見出し画像

ビール!ビール!ビール!

ビールだいすき。とつとつとビールとの思い出をつづります。

はじめてビールが美味しいと感じた日

ビール。はじめて美味しいと感じたのは二十歳の夏。健全である。それまではカクテルしか飲めなかった。

二十歳の夏に香川県は直島へ友人たちと旅行に行った。エンジン音とどろくボート上から草間彌生の巨大なカボチャの影が見えたとき この果てのない旅も ようやく終わると感慨深かったものだ。

ゲストハウスに到着すると、その日の宿泊客みんなで島唯一の焼き肉店へとくりだした。ホルモンが火柱を噴き上げ白煙たちこめる店内で 「とりあえずビール!」

飲めない人にはイヤなフレーズだとは思うんだけど 当時の私には大人の響きだった。素性のしれない人どうしであいさつのように交わすビール。

美味しくはないけど 旅の記念に、とジョッキに口をつける。

あれ…美味しい?

なぜ突然 美味しくなったのかは よく分からない。草間彌生の力なのかホルモンの火柱がなにかを召喚したのか分からないが とにかく美味しかった。ゴクゴクとのどを通り抜け 発泡と苦さと芳香が爽快感をうみだす。はじめて感じるうまみだった。

帰り道、酔ってふわふわと 名前すら知らない人たちと歩く 海ほたるが発光する海は美しかった。翌朝に通りすがりの見知らぬおじちゃんが連れていってくれた美味しい釜揚げうどん。島中が美術館。モネの睡蓮のために用意された部屋。直島は本当にいいところな上に 私にビールの美味しさまで教えてくれた。ありがとう。

仕事のごほうび

学校を卒業したのちに ブライダルフォトの会社に入った。撮影が終わったあと酒好きの先輩とペアだったときは コンビニで速攻ビールを買い、おつかれ~と電車に乗る前に一杯。カメラマンは肉体労働である。疲れたからだに沁みるビール。

当時はフィルムだったので撮影後にデジタル作業があるわけではなかったから、撮影が終わったらホントに終わりだった。今やったら怒られるんだろうなあ。

撮影直後ではなくても 仕事が終わったら、会社のみんなと飲み屋に行った。勤務形態が漆黒なので終電を気にするひとはいない。会社が家みたいなものだった。会社にずっと居ても何もいわれないというのは ある意味ユルかったのだろう。漆黒だけど。

ビール

色々なビール

お祭りや集まりで出てくるビールといえば、「Asahi スーパードライ」のどごしを求めるときはコレ。

友人の家で たくさん飲みたいときは「KIRIN淡麗グリーンラベル」安い。スッキリ。

家で夫に指定されているのは「KIRINラガービール」これが一番良いらしい。ベストオブラガー。

私は「KIRIN一番搾り」後味が軽やか。以前キリンのイベントで麦汁の一番搾りと二番搾りを飲み比べしたのだが 味とコクが全く違ってびっくりした。一番搾り麦汁だけでも美味しく飲めちゃうくらい。二番搾りは麦茶2週目みたいな感じ。

ご馳走になるときは遠慮せず「SUNTORY プレミアム・モルツ」香りがエールみたいに良いのに ラガーの爽快感。

ヨーロッパでエールに驚いた

ヨーロッパに旅行に行ったとき飲んだビールが日本のものと全く違っていて驚いた。香りがフルーティで のどごしというよりも ワインのように味わう感じ。エールビールという種類。日本のビールはラガーという種類だということを初めて知った。ビールに種類あるんだ。

ただ私は日本のラガーで育ってしまったために、エールはあまり量が飲めなかった。はじめの一杯で充分。ヨーロッパではワインを水のように飲んでいた。

オクトーバーフェスト

ドイツ発祥のビールのお祭り。日本でも定期的に行われていて、私は横浜赤レンガ倉庫で開催したときに行った。たくさんの種類のビールとソーセージ。

私はカッチカチ人間なので 周りの生きとし生けるものすべて踊ろうぜ!みたいな雰囲気のなか、カッチカチに揺れていたら 夫になる前の夫が大爆笑していた。

ガンガン ガンガン ジョッキを交わしあいながら楽しそうに歌い踊る。飲みながら踊りたいがためにジョッキを打ちつけ合って楽器がわりにしているのだろうか。

なるほど。だからジョッキはあんなに分厚いのか。

これが うすはりワイングラスだったりしてごらんなさい。パリンパリンパリンパリン 粉のガラスを浴び全身血まみれのなか歌い踊る人々。完全になにかを召喚している。

遅れて入ってきた人たちは「あれ?ここは黒魔術の会場ですか?オクトーバーフェストはどこでやってます?」

ジョッキが分厚かったおかげでオクトーバーフェストは陽気な祭典として名を馳せた。良かった良かった。

ビールは昔から変わらないともだち

個人差はあるが 私の場合ビールをたくさん飲んでも悪酔いしない。いつも私をほんのり楽しくさせてくれる友だ。会うと 昔の楽しい時間にいつでも共に戻ることができる幼なじみのような。since二十歳だけど。

日本酒とテキーラは 少し悪いともだち。何が待っているか想像がつかない。大体悪い結果に終わるので もう付き合うのやめなよ、と女友達にたばこ片手に言われても ついズルズルと付き合ってしまう。美味しいから。

その点 ビールは安心。しかも美味しい。安心して思い出も書ける。日本酒の思い出は ちょっと書けない。

日々更新中

一人でビールを飲むことはほとんどない。コミュ障の自分はビールの力をかりたほうが人と話すことが楽しい。良いことではないと思うが助けてもらっている。

私が誰かとかかわろうとするかぎりビールとの思い出も続いていくだろう。あと痛風とかにならないかぎり…。

ノンアルやプリン体ゼロもある!脳がアルコールの効果を覚えていればノンアルでも同じ効果を得られるらしいから、たぶん続いていく。

先ほど夫からLINEがきた。

「ポテトサラダ頑張って作ったから褒美のビール買ってきて!」

そうだね。ポテトサラダは作るのたいへんだからね。すごいな。流行追ってるようで流行はとっくに止まってて抜かしてる感すらあるな夫。

思い出は日々更新中である。









つけヒゲに憧れているのでつけヒゲ資金に充てたいです。購入の暁には最高のつけヒゲ写真を撮る所存です。