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テクノロジーによって便利を感じる脳と不便を感じる身体-身体ビジネスへの投資-


古武術家の甲野善紀さんのお話をYouTubeで聞いていて、今そしてこれから自分自身が置かれている状況と今、自分が無意識に求めているビジネスへの思いを認識するに至った話をさせていただきます。


まず古武術とは

古武道(こぶどう)とは、日本の伝統的な、徒手もしくは鈍器や刃物、火器などの武具の使用法や、水泳、乗馬など戦闘に関わる技術を体系化したものの総称。Wikipedia参照


参考になる動画も貼っておきます。


僕は4歳から空手をやって来て一応黒帯を持っています。だから武術や武道には興味があって、今盛り上がりを見せている総合格闘技RIZINも見てきました。


話を戻して、古武術家の甲野善紀さんが動画の中で

「人は昔、どうすれば重い物を軽く感じれるかを求めていたが、今は筋力を上げるために重い物をどれだけ持つことができるかという思考に変わっている」

というような趣旨のお話をされます。

そして「テクノロジーが進化すると身体は不便になる」とも言われています。


僕は12年前にテクノロジーの進化を知ってから、その真逆と言っても良い「非合理的で自然により近いデザインや体験」を追い続けてきました。


以前こんな記事を書きました。

この初源的なテクノロジーとは移動可能な陶芸窯のことです。

三時間から四時間かけて自然の力を使って陶器を焼きます。

参考動画も貼っておきます。


焼き終わると自然の力が作り出したガラスが陶器に付きます。

化学的に作られた釉薬は一切使っていません。


そしてこの窯を使う時には、窯を焚く場所、気候、天気、燃料の種類、燃料を入れるタイミングなど、その時の自然と人間が作り出す諸条件によって陶器に付く自然のガラスのデザインが変わりします。


身体がその諸条件を感じることがとても重要となります。


この窯焚きをやるようになってから、完全にではないですが雲の位置や動きを見て雨が降ってくるかなどが少し分かるようになりました。

昔の人は天気予報がなくても自然と対話しながら自然を知っていたのだと実感しました。


ここで甲野さんの言葉に戻って

「テクノロジーが進化すると体は不便になる」

という予測。

便利な物に頼りすぎるがあまり身体が不便になるというのです。

これはイチロー選手も同じ趣旨のことを主張されていて「体を鍛えすぎると体が出すセンサーに敏感に反応できない」と主張されていました。これに対し甲野さんも賛同されています。

ダルビッシュ有選手は真っ向からイチロー選手の意見に反対し、体を鍛えておられましたが、その影響かは分かりませんが、今は怪我をされています。


僕は今、KURA COCOLONOという自然豊かな場所を拠点にして、誰でも体験できる自然の力を借りた、自然と対話ができる体験型のものづくりをビジネスにしています


この自然の中で、自然の力を借りたものづくりである移動可能な陶芸窯体験ができます。


古武術家の甲野善紀さんのお話を聞いている中で、12年前にテクノロジーの進化を予見しながらも自然の力や人間の身体が持つ可能性、例えば感覚を研ぎ澄ませることができるような体験に投資してきた理由が明確になりました。

不便を感じるようになった体を補うようにテクノロジーは進化しています。そして医療、交通、情報、経営、など人が感覚で捉えられなくなっている領域が拡大しているように感じています。

すべての人間ではないにせよ、本来人間が持つ能力を欲する需要、欲する楽しさを体験したいというニーズは必ず増えると思います。

さらに以前、AR・VRが作る小売の未来とその共存実験の記事に書きましたが、不便なものには必ず大きな投資が動きます。

だからテクノロジーと身体は共に大きなビジネスになると考えています。


これからさらにテクノロジーが進化します。

それに比例して今後「身体ビジネス」は大きな産業となるのです。

元あった人間本来の体を取り戻すことを投資対象としておくことも必要なのだと思います。


「日本・海外向けの身体ビジネス」


僕はこのビジネスを今後さらに拡大できればと考えています。


竹鼻良文/TAKEHANAKE代表

TAKEHANAKE design studio HP

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