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住民向けの起業塾のチラシ 「ぜひ参加したい」と思ってもらえるキャッチコピーに勝手に変えてみた。ビフォー・アフターで事例を紹介。

今回も自治体職員向けの研修であった相談事例。地域の困り事を解決するコミュニティビジネスを起業するための塾(連続講座)の募集チラシです。

「子どもの居場所づくりだったり、高齢化が進む地域での交通手段の確保だったり、行政だけではできないことはたくさんある。コミュニティビジネスを起業するという形で住民が主体になって解決してほしい。そのためにまずは、起業塾の講座に受講者が集まってほしい」。

こうした目標の達成を願うなら、今回の記事で紹介するような工夫はどうでしょうか。

「ぜひ参加したい」。こう思ってもらえるようなキャッチコピー。ビフォー・アフター形式で3例紹介します。参考にしてみてください。※私が作成したキャッチコピーを使いたい場合は、連絡をいただければ無償で提供いたします。連絡先はこちら

この記事でお伝えすること

この記事でお伝えすること

【ビフォー】
典型的な起業塾のチラシ 
受講者募集+事業名

起業塾の典型的なチラシがこちら。

住民向け起業塾のチラシイメージ

ビフォー・アフターを比較するため、キャッチコピーを抜き出してみます。※「山崎市」は、事例を伝えるための架空の自治体名です。

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受講者募集
まちの起業支援塾
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事業名「まちの起業支援塾」の受講生を募集する。なにも間違っていません。でもこの事業は市として、かなり力を入れている施策です。それが伝わらないのはもったいない。そこで次のようなキャッチコピーを考えました。

【アフター1】
市として力を入れている事業だと
キャッチコピーで伝えてみた

住民向け起業支援塾のチラシ
キャッチコピー例(00024)

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山崎市が本気で
あなたの起業をサポートします
まちの起業支援塾
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この連続講座は1回3時間で計10回。事業理念を考え、コンセプトを作成し、数値計画や事業計画を練る。最後にはビジネスプランの発表会も予定しています。

いずれも土曜日の開催にもかかわらず、担当課の職員も同席。市が協力できることがないか、いっしょにアイデアを考えます。講座の終了後も、卒業生の個別相談に乗る。市として、地域の困り事を解決してくれる起業を本腰を入れて応援しています。

この事業は名前を変えながら5年目。担当者としては、こうした力の入れぐあいは「当たり前」になっているかもしれません。でも実は「市が本気で応援している」というのは受講者にとって、すごく大きな価値・魅力なのです。でも「起業支援塾」という事業名だけでは価値は伝わりません。もったいないと思うのです。

【アフター2】
講師の経験に注目して
キャッチコピーにしてみた

住民向け起業支援塾のチラシ
キャッチコピー事例(00025)

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私も悩みながら起業しました
まちの起業支援塾
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次は講師の経験や経歴、人柄に注目して作ったキャッチコピーです。

市が支援塾の講師にお願いしたのは、コミュニティビジネスに詳しく、自身もいくつも起業を経験してきた方。ただ、最初から起業の達人だったわけではなく、悩んだことも失敗したこともある方でした。

だからこそ起業に悩んでいる受講者と同じ立場で助言ができる。質問にも、丁寧に答えてくれる。そんな方だといいます。であれば、講師の経験が伝わるキャッチコピーにしてみるのはどうでしょうか。

「この講師なら自分の悩みも親身になって聞いてくれそうだ」。これは、参加を迷っている方の背中を押す効果もあります。

講師の経験や人柄は大きな価値や魅力です。キャッチコピーで伝えてみることを検討してみてください。

【アフター3】
どんな人が参加するのか注目して
キャッチコピーを作ってみた

住民向け起業支援塾のチラシ
キャッチコピー事例(00026)

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起業の仲間が見つかる
まちの起業支援塾
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この講座は定員12人。毎年、様々な職種や幅広い年齢層の方が集まるそうです。自分にはない経験を聞けたり、他の参加者の熱い思いを知って「もっと頑張ろう」と思えたり。

起業は孤独なだけに、互いに刺激しあう仲間が必要です。コミュニティビジネスのような、地域にとって大切だけれど、採算がとれるかどうか見通しが難しい起業の場合はなおさらです。

この講座は12人という少人数で1回3時間×10回=30時間をともに過ごす。その中で仲間ができるのは大きな価値ですし魅力です。伝えないともったいないと思います。

【まとめ】
起業支援塾の価値や魅力が伝わり「ぜひ参加したい」こう思ってもらえるキャッチコピーの作り方を紹介しました

この記事のまとめ

地域の困り事を地域で暮らす人自身が解決する。そのための起業支援塾。内容は各自治体でさまざまだと思います。でも今回紹介したような価値や魅力は、あなたが担当されている事業や連続講座でもあるはずだと思います。


起業支援塾の伝えて欲しい価値や魅力
▼自治体として力を入れている、協力態勢を組んでいる
▼講師が参加者と同じ経験を持っている、悩みの相談に乗る
▼事業を通して励まし合える仲間が見つかる


せっかくの価値や魅力が伝わっていないとしたら、もったいない。ぜひ自分が担当している事業について「当たり前」と思っている内容を参加者の視点で見直してみてください。参加を検討している人が「それなら参加したい、ぜひ聞いてみたい」そう思える価値や魅力を再発見できるはずです。

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自治体やNPOなど公的な団体には喜んで協力します。▼ここで紹介したキャッチコピーを使いたい(連絡をもらえれば無償で提供します)▼チラシにアドバイスが欲しい▼職場で研修を-など。 連絡先はkohou-oyen@iris.eonet.ne.jpまで。お待ちしています。