの記事が良かったのかなどを教えて頂ければ嬉しいです。それでは、また来週。

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